一日余計な銘柄がはさかりましたけど、いよいよ『ダンシル・コケコッコ』をテーステングした感想を書いてみたいんです。

「『ダンシル・コケコッコ』てなに? 私は今日初めてこのブログをたんねてきたニンゲンでっけどね。そんな煙草銘柄聞いたことないです」

めんどくさいやっちゃ……。

コホン。えー。遠路はるばるこんなとこへようきなさったなあ。

パイプ煙草にダンヒル・アーリーモーニングちゅう銘柄がございまして、このカンカンにあんた、あさしを浴びてぼっさぁーっと突っ立ってる鶏の絵ェが描いてありますのや。それがゆえに、『ダンシル・コケコッコ』と広く呼び習わされているんです。

「ちょっとすんまへん。私はこの日誌に、時間の無駄やと思いつつも、ちょいちょいたんねてくるニンゲンでっけどね。『ダンヒル・アーリーモーニング』を『ダンシル・コケコッコ』なんぞと呼ぶやつは、世界広しといえどコイツよりおまへんデ。騙されたらあきまへん、よそでゆいなはんなや」

フタを開けますとナ、ジュクジュクに熟しきったドライフルーツみたいなカザがしますわ。

ドライフルーツは普通ジュクジュクにならんもんと相場は決まってますけど、実際そんなカザがするんでしかたおまへん。

味はね、「ラタキア抜きの『ピーターソン・オールドダブリン』みたいな感じかしら」と思うてましたけど、まあそのまんまですわ。

ただ、『ピーターソン・オールドダブリン』のほうが全体的にマイルドな感じがします。

『アーリーモーニング』ちゅうぐらいなんで、起き抜けにいきなり吸うても大丈夫のように思いますけど、寝ぼけて過燃焼させすぎると、ぐぐんと辛味が出て、そのまま後ろへしっくりかえる可能性もあります。

いずれにせよ、ワタイらみたいに、毎日定刻どおり職場へ出かけていくっちゅうようなライフスタイルやと、朝からゆったりパイプをくゆらしとうばやいとちゃいますよってね。

なんにせよ、起き抜けすぐには煙草吸わんほうがよろし。昔はワタイも目が覚めるとまず一服してましたけど、今はやめとります。葉巻やパイプ煙草はもちろんのこと、シガレットですら吸うてまへん。

なあんし、味もなんも分からんからね。起き抜けやと。煙草の無駄ですわ。

おっと。『起き抜け煙草反対論』を展開しとう場合とちゃう。コケコッコの感想書かんと。

最初は、「なんかちょっともの足りん感じがするなあ。なにが足らんのやろ。んーと。んーと。あ。そうか、ラタキアか」ちゅうて、かなり間の抜けたこと考えてましたけど、味に慣れてくると、ラタキアが混入してない物足りなさはあんじょうどっかいってもて、「おいちかるかるぅー」ちゅうて吸うようになりました。

吸うてみてなんとなく分かったのは、次のようなことがらになるのんと違いますかナ。

てっきりラタキア葉専売特許やと思うてた味が、部分的にオリエント葉から出てたものやった。

また、

ラタキア葉とオリエント葉が共通して持っている味がある。原料は同じなんであたりまえか。

ちゅうことでっしゃろ。

一番嬉しいのは、吸い終わったあと、くちン中がラタキアラタキアせんということやね。

お上品な甘酸っぱいフルーテーな味がおくちに残ってます。煙草臭いあとくちはヴァージニア葉のガキや。

とにかくさすがはダンシル。上手に味をまとめてはりますわ。

美味しいですこれ。

火着き、火持ちがええのも、ワタイみたいなパイプおこちゃま(喫煙技術も未熟なら、使うパイプも安物)にとっては嬉しい限りやね。

過燃焼にはくれぐれも注意せんとどんならんですけどな。

でもこれは、『ダンシル・コケコッコ』に限ったことやないです。