
国道沿いに在庫車両を大量に並べている中古車販売店をよく見掛けます。
数百台からなかには1000台以上という在庫車両を抱えている中古車販売店も少なくありません。
「エコ」(ECO)という言葉をよく聞きますが、中古車購入における「エコな買い方、選び方」というのを少し考えてみました。
1000台の中古車を展示している販売店は、全部のクルマが売れていると思いますか?答えはNoです。そんなに売れるものではありません。かなり販売力のあるお店でも30%前後、つまり1000台在庫なら300台ほどが売れているという具合です。
売れ残った700台はどうするのか?と言いますと、業販で売るか、オークションに再出品されていきます。
一度、お店まで陸送してきたクルマを数ヶ月間お店に展示しておいて、売れなかったらまた陸送してオークションに出品されていくのです。700台のクルマを移動させるのには大量の燃料を使用します。
1000台の展示スペースがあれば、1000台の展示をします。空間があると見た目が悪くなります。ですので、売れないクルマを動かした後は、すぐに新しいクルマを仕入れてきて、また在庫を充実させていくのです。
展示中はもちろん、毎日のように大量の水道水を使用して洗車しています。1000台ともなると、その使用量は膨大です。20分間の出しっぱなしで水量は約240リットルになります。100台分なら2400リットルです。これはトイレ200回分、歯磨き400回分の量です。
展示車両が多いお店の多くは新聞広告などを頻繁に行います。大量の紙を使用し、その大半はほとんど見られることもなく廃棄されていきます。しかも広告はほとんどカラー印刷ですので、使用するインクも膨大です。
3Rという言葉もよく耳にします。Reduce(リデュース=減らす)、Reuse(リユース=繰り返し使う)、Recycle(リサイクル=再資源化)の3つを3Rと言い、①リデュース(ゴミの発生抑制)、②リユース(再利用)、③リサイクル(ゴミの再生利用)の優先順位で廃棄物の削減に努めるのが良いという考え方が示されています。
これをクルマに置き換えると①リデュース(新車をなるべくつくらない、買わない)、②リユース(中古車を繰り返し長く乗る)、③リサイクル(廃車にする車両は可能な限り再販可能なパーツを取り除き、できるだけ分別して廃棄する)となると思います。
少し前に新車のCMで「エコ替え」なる言葉が使用されていました。燃費のいいクルマに買い替えましょう…という趣旨だったと思います。果たしてこれはエコなのでしょうか?
新車はつくればつくるほど膨大なCO2を発生させます。ちなみに通常のクルマよりハイブリッド車の方がバッテリーやモーターが多い分、より多くのCO2を発生させています。この差を燃費の良さでカバーしようとすると、通常の使用で5~7年ほどかかる計算になるそうです。
中古車の購入自体はとてもエコなことです。もう一歩、エコを意識するとすれば、どんな売り方をしているお店で購入されるのか…というのも重要ではないかと思います。