やっぱしあれやな。最近の訪問者数高止まりは、私の煙草に対する愛情が認知されてきたのではなくて、『にっちょー劇場 JIN-仁』に出てくるまことのシロイン、野風花魁のことをちょくちょく書いてるからに相違ないな。


それを実証するために、もっかい書いてみよ。


私は、かねがね野風花魁は、女優中谷美紀が『演じている』のではなくて、『野風』という名前であったかどうかは知らないが、昔吉原で全盛を誇った花魁の死霊が憑依していたのではないかと考えている。


中谷美紀ご本人は、インタビューにて、日本舞踊のせんせに立ち居振る舞いおよび所作の稽古をつけてもらったと発言しているが、それだけではなく、花魁の演技を完璧なものとするため、恐山へ赴き、イタコに花魁の死霊を呼び出してもらい、『あなたのそのお姿をテレヴィジョンという仕組みを通じて、多くの人々に見世てやることができるのですよ。もうそれは指名入りまくりで、花魁史上ナンバーワンになれること請け合いですわ』などとその自己顕示欲を言葉巧みにくすぐり、自らに憑依させたに違いないのである。


しかし、残念ながらそれを確信する決め手にちょいと欠けるのである。


ドラマの中で野風が花魁道中をするシーンが二回ある(多分二回)。


一話で初登場したときと、最終話で乳癌摘出しゅじゅちゅをしてもらうため、吉原を去るときだ。


あすこで、あれがああなればなあ。


なにをいっとるのかというと、外八文字歩きなのだ。


花魁は、三枚歯の高下駄を履いて花魁道中を行うのだが、あんなものあんた、重いわバランス悪いわで、まともに歩けないのである。そこで、外八文字という独特の歩き方をするわけだが、習得には三年必要といわれている。


実際に、外八文字の足捌きを見ることができるのだが、残念ながら足元だけで、本当に中谷美紀の足かどうかは定かでないのである。


ドラマのため、しかもたった三十秒間ぐらいのシーンのために、三年間修行する女優はさすがにおらんのであって、もし中谷美紀の全身が映って、外八文字で歩いているシーンが一ヶ所でもあれば、私の死霊憑依説は実証されたのだが。


実に残念だ。