な~つがす~ぎ~かぜあざみ~♪

オレが初めてバンド(らしきもの)を組んだのは13歳の時だった。仲間4、5人で昼休みの音楽室に潜り込み、勝手にそこのステレオで持ちこんだレコードを鳴らし、それに合わせてクラシックギターを弾いていたのが始まりだ。ピックは主に10円玉だった。
レパートリーは、キッスの
「ジュース」「ブラック・ダイヤモンド」「激しい愛を」
「デトロイト・ロック・シティ」「ラヴガン」「いかすぜあの娘」
セックス・ピストルズの
「アナーキー・イン・ザ・UK」
「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」
PILの
「アルバトロス」「スワンレイク」
クラッシュの
「白い暴動」「クラッシュ・シティ・ロッカーズ」
「ハマースミス宮殿の白人」「ワッツ・マイ・ネイム」
ストラングラーズの
「ナイスン・スリージー」「タンク」「街角のプリンセス」
etc

家ではリッチー・ブラックモアのコピーにも励んだ。もちろん
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」!

ある日、オレと仲間のD(チューニングを教えてくれた)は、そいつの家の汚いガレージでベンチャーズの「パイプライン」を録音した。オレはリード、Dが サイド、ドラムとベースは無し。いい出来だった。
Dのオヤジが昔ベンチャーズのファンだったというので、それを聴かせた。
すると・・・

Dのオヤジ「・・・・・・」
オレとD「かっこいいやろ?」
Dのオヤジ「・・・・・・チッ!」
オレとD「スゲーやろ?」
Dのオヤジ「あぁ?」
オレとD「オレ達スゲーよな?」
Dのオヤジ「こらっ!嘘つくな!これはベンチャーズじゃろうが!!!」
オレとD「そう、だからベンチャーズのパイプライン」
Dのオヤジ「本物のベンチャーズじゃろうが!お前等の演奏じゃねぇ!騙されんぞぃ!
!絶対騙されんぞぃ!!!!」

本気で怒られた・・・・・・。

KOU