字ヅラだけを追ってですな、なにも頭に残ってはらへん人多いと思いますねんけどね。

せんにこんな記事書きましてナ。

ここに、

実は、今月下旬にある壮大な計画を立てておりましてナ。もちろん煙草に関してですけど。

てなこと書いてます。

今日はその『壮大な計画』について書かせてもらお思うてますねん。

ちゅうても、そないにたいしたこっちゃおまへん。

今日はあんた、『父のし』でっしゃろ、全国的に。

ワイも一応テテ親のはしくれでな。

さらにあんた、二十五日にはワイの誕生日がしかえてまんので、例年いっしょくたに祝われてしまいまんねん。

一週間ほど前でしたかナア。

「あーめんどくさ。あーしんきくさ。また嫌な月がまわってきょったデ。一年で一番この月が嫌いや。ジトジトしてせんだくモン乾かんし、そこらカビだらけになるし。とどめは……。ほんまになあ。
こらアジャラカモクレン亭主! 父の日と誕生日の合同プレゼント、なにがええねん?
まあそんなんたんねるだけ無駄やな。どうせ煙草やろ。
もう、わざわざ買いに行くのじゃーくさいさかい、銭で渡すわ。好いたん買うといなはれ。
わかったか? ほたらウチあっち行くし。忙しいからアンタに長いこと構うてられへんねん」


ちゅわれましたのや。

一瞬心の片隅に小さな小さなギヤマンのかけらが刺さったような、さぶしいこころもちになりましたけど、五十男の感傷なんぞ、『身銭きらいでも好いた煙草が買える』ちゅう圧倒的な魅力の前では、ぴゅーっと吹き飛んでまいますわ。

どうせなら、わがの小遣いではとても手が出ん銘柄を買わんなん思うて、こんなん手回してきましたのや。

実装者流-ラットレーハイランドタージ

『ラットレー・ハイランドタージ』

独逸製。百グラム入り、四千五百円。

もうこれはね、イングリッシュミクスチャ仲間においてはやね、屈指の名品と謳われとう銘柄やデ。

だいたいこの、さも歴史のありそうな、渋すぎるパッケージデザインからして、ただモンやなかろ?

やっぱ、一流の煙草のみになるためには、一流の銘柄選ばんと。なあもし。

え?

なんでやす? なんでっか、はい。

「どうせならパイプも一流のヤツにしたどうや?」

てですかいな。

それはゆわんといて。つらい。

ところで、まことにメンボクおまへんけど、こんなもんいつ開缶でけるやしれたもんやおまへん。

気長に待っといておくれやす。