私が商社に勤めていたころ、漠然とした疑問がありました。

 

メーカーの倉庫に在庫してあるものが、商社が卸商などに販売が決まった瞬間に在庫を切り替えて、いわゆる口銭を取るというのが当たり前に行なわれていました。

 

 

時を同じくしてインターネットでモノが買えるようなタイミングが日本に少しずつ浸透してきていて、このビジネスモデルに明るい未来はないと思った記憶が根強く残っています。

 

当時、マイクロソフトのビルゲイツが「思考のスピード経営」という本を出版していて、この合理化の波について触れていました。

 

 

商習慣というのは簡単には変わらないという側面もあるので、それから20年近く経ってようやく本格に流通の改編が行なわれようとしています。

 

モノの価値は瞬時にスマートフォンから誰でもはじき出すことができ、値踏みするのに便利なソート機能などが価格.comや個人売買アプリのメルカリなどで調べることができるようになりました。

 

特にメルカリの価格の反映の仕方はエグいですね。

メリットがある価格でないと問合せすら来ませんが、メリットがあると市場が判断する金額なら即座に買い手が見つかります。

 

出品後30分で売れるなんてことはそれほど珍しいことではありません。

 

モノの価値という面では、例えば

 

「フェラーリ458を欲しいですか?」

 

という質問に、多くの人はイエスを出しますが、問題は価格です。

 

一般的に2,000万円程度で取引されているクルマを極端な例になりますが、800万円でうりますという話になったら、いかがでしょうか?

 

現在、貯金がなくても、フェラーリそのものに興味がなくても、お金をかき集めてでも買いませんか?

 

少なくとも転売して大きな利益が出ることは間違いないわけですから(笑)

 

その興味の範囲外の人でも買ってもいいという額が、本当の意味でのモノとしての価値ということになるということです。

 

こうなると夢とかイメージとかは遠いどこかに消えてしまいますね()

 

しかし、モノの価値をはかるという意味では大きく外れていない現代のスタンダードの考え方といえます。

 

中古車業界はもともとは新車から壊れるまで乗っていた時代から、少し豊かになって、趣味や趣向などでの買い替えが増えてきて自然発生的に出てきた業界です。

 

 

メーカーはディーラーを通じて新車を販売することだけをやっていて、中古車業界にはそれほど首を突っ込んできていなかったと思います。

 

それが、ある程度の市場規模がある中古車市場にメーカー主導で乗り込んできています。

 

メーカー系の中古車販売ネットワークで販売される中古車は、いわゆる業者オークションよりも安い小売価格などを提示しています。

 

レクサスなどはその市場管理が徹底されていて、ユーザー登録からの囲い込みなどは凄まじいものがあり、決してレクサス系列以外の一般中古車販売店で買ったほうがメリットが出るようなことがないように包囲網を張っています。

 

市場でいくらで仕入れて、利益を乗せてユーザーに販売するという、旧態依然とした物販の考え方をストレートに行なっても、もう通用しなくなっているのです。

 

まあ、通用するとしたら、この20年でもさらに情報に取り残されている“情報弱者”と呼ばれる層ぐらいでしょうか。

高齢な方でも、その周囲には子供や孫がいますから、彼らが高い買い物をすることを簡単に阻止してきます。

 

もう、額面通りのモノの販売というのは終わっているという認識を持たないと新しい価値の創造というのは難しいと思います。

 

弊社はというと、創業の時期からそのような感覚をすでに持っていました。

 

車に限らず、人が購買する際は“感情”を買うわけです。

そのモノを手に入れることで得られる感情を欲しいから、モノを買うことでそれを満たすわけです。

 

100円ショップに行ってみてください。

多くの人はモノを買いに来ていません。

買い物をすることによる、欲求を満たしに来ていることに気づくはずです。

 

 

「いいや、私はボールペンを買いに来ただけだ。」

 

と言っても、買い物かごの中には、いつか使うかも知れないカッターや糊、ホッチキス、附箋、電池、たわし、灰皿、コップなんかが一緒に入れられています。

 

そうやって、買い物の欲求を満たすことで得られる感情を得ることが単純に楽しいわけです。

 

そういった購買の先にある感情を得ることに意識を持っていると物販の考え方そのものが変わります。

 

“モノ売り”や“御用聞き”はこの10年のうちに機械に主導権を取られたことを早々に認めることで次のステージが見えてきます。

 

私はあまり中古車業界の経営者とお付き合いがないのですが、たまにオークション会場に行くと、決まって

 

「最近、動きはどうね?」

 

と市場の動きについての会話が目立ちます。

 

察するにプライスボードを貼って並べている販売店にどれほどの顧客が訪れたのか?というのがいわゆる“市場の動き”という感覚なのだろうと思います。

 

その旧態依然とした感覚からの脱却をしない限りは、中古車販売店は減る一方だと思います。

 

メルカリを実際にやってみると、物販という業界の変化を否が応でも体感できます。

 

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