王城の奥にある庭は、たとえ庭師といえども入ることは許されていない。だからといって、荒れ放題というわけではない。
きちんと整えられた庭園は、数年前まではきちんと庭師の手によって整備されていた。それが、現在の王妃が輿入れしてからは、彼女の手により整備されている。特別贅沢も我が儘も望まない王妃の、唯一の我が儘なのかもしれない。
庭師によって花が咲いていた頃とは違い、四季折々に花が咲き、あるいは医師や薬師ですら驚愕するほどの薬草が育てられ、毎日決められた時間には王と王妃がこの庭でお茶を飲む。
お茶は決まって王妃の育てたハーブ。
王妃自らが葉を摘み、そしてカップに注ぐ。
「今日は…レモンがいい。今朝、ユキが飲んどったやつ」
「同じのは嫌だよ。でも…これならどう?」
幾つかの種類の葉を摘み、カップに注いでいく。
ハーブの香りの中に交ざる、レモンの微かな香り。
微笑みを湛えている王妃に、王は満足そうな笑みを浮かべる。
そして、そんなときは決まって軽く口付けを交わす。
「…今日は時間かかりそうなの?」
「いや、参謀に調整させちょるよ。いい加減デスクワークは勘弁ぜよ」
「柳なら間違いないね。それにしても…大臣の真田は一切手を抜かないからね」
「あれはこの国で最強の騎士でもあるんじゃからな‥‥政務くらいはもうちょい手ぇ抜くことも覚えてもらわんことには、な」
側近でもあり親友でもある二人を思い浮かべて、王が苦笑を浮かべて肩を竦める。そして王妃もまた同じような仕草を見せる。
そんな二人を見て、側に控えている侍女や衛兵もまた、微笑ましく思う。
「ちーえっ!はーえっ!」
パタパタと可愛らしい足音を立てて走ってくる、小さな人影。
王がそれをひょいっと抱き上げれば、嬉しそうに抱き付いてくる。
その後ろからは、養育係でもある側近の丸井とジャッカルがのんびり歩いてくる。
王妃とよく似た王子のくせ毛がフワフワと王の頬を撫でる。
「赤也、向こうでブン太らに遊んでもろとったんじゃなかったか?」
「ちゅぶしゅー!」
「ふふふ…赤也は元気だね」
「あいつらは何を教えとるんじゃ」
おそらく言葉の意味などなにもわからずに発しているのであろう息子の髪を撫でて、王妃に渡す。
王妃が王子を抱き締めれば、王子もまた王にしたように甘えてみせる。
「わりぃ。急にお前らんとこに行くってきかなくってさ」
「ちなみにその言葉教えたの、俺じゃねえからな」
「あん?俺だけの所為にすんじゃねぇよ、ジャッカルのクセに!」
親友でもある彼らは、当たり前のようにプライベートな時間には軽い口調で会話をする。それは柳や厳格で有名な真田ですらもそうであって、王や王妃がどれだけ彼らを信頼しているのかが見てわかる。そして、王や王妃の信頼を一身に受けるだけの実力をも、彼らは持ち合わせていた。
「そう言えばさ、柳生がなんか薬草のことで相談したいことがあるって言ってたぜぃ」
「ありがとう。あとで訪ねてみるよ」
「ユキ、ついでに柳生に例のものはどうなっちょるか、聞いといて」
「例のもの?またなにか考えついたの?」
王が口許に笑みを浮かべれば、王妃もそれ以上はなにも聞かない。
王の頭脳では常に様々な策が張り巡らされていることを知っている。
そして、その策に対抗できるものが、近隣周辺の国すべてを見ても、ほとんどいないということも、知っている。
だからこそ、王が自ら口に出さないときには、あえてなにも聞かないようにしている。
「それにしても、柳生も苦労するね。宮廷医師なんて身分、本当に建前だけなんだから」
「ユキはまだまだアイツのことを知らんよ。アイツの身分はおれに力を貸すことの見返りでしかないんよ。アイツの本性はおれらとおんなじぜよ」







ちょっとパラレルな話も考えてみる。

王が仁王で王妃が幸村。

王子が赤也で、側近に柳と真田とブン太とジャッカル。

柳は筆頭文官。

真田は大臣も兼任している王の筆頭騎士。

ブン太とジャッカルは王の騎士であり赤也の側付き。

柳生は筆頭の宮廷医師とかいいながら、実は王たちとは私的につながっている。

むしろ王の影武者にもなっていればいい(苦笑)


そんな立海王国。

なんだか楽しそうな国だなあ(苦笑)

どこかで陰謀が渦巻こうものなら、むしろ王自らが煽って逆に潰しちゃう…みたいな?

王妃が影からいろんな陰謀を潰してそうな(苦笑)



実家暮らしも明日まで。

つかむしろ明日の昼にはバスに乗って大阪に帰ります。

今日は一日のんびりしながらごろごろです。


あ‥‥

テニミュの先行チケット抽選きかなきゃ。









秋華