kouさんがこのブログ上に刻み続けている一連の『馬鹿な小学生』どもを読むたびに、
自分はあんまり馬鹿なヤツとは出会わなかった気になっていた。
だけども軽く振り返ってみただけで『チンパン人の一家』や、『ゲボヤシ君』の事など我が町のフリークスを書くことができた。
するとオレが生まれ育った町自体が異様な場所であったのかと思うほど、パンチの効いた連中が記憶の中でヨダレをたらし出したのだ。

今回も一人このブログに送り込もう。
前回のゲボヤシ君が我がT小学校の男子代表であるなら、コイツは女子代表としてゲボヤシ君と同等以上の威力を発していた。
ヤツの名は『キョウコ』という。
知能指数はゲボヤシ君の100分の1にも満たないことは確実であり、実際にキョウコが小学校に入学する時に、T区は彼女の公立普通小学校への入学を許可しなかったそうだ、だがそれはすぐに撤回され彼女はT小学校に入学した。なぜだと思う?
なんと彼女の祖父は誰もが知っている某超大物政治家であり、町中の誰もがそれを知っていた。
なのにだ、それなのにおかっぱのカツラを乗っけたジャミラのような顔の彼女に搭載された機能は以下の通りしかない。でもこれしかないからちょうど良かったんだ。
どんなに彼女の親やジジイが憲法改正強行採決レベルの強引な反則を押し通そうとも、彼女は誰からも恨まれず、誰からもいじめられず、コミカルなキャラとしてなりたっていたんだ。

1、『口から溶けたバターのようなヨダレを垂らし続ける事』
これについては説明不要なほどポピュラーだと思う。ヨダレなんか居眠りすれば誰だって垂らすもんだし、オレだって時々もっと凄いモノを垂らしたり漏らしたりもする。だからこそ問題はヨダレの品質と色と量にある。
 
2、『ブラスバンド部でトランペットをベトベトにしながらも構え続ける事』
説明もなにも、そもそも音が出ることなど期待するから音楽の先生止まりなのだという事に尽きる。音など出なくてもステージに上がっちゃう人はアナタのまわりに必ずいるはずだと言っておこう。余談ではあるが彼女が必死で構え続けたトランペットは、impで最も野蛮なメンバーが持っているモノと同じような通常より小さいタイプだった気がしてきた。せっかくだからこの際、全く同じ物だったと言い切ってしまってもいい気もしてきた。うん、そうだったかもしれない。ありゃぁそうだ!絶対に同じだった。
ちなみにオレはこのブラスバンドでトロンボーンを吹いてました。

3、『無遅刻無欠席で卒業する事』
風邪ひかないからだよね。


ある日キョウコが珍しく話しかけてきた、
「あたしぃのさぁ~ぁ 名前ぇ 書っけるぅ~ぅう??」
問いかけがシンプル過ぎるために、思わず裏に隠されているはずなどない真の意味を読み取ろうとしてしまい、まるで「間違え探し」だと思って考えてたのに実はただの「ぬり絵」だったような、安っちいアシッド感溢れる質問にオレは一瞬考え込んだ。
そして「漢字で書いて見てくれ」というから、オレは黒板に『●●香子』とフルネームでかいてやった。すると「おおぉ、す~げぇ~」と関心し、今度は横にいたオレの友達に全く同じ頼み事をしたのだ。
こんなに能動的な香子は珍しいので、オレは同じクラスの事情通のボインちゃんに聞いてみたのだった。
「あぁ、名前書かされたの?とうとう男子にまで回ったのか~、もう女子の殆どは頼まれたけど、誰も間違えなかったんだねぇ~なんて当たり前だよねぇ!『●●バンコ』なんて書くヤツいるわけないよねぇ~?」
と非常に気になる『バンコ』という言葉を聞き、さらに詳しい経緯を聞いたオレは軽く眩暈がして、もうそれ以上考える事はやめることにした。
そのサイコティックな経緯とは以下の通りである。
とにかく香子は自分の名前を『バンコ』と書き間違えるヤツを探してるらしい。
なぜなら、冬休み明けの授業で書いた書き初めに添える自分の名前を、
『●●香子』と小筆で書くだけなのに、
『●●番子』と書き間違えたというのだ!!
『香子』をだな、『番子』と書き間違えたといってるんだ!!自分の名前なんだぞ!!なのに
『香』という字を書き間違えたというのだよ!!『番』の方が画数が多いというのにだぜ!!
その日からヤツは自分の名前を『番子』と書き間違える同志をさがしているのだと、このボインちゃんが言ってやがる!!
あっはははははははっははっーーーー!!!!
ハラ痛っぇええええ~~~っ!!!
ありえん、自分の名前なのに・・・・、うそなもんか!ああそうだ!アイツはバンコなんだよ!
 バンコは3月に卒業するのだ!バンコは小6なんだぜ?
何度考えようともバンコならありえるし、おまけに私立中学への進学も決まってるというじゃないか!おめでとぉぉぉー!!ははははっそんなもん当たり前なんだぁぁ!!
それすら当然のようにありえるのだ!
それほどバンコのジイちゃんは超大物なんだ!!
政治怖っぇぇぇ~。



unagida rikiya