ちゅことでナ。

ワタイらみたいな庶民にとって、葉巻ちゅうカテゴリーの煙草は非常に贅沢しんなワケや。

すりゃまあ、ひと箱でン十万円ちゅう高級しんもありますけど、しょせんあんた煙草やさかい、平均的サラリーマンの年収付近でうろちょろしとっても、購入でけんこたおまへんわ。

シガレットみたいに、一日十本も二十本も常喫するモンやあらへんしナ。

それでも敢えて贅沢しんであるとワタイが断言するのは、『葉巻を自由に吸える空間』を手に入れるのに往生するからなんや。

はっきり申し上げて、葉巻が燃焼するとえげつないカザがしまっさかいナ。

煙草吸わん人にとっては当然のことながら、ごく普通のシガレット喫煙者にとっても、耐え切れんほどのカザが出よるわけです。

吸うてるおんどれ自身、こりゃあえらいカザやなあと思うとるんでやっさかい。

そやよって、とてもおうちの中では吸えまへん。

ほしたら、ホタル族よろしくベランダで吸えばええのかっちゅうと、モノゴトはそないに簡単ではないのや。

春や秋っちゅう時候は、どちらさんも空調を止めて窓を開けてお過ごしになりますやろ。

ワタイが葉巻を吸いだしたおりやみな、向こう三軒(マンションやさかい向かいはおまへんけど)両隣、軒並み窓をビシャッと閉めてまいますよってね。

そんなもん、きづつのうて吸うとられへん。

家でも吸えんベランダでも吸えん。進退窮まったワタイは、一計を案じましたのや。

「せや。ほん近所を流れとう、一級河川浅川の土手っぺりで吸うたらええのや。あそこなれば、誰に気兼ねすることなく、ゆっくりと葉巻を吸えるデ」

それ以降、浅川土手がワタイの葉巻喫煙空間となりしワケやね。

ところがあんた、真冬のあんた、吹きっさらしのとこへあんた、とてもやないけど行けまへんわ。

いっこつのハゲ(亡き父がよく口にしていた言葉。『もうそらいっぺんに~』とかいう意味なんです)で風邪しいてまうさかいナ。

おまけに、今年の初めに職場がしっこししましたやろ。

前のビルヂングは一階が駐車場になってて、灰皿も置いてありましたし、かなり広大なスペースやったので、ミニシガリロ程度なら吸えたですけど、今のビルヂングではあんた、しじょう階段が喫煙場所やさかいね。とてもじゃないけど葉巻なんぞ落ち着いて吸えまへんさかいナ。

しばらく葉巻を吸うの我慢しとったです。

昨日日曜日の八王子は、いまいちすっきりせん空模様でしたけど(結局夕方からまた雨)、あんまし寒くなかったんでナ。

今年初の浅川スモーキングとしゃれこんだワケや。

今年初ということで、銘柄は昨年ワイハの土産にもろた『ダビドフ・デミタス』にしましたのやデ。

実装者流-ダビドフオン浅川

日本で買えばあんた、一本三百二十円もする高級しんや。

「長い間堪えていた葉巻への渇望を、ダビドフ・で充たす

とかいうたりなんかして。

「なんじゃい。いっしょけんめい読んでたら、なんのこたぁない、最後はニワカかいナ」

さいナ。ニワカですわ。


土曜日にな、百円ショップでこないなもん手回してきましたのや。

実装者流-スライサー

これはあんた、おりょうりのおりに使うスライサーでんな。

え?

こんなもん何に使うねんてかいな。

勘の鈍いがっきゃのう。

『ピーターソン・パーフェクト・プラテキ』をスライスしょうとて買うてきましたんやがナ。

なあんしあんた、プラテキはカチンコチンやさかいね。

こんなあんた、百円ショップで売っとうようなスライサーでは、文字通り刃が立たん(漢字違うとうけど、気にせんときよし)可能性が高いけど、まかり間違うてうまいことスライスでけたら儲けモンや思いましてな。

最初はあんた、『こんなん、地道にカッターで切るほうがなんぼかましやぁー』と、半分泣きかかりましたけど、いろいろと試行錯誤しとううちに、葉っぱが張り合わさってる面を当てれば綺麗に剥がれることを発見しましたのや。

そらそうやで。

煙草の葉っぱちゅうのは本来へらべっちゃいもんやからね。

プラグっちゅうのは、葉っぱを何枚も重ね合わせて圧力をかけ、塊にしとう物体なんやさかい。

で、スライスした結果がこれです。

実装者流-スライスプラテキ

どうでやす。大体厚さ一ミリ弱の、それはそれは美味しそうなフレークがでけあがりましたで。

横ちょにあるクズみたいなやつは、試行錯誤中の残骸ですわ。

もしあんた、あの人気番組『伊藤家の食卓』がまだあらば、一発採用でっせこの裏技。

なああんた、そう思わんか?
ふらっと京王八王子駅近くのブックオフへたっちょりましたのや。

風野真知雄しぇんしぇか、坂岡真しぇんしぇの時代小説の出物を探すのが主目的やったんですけどナ。

ワタイのいう『出物』の定義は、無論『一〇五円で売っとう』ことなんでっせ。

そうはいい条、せんだってはどうしても読みたくて、風野真知雄しぇんしぇのお作である『姫は、三十一 第一巻』をなんと、大枚三百円も出して買うてきたんでっせ。古本ですけど。

ワタイのばやい、端くれの、そのまたエッジの、さらに際のところにおるものの、一応文筆業者でやっさかい、古書店、特にブックオフは、新本が売れんようになってまう忌むべき怨敵であって、ホンマは入店すら憚られるワケですけど、なあんし、下手すりゃあ新本より綺麗な本(一般書店でも、長いこと在庫しとう本なんて、やけて黄色うなっとうさかい)が一〇五円で入手可能っちゅうのは嬉しいよってなあ。

それをいいだすと、図書館なんぞ只で貸し出すんやさかい、怨敵も怨敵。一軒ずつ呪詛結界を張って回らんなんさかいね。

まあ、ワタイの書いた本なんぞ、図書館に置かれる気遣いないけど。

あれ? 何の話?

そうそう、風野真知雄しぇんしぇと、坂岡真しぇんしぇのお作の話やった。

結局ご両人とも人気作家でやっさかい、なかなか一〇五円の出物はおまへんでしてな。

しょうがないのんで、ピピピとしらめいて、別の本を買うてきましたのや。

もちろん一〇五円でっせ。

実装者流-テキ

『禁煙セラピー』

ご存知のかたもいらっしゃいましょうが、ベストセラーになった禁煙本です。

医学的な見地からやのうて、愛煙家が、煙草嫌いになるよう自分自身を洗脳する、一種の成功ハウツー本なんですわ。

もちろん、今のところ禁煙する気なんぞこっから先もないわけであって、そやのになんでかかる本を買ってきたかちゅうのは、また別途カミングアウトさせてもらうつもりなんです。へえ。

下手なヨーロッパ系着味銘柄より、ラタキアや、暗黒煙草や、みずみずしくごきげん麗しいヴァージニアのほうが、なんぼかじょうしんな甘さがあるわけでナ。

そやさかい、しばし着香着味銘柄はやめとったですけど、どうしても吸わんとならんなあと、気になっとうやつがおましたのや。

一年以上前からずっと気になってましたんですけど、なあんしあんた、パイプがおまへんでしたさかいナ。

このたびノーマルなパイプを喫煙生活にインストールしましたんで、ええ加減に達成せなあかんな思いまして。

人生にとってホンマに大切なことはウジウジしてなかなか着手せんけど、こと煙草に関しては、即日ただいまいのきだすという因果な性質を持ったワタイは、いよいよその銘柄を買うてきたワケやね。

これですけどね。

実装者流-アンフォーラ

『アンフォーラ・フルアロマティック』

オランダ製。五十グラム入りで千百五十円ですわ。

これはね、ワタイがパイプに興味を示したおり、人生の先輩であるエヌ氏さんというかたに薦めていただいた銘柄なんです。

薦めていただいた限りはいっぺん試してみやんとどんならんナアと気になっとったワケですわ。

平素ぽっぽぉーとしてますけど、そのへんは案外よう記憶しとうんです。

実装者流-アンフォーラ中身

中身はこんな感じで、ドライフルーツ入りチョコレートみたいなカザがします。実際にはチョコレートは混ざってないようですけど、そんなカザがするんやさかいしょうおまへん。

どっかで嗅いだカザやなあと思うたら、不二家のルックチョコレートですわ。

葉っぱは思いのほか乾いてます。カラカラにしからびてまんな。しかも細切れになっとうからね。燃え出したらすごいことになりまっせ。

吸い始めは柑橘系のじょうしんな甘酸っぱい味で幸せな気分になりますけど、中盤からコロッと変わってびよよーんと辛味が出てきます。

過燃焼になりがちなんで余計ですわ。

わりかた葉っぱ自体はミディアムからフルでっせこれは。

アロマアロマしたパッケージの雰囲気に騙されたらあきまへん。

おしとやかなお嬢さんやと思って付き合ってたら、いきなり鉄火肌の姐御に変貌して、どまづいてたら横面張られるみたいな煙草ですわな。

残念ながら、エヌ氏さんが愛好していたころとは製造工場が変わって、味も変わってしもたようで、昔ながらのアンフォーラファンは嘆いとうようでっせ。

ワタイら幸か不幸か(おそらく不幸なんや)昔の味知らんので、まあそれなりに美味いかしらと思いましたけど。

あんまり、ベタベタと甘ったるくないんがよろしいわナ。

はっきりコメントさせてもらうわ。

ほかでもない、せんだって買い求めた『ピーターソン・パーフェクト・プラテキ』のこっちゃけどね。

確かに吸やあ美味いかもしれん。

それは認める。認めちゃんちゃこや。

認めちゃんちゃこするけれども、なんぼなんでも吸える状態にするのがめんどくさすぎるのんと違うかえ?

ん? ん? ん?

まず、カチンコチンの塊から、うんしょ、うんしょと一回分こそげおとすワケですけど、これがまた、ちからいりまんねん。

なぜかっちゅうと、カチンコチンやからね。

こそげおとしたら、こんどはそれを丁寧にほぐさんとなりまへんやろ。これが手間でんねん。

なぜかっちゅうと、カチンコチンやからや。

しかも、このおり指先が臭うなってどんならん。

確かに美味いかもしらんけど、それだけの労力に見合うほど美味いかっちゅうと、それほどでもないような気がするワケや。

せめてフレーク状にして売ったらあかんかったん? 

なあピタやん。

フレーク状にしたかて、つおい煙草はやっぱりつおいやろ?

塊のおり、めちゃめちゃつおうて、フレーク状にするやいなや、へにゃへにゃになってまうことなんぞ、ありえへん思うんや。

そやろピタやん。

販売戦略なんか? そうなん?

『これはつおいデ!』ちゅうたかて、フレークやといまいち訴求力に欠けるもんね。

塊のままやと、ワタイみたいに、『うおおぉ』とビッツラして買うてみるアホがおるやろっちゅう算段かいナ、ピタやん。

とかなんとか文句を垂れつつも、あのつおさを味わうてみとうなって、こそげおとしにかかるワケやね。

因果な煙草こさえはったもんやなあ、ピタやん。