中古車という性質上、故障というのは不可抗力で起きてきてしまいます。
弊社でもお客様からのクレームというのを経験してきております。
その都度、真摯に対応はしていますが、やはり不条理なお客様もいらっしゃいます。

電話をいただいた時から、明らかに不機嫌な声と対抗意識むきだしの言動・・・。

$失敗しない輸入中古車選び

「こんなクルマよく売れますね!」

とかまくし立ててくるお客様もいらっしゃいました。

整備や点検はしていても、何日間もそのクルマに乗って、機関系統のチェックを付きっきりでやっているわけではないので、納車前時点で“問題なし”であっても、極端にいうと運が悪ければ翌日に、何か不具合の症状が出る可能性もゼロではありません。

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もちろん、問題があることを認識していて、それを隠してお客様に売ったりすることは明らかに悪質ですが、新車に比べて程度が落ちているからこそ、新車の10分の1の価値になっている車に対して、大きな期待値を寄せるのは、やはり無理があります。

例えば新車価格で600万円するBMWを10年落ちで60万円で買ったとしましょう。
走行距離も順当に7~8万kmにも伸びていれば、当然ベルト類やウォーターポンプ、ラジエーターなどの消耗品は交換履歴がなければ、どこも爆弾を抱えているようなものです。

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販売店がそのBMWを10万円足らずで仕入れているのであれば、すべての保証をつけて対応することも可能ですが、そんなに利益上がるのなら、こんなに中古車屋が廃業するはずもありません。
少ない利益の中で、最善の対策を講じてお客様に渡している業者がほとんどでしょう。

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いくら車体価格が60万円でも、部品代は600万円のクルマと大差ありません。
ちょっとした消耗品でも交換していたら、60万円ぐらいのクルマの利益などすぐに吹っ飛んでしまいます。

ここで重要になってくるのが、お客様の知識です。
フェラーリやマセラティを検討しているお客様は必ず

「タイミングベルトは交換済みですか?それは何kmでされてますか?」

と訊いてこられます。
それを交換するには軽自動車が一台買えるほどの予算がかかることを事前に知っているからです。
そのリスクを知った上で、交換せずにエンジンを壊してしまったときは、ご自身の判断ミスを痛感するだけで、販売店には

「何とか安くできる方法ありませんかね?」

という内容の連絡が入ります。

大切なお客様ですから、販売店としては何とか安く修理ができるように手を尽くすお店が多いでしょう。
それが最初からクレームのような内容だったら、あまりいい印象も持たないでしょうし“お客様第一”という優先順位から外れてしまうかも知れません。

保証などはあっても、ほとんどがその対象外である場合が少なくないので(この記事は後日詳しく書く予定です)、あまりトラブルが起こりそうな場合は、最寄の正規ディーラーを紹介して、うてあわないかも知れません。

修理と交換の違いの記事でも紹介したようにすべて“ASSY交換”されて、高い工賃を払って結局高い買い物になってしまったという事態にもなりかねません。

では、どうすればいいのか?

新車3年保証が切れた車を買う場合は、あらかじめ故障のための予算を頭に入れておくことをお勧めします!
一概にいくら用意すればいいかというのは、それぞれの個体ごとに違いますし車種でも違ってくるでしょうから、最初に傾向と対策を販売店の担当に訊いておくのがいいでしょう。

概して営業は前向きな意見が多く、整備の人間は慎重な意見が多い傾向があります。
どちらとも聞けるのがベストですが、乗っている人の意見なども参考にしながら、大体の傾向と対策を掴んでおくと安心です。

欧州車は消耗品をきちんと交換しながら、大切に乗れば20万kmでも30万kmでも乗れるだけ頑丈に作られているクルマが多いので、最初に予算をかけておけば、快適に安心して乗っていただけることが可能です。

仮に60万円の車に20万円かけて消耗品を換えたとしても、80万円で新車当時は600万円もしていた憧れのBMWライフを送れるわけですから、決して高い買い物ではないと思いませんか?

中古車という特殊な性質をもった買い物をするわけですから、消費者の意識を上げることも求められてくるのかも知れませんね。

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