註:この小噺をお読みになる前に、エヌ氏さんとの、コメントのとりやりをご覧ください。

実 :「パーリャメントください」

店員:「は? ぱりゃ? ぱ」

実 :「パーリャメントです」

店員:「お客さま。正しく銘柄を申告願いますか」

実 :「そないなこというたかて、パーリャメントはパーリャメントで、パーリャメント以外のなにものでもおまへんねけど」

店員:「そのような、さもパリャッとした珍妙な銘柄、当店にはございません。まさかお客様。わたくしをお弄りになられているのではありますまいね!」

実 :「そないにキツい言いようせいでよろしやんか。グズッ」

店員:「泣かずともようございましょう。そうですね、なにかその、特徴のようなものをおっしゃっていただければ」

実 :「それなら、じき分かる特徴がおます。フィルターがね、巻紙より三ミリほど奥へへっこんでまんのや。そんな煙草、ワキにはおまへんやろ。どうでやす?」

店員:「申し訳ございません。私には喫煙の習慣がございませんので、中身の形状をおっしゃられてもちょっと……」

実 :「煙草吸わんくせに、大きなツラさらして煙草売るなボケかすヒョットコ! おまえらみたいなやつはな、ええ日選んで、目ェ噛んで死んでまえ!」

店員:「え? なんでございましょう。あまりにも声が小さくて聞こえませんでしたが」

実 :「ははは。なんでもおまへんねや。そしたらね、白地に青のデザインで、そうそう、確か、『喫煙は、あなたにとって~』とかなんとか、注意書きが書いておまんの」

店員:「厚生労働省の警告文は、全銘柄ひとしなみに印刷してありますが。お客様がお求めになりたいのは、もしやこれではございませんか?」

実 :「それはピースライトや。それとちゃいまんねん。いらんねんそんな不味い煙草。グズッ」

店員:「泣かないでくださいってば。そうだ。こういたしましょう。わたくしのうしろの棚をよぉーくごろうじろ。煙草の各銘柄に番号が振ってございましょう。銘柄名でなしに、番号を申告していただければよいのではないでしょうか」

実 :「んなぁるほど。そこへ気がつかん。まっとくれやっしゃ。視力が悪いよって。えーっと、えーっと。『子ェの千三百六十五番』ですな」

店員:「かしこまりました。『子ェの千三百六十五番』ですね。おや? なあんだ。『話し合う所・議会』じゃないですか。最初からそうおっしゃっていただければよかったのに」

実 :「……」

                                     しまい

これはえげつないですわ。

ほかでもない、『フランドリア・ベルジック』なんですけどね。

中身はこないな感じで、『フランドリア・ブラック』と、あんまし区別つきまへん。

実装者流-ベルジック中身

ほたら、味もよう似たもんかいなと思うたらあんたもし、とんでもない。

フィルターつきでチュービングしたかて、その攻撃力をおさえることがでけまへんのやデ。

もうそら、大暴れですわ。

なんかね、辛子明太子を燃やして吸うとうみたいなスパイシーさです。

こんなん、フィルターなしで吸うたら、きっと大変なことが起こりまっせもし。

よう知りまへんデ。よう知りまへん。

世界中を行脚して、各国の暗黒銘柄を吸い倒したワケやおまへんけど、おそらく世界最強とちゃいまっかこれ。

別に困っとうワケやないんです。ワタイは喜んでまんねや。

うっひゃっひゃ♪
買うてみたんです。

実装者流-DJミックスクローブ

『DJミックスシャグ・クローブ』

インドネシア製。二十五グラム入り、五百六十円ですわ。

とにかく本邦初の、クローブ入りパチパチシャグちゅうことで、喫煙極道としては外すことがでけん銘柄なのや。

写真で分かるかどうか、微妙なところですけど、とにかくぺちゃんこですわ。

厚みが五ミリもおまへん。

こんなシャグ初めてお目にかかりました。

これはね、葉っぱがかなり湿り気を帯びてて、つぶれとうと考えられます。

中身はこないな感じです。

実装者流-DJミックスクローブなかみ

まだ吸う予定はおまへんねんけど、とにかくポーチ袋の外へさして、クローブのカザが駄々漏れでナ。

早いことカンカンへなと移しとかんと、そこらじゅうクローブのカザでえらいことになる思いまして。

まあ、ごきかむり除けになるかもしれまへんけど(ごきかむりは、クローブのカザが嫌いらしい)、クローブのカザはかなり派手やさかい。

最初の写真をもっぺん見ていただきたいんですけど、ポーチ袋の横に、白うて四角い物体がおまっしゃろ。

これは巻紙でんねん。

けど、決して『オマケ』ではのうて、れっきとしたしょうしんの一部なんや。

この巻紙に専用の甘味料が沁みこませてありまして、それと一緒に本体を吸わんとあかんらしいのですわ。

ゆうこと聞かんと、別の吸いかたして、不味かっても責任とらんどちゅうスタンスなんですわ。

どないしょうかしら。

最近、暗黒煙草も含めて、フィルターなしじゃキツイなあと思うようになっとりまっさかい。

吸いように悩むとこでんナ。

さて。ここでちょっとハナシが変わりまんのや。

せんに、新井素子しぇんしぇのお作である『銀婚式物語』借りてきたちゅうご報告いたしましたわナ。→ この記事

やっぱり面白かったですわ。

けど、新井素子しぇんしぇて、かれこれ五十二ィでやっせ。

五十二歳にもなって、相も変わらずこの文体でこの内容ナア。

さすがプロフェッショナルや。ええ意味で……。

というわけで、しさしぶしに『結婚物語』読み返しとうなって、借りてきたのです。

昔は三分冊やったけど、今じゃ上下二分冊になっとうわ。

出版社もかわっとんちゃうか。中公文庫やて。せんは、カドカワから出てたデ確か。

ま、二十五年も経ちゃあ、いろいろ変わるもんやねんナア。

『おいどん、この煙草、吸うたこつごわんど!』

と、二十年余の歳月をものともせず、記憶が甦ってきくさったのや。

「ごわんど、って、いったいワレはどこのニンゲンやねん?」

そんなこた、このさいどうでもええわナ。

問題はこの煙草なんですけどね。

実装者流-パーラメント

『パーラメント 100's ボックス』

ロングサイズ二十本入り、四百七十円。

T9mg、N0.7mgちゅうスペックです。

エヌ氏さんちゅうかたから、このパラテキを常喫してまっせちゅうコメントをいただきまして、ほたらいっぺん試してみよ思うてましたのや。

パーラメントは、世界でトップシェアを誇る米フィリップモリテキが、なんと一九三一年に発売したちゅう、かなり由緒正しい銘柄なんです。

せんに、『温故知新シリーズ』ちゅうのをやりましたやろ。

あのおりパーラメントが引っ掛かってこなんだのは、ひとえにタール値が九ミリしかなかったからですわ。

実は月初にすでに買い求めてましたんですけど、風邪のせいで煙草の味が分からんかったよって、治るまでストックしてましたのや。

で、昨日ですかな、開封したわけですけど、ひとめ見て、「これ、昔に吸うたことあるわ」ちゅうて、記憶が呼び覚まされたんですナ。

その理由はこれなんです。

実装者流-パーラメントフィルター

どうでやす、ちょっとそこらにないフィルターの形状してますわナ。

巻紙から約三ミリほどフィルターが中に入り込んでます。その巻紙もかなり硬い材質で、象が踏んでも潰れまへん(嘘つけ!)

これを見て、昔吸うたことあるのを思い出したんですナ。

自慢やないけど、もちろん味のほうはさっぱり覚えてまへんよってね。

いわゆるアメリカンブレンドなんですけど、一本目吸うたおりは、かなりバーレーが前面に出とうな思いました。

けど、バーレーのキックやイガイガは、吸い慣れると気にならんようになってくるです。

その代わり、こんどはヴァージニアの甘みや、香料の味がよう分かるようになってくるんですわ。これひとつの不思議。

とにかく、かなりおじょうしんにまとまった味です。

ま、四百七十円もするんでやっさかい、当然とゆやあ当然なんですけど。

『トレジャラー』ちゅう銘柄がありまするのや。

ワタイなんぞ、いまだかつて吸うたこたおまへんけどね。

なぜなれば、めちゃ高いんですわ。二十本入りで二千百円もしまんのやデ。

なんと、一本当たり百五円! ドライシガー並みやガナ。

ヨーロッパでは、シガレットの課税率がハンパないよって、エンゲレス本国じゃあ、四千円以上するんとちゃいまっか。もちろん日本円に換算してやで。

たかが二十本入りシガレット風情が四千円!

閉じた口が閉まらんワイ。

そんなクソ高い煙草、一体どのガキが吸うねや。

ヴィクトリア・ベッカムかい? ヴィクテキ。

この煙草が気に入らんとこは、当然コストがようけかかっとうさかい高いんやろけど、そのコストを煙草の味やのうて、パッケージやみてくれにかけとうとこなんや。

喫煙極道としては許しがたい行為やデ。

なにさらっしょんねん、ちゅやっちゃ。

ペラペラのわら半紙包みでええし、デザインなんぞ、便所の落書きみたいなちゃちいのでええさかい、コストの全てを味にかけるぐらいの気骨みせてみい。

そいでこそ、『ジョンブル魂』ちゅやっちゃろ。

ちゃうかあんた。なあ。

ワイの言うとうこと、どっか間違うてるか?

(とても買える値段やないので、なんなと難癖つけてます。いじらしいやろ)

でまあ、ワイの怒りが、トレジャラーをこさえとうテキらに通じたんかどうかしらんけど、最近、廉価版が発売されとりますわ。三種類もナ。

そいでもあんた、二十本入り千円もするんやさかいね。

なめとったアカンど。

実はこの廉価版三銘柄、昔もあったような気ィがしますわ。

ちょうどあんた、ロンドンでオリムピアやっとうさかい、一時的に再販することにしたんかもしれん。


となると、ちょっと吸うてみたい気ィもするナ……。

けど、千円もすっさかいナア。

結局ワイがビンボなんがいかんちゅうことか。

あほらし。