今回はクルマを構成する素材のお話です。

クルマは実に様々な素材から構成されています。大きなところでは鉄、アルミニウム、樹脂の「自動車三大素材」と呼ばれるものがあります。これにゴムやガラスが加わって、さらに銅、セラミック、革、排ガス浄化の触媒となる白金などがあります。最近では電気自動車にリチウムが積まれるようになりましたし、一部のスポーツカーには炭素繊維なども使われるようになりました。思い付くままにざっと挙げても、実に多くの種類の素材が使われていますね。

しかし依然として素材の主役は「鉄」であることに変わりはありません。鉄は強く安価であり加工もしやすい素材です。塗装すればキレイに仕上がりますし、万一ぶつけてしまっても補修が容易であり、廃車にした後もリサイクルが可能です。これだけの特性を備えた素材は他にありません。
▼製鉄所の内部

一方で心配な面もあります。それは中国、インド、韓国の鉄鋼メーカーの追い上げです。日本は、粗鋼生産量ではとうの昔に中国に追い越されているのですが、「品質」に関しても追い越されてしまうのではないか…と考えてしまいます。

新日鉄製鐵の方にこういった質問を投げかけると「ないですね。10年いや15年早い。」と断言されます。つまり中国が日本の最先端の鋼板に追い付くには、最低でもまだ10~15年はかかると言うのです。
▼新日本製鉄所

鉄をつくる…というのはノウハウの塊だと言われています。そう簡単に真似できるものではないようです。世界で生産されている粗鋼のうち、既に半分以上は中国産なのですが、自動車用に使える高級な鉄の生産量はまだまだ少ないのが現状です。製鉄には細かいレシピがあり、ノウハウがあります。クルマに使う高張力鋼(ハイテン)でも、使われる部位、構造によっていろんな種類があります。それを適材適所で使い分けていますので、1種類だけつくって「はい、出来上がり」ではなく、なかなか奥が深いのです。
▼ハイテン材での加工部品

例えば圧延の工程で、鉄に水をかけて「ジャーッ」とやりますが、あの水の掛け方ひとつとってもたくさんのノウハウがあります。水の温度、掛ける量、タイミング、掛ける時間の長さ…これを少しでも微調整すると鉄の品質が大きく変わってきます。
▼圧延の工程

日本の製鉄業は初期の頃、アメリカから教えてもらうことばかりでした。アメリカもまさか将来、製鉄で日本に負ける日が来るとは夢にも思っていなかったことでしょう。いまや量でも質でも完全に日本はアメリカを上回っています。なぜこのような現象が起きたのかと言いますと、アメリカは製造業をあまり重視していなかった…ということに尽きます。「うさぎとかめ」の話のように、アメリカがある時点で立ち止まってしまった間に、日本は追いつけ、追い越せでやってきたわけです。
ですから、日本の製鉄業はその轍を踏まないよう、日々進化しつづけています。いまや原子レベルにまで踏み込んで鉄は設計されています。「ナノ(100万分の1mm)レベルで特性を制御してキロメートルでつくり込む」という作業がなされているのです。
クルマの高張力鋼(ハイテン)は自動車メーカーと一体となって研究開発されています。1モデル先、いや2モデル先を念頭に置いて、軽く、強く、剛性があり、しかも衝突したときにショックを吸収できるものを開発していきます。日本のユーザーは世界の中でも特に厳しいこともあり、それ故にこうした技術発達もできたようです。

強い、軽いは当たり前で、さらに加工や溶接をしやすくしなければなりませんし、複雑な形状にできなければなりません。そしてクルマになって塗装するとキレイに仕上がる鋼板でなければなりません。「光沢」と「鮮鋭性」と呼ばれたりします。ピカピカとキレイに光るのが「光沢」で、ボディに反射で映り込んだ蛍光灯がボヤけず、歪まず、シャープに映るのが「鮮鋭性」です。ショールームに並んだときに、クルマのカタチがキレイに見えないといけない…というところまで想定されてつくられています。

ken
カーコンセントコストオフィシャルホームページ
http://www.carconcentcost.co.jp

クルマは実に様々な素材から構成されています。大きなところでは鉄、アルミニウム、樹脂の「自動車三大素材」と呼ばれるものがあります。これにゴムやガラスが加わって、さらに銅、セラミック、革、排ガス浄化の触媒となる白金などがあります。最近では電気自動車にリチウムが積まれるようになりましたし、一部のスポーツカーには炭素繊維なども使われるようになりました。思い付くままにざっと挙げても、実に多くの種類の素材が使われていますね。

しかし依然として素材の主役は「鉄」であることに変わりはありません。鉄は強く安価であり加工もしやすい素材です。塗装すればキレイに仕上がりますし、万一ぶつけてしまっても補修が容易であり、廃車にした後もリサイクルが可能です。これだけの特性を備えた素材は他にありません。
▼製鉄所の内部

一方で心配な面もあります。それは中国、インド、韓国の鉄鋼メーカーの追い上げです。日本は、粗鋼生産量ではとうの昔に中国に追い越されているのですが、「品質」に関しても追い越されてしまうのではないか…と考えてしまいます。

新日鉄製鐵の方にこういった質問を投げかけると「ないですね。10年いや15年早い。」と断言されます。つまり中国が日本の最先端の鋼板に追い付くには、最低でもまだ10~15年はかかると言うのです。
▼新日本製鉄所

鉄をつくる…というのはノウハウの塊だと言われています。そう簡単に真似できるものではないようです。世界で生産されている粗鋼のうち、既に半分以上は中国産なのですが、自動車用に使える高級な鉄の生産量はまだまだ少ないのが現状です。製鉄には細かいレシピがあり、ノウハウがあります。クルマに使う高張力鋼(ハイテン)でも、使われる部位、構造によっていろんな種類があります。それを適材適所で使い分けていますので、1種類だけつくって「はい、出来上がり」ではなく、なかなか奥が深いのです。
▼ハイテン材での加工部品

例えば圧延の工程で、鉄に水をかけて「ジャーッ」とやりますが、あの水の掛け方ひとつとってもたくさんのノウハウがあります。水の温度、掛ける量、タイミング、掛ける時間の長さ…これを少しでも微調整すると鉄の品質が大きく変わってきます。
▼圧延の工程

日本の製鉄業は初期の頃、アメリカから教えてもらうことばかりでした。アメリカもまさか将来、製鉄で日本に負ける日が来るとは夢にも思っていなかったことでしょう。いまや量でも質でも完全に日本はアメリカを上回っています。なぜこのような現象が起きたのかと言いますと、アメリカは製造業をあまり重視していなかった…ということに尽きます。「うさぎとかめ」の話のように、アメリカがある時点で立ち止まってしまった間に、日本は追いつけ、追い越せでやってきたわけです。
ですから、日本の製鉄業はその轍を踏まないよう、日々進化しつづけています。いまや原子レベルにまで踏み込んで鉄は設計されています。「ナノ(100万分の1mm)レベルで特性を制御してキロメートルでつくり込む」という作業がなされているのです。
クルマの高張力鋼(ハイテン)は自動車メーカーと一体となって研究開発されています。1モデル先、いや2モデル先を念頭に置いて、軽く、強く、剛性があり、しかも衝突したときにショックを吸収できるものを開発していきます。日本のユーザーは世界の中でも特に厳しいこともあり、それ故にこうした技術発達もできたようです。

強い、軽いは当たり前で、さらに加工や溶接をしやすくしなければなりませんし、複雑な形状にできなければなりません。そしてクルマになって塗装するとキレイに仕上がる鋼板でなければなりません。「光沢」と「鮮鋭性」と呼ばれたりします。ピカピカとキレイに光るのが「光沢」で、ボディに反射で映り込んだ蛍光灯がボヤけず、歪まず、シャープに映るのが「鮮鋭性」です。ショールームに並んだときに、クルマのカタチがキレイに見えないといけない…というところまで想定されてつくられています。

ken
カーコンセントコストオフィシャルホームページ
http://www.carconcentcost.co.jp