雲広がる東京競馬場で行われた第86回オークスは、4番人気のカムニャック(15番)がゴール前で2番人気のアルマヴェローチェ(白帽)を差し切り、フローラSからの重賞連勝で樫の女王に輝いた。
2着にアルマヴェローチェ、3着に10番人気のタガノアビーが入り、3番人気のリンクスティップは5着、1番人気のエンブロイダリーは9着に敗れた。
カムニャック騎乗のアンドレアシュ・シュタルケ騎手は97年に日本の短期免許取得して初来日から28年で悲願の日本G1初制覇で、51歳4ヶ月22日はレース史上“最年長”制覇となった。
また、管理する友道康夫調教師はこのレース初制覇で、クラシック完全制覇に王手をかけた。
旋風を沸かせた“キタサン配合”が樫の舞台で大爆発した。
デビュー戦を勝って2戦敗戦の後に挑んだフローラSを今回と同じシュタルケ騎手とのコンビで勝利して挑んだ本番・・・
これまで2000m戦で2戦負けなしと中距離で結果を残しているカムニャックにとってはどこか可能性が秘めていた。
桜花賞同様エリカエクスプレスがレースを引っ張る形になり、カムニャックは中団の後方からレースを進めた。
1000mが60秒ジャストとスローな展開になる中でもじっくり脚を溜めて最後の直線で勝負しようとシュタルケ騎手は落ち着いていた。
最後の直線でエリカエクスプレスがいっぱいになると“2歳女王”のアルマヴェローチェが一気に襲いかかり、それと同時に外からカムニャックもアルマヴェローチェをターゲットに襲いかかった。
じわじわと差を詰めてゴールした瞬間で僅かにカムニャックが出て、なかなか成績が伴わないフローラS組から久しぶりの“樫女王”が誕生した。
(ちなみにフローラS勝ち馬がオークス制したのは10年アパパネと“同着”だったサンテミリオン以来15年ぶり。)
結果を知ったシュタルケ騎手は何度もガッツポーズをした。
11年凱旋門賞をデインドリームで制するなど海外で活躍を見せるドイツの“名手”であるシュタルケ騎手だが、日本ではなかなか結果を残すことができなかった。
今年の春の天皇賞ではビザンチンドリームに騎乗してヘデントールに僅かに及ばず2着と悔しい結果になったのは記憶に新しい。
「日本のG1を勝つことが夢だった」と97年短期免許で初来日してから28年、シュタルケ騎手の夢がようやく叶った。
管理する友道調教師は「“負けた”と思ったがシュタルケが完璧に乗ってくれた」とシュタルケ騎手の円熟味のある騎乗を褒め称えた。
カムニャックの母は短距離で活躍したダンスアミーガだが、その母の母が95年の覇者・ダンスパートナーで、父はブラックタイド、母父はサクラバクシンオー・・・
“父ブラックタイド×母父サクラバクシンオー”はG17勝のキタサンブラックと同じ配合で、友道調教師も「距離は持つと思っていた」と自信を持っていた。
シュタルケ騎手も「2000〜2400までは問題ない」と中距離戦に活躍できることに期待を寄せていた。
伝説を作った“キタサン配合”が8年の時を経て再び旋風を巻き起こす。
まずはカムニャック陣営の皆さん、おめでとうございます!
フローラSではあまり人気なかったけど、あの勝利が“フロック”でないことが証明されましたね。
まあ“血統”重視で見ればこの馬でも十分いけたのは間違いなかったが、もうちょっと評価を上げるべきだったな・・・。
2着のアルマヴェローチェはまた惜しい2着ですね。
内容としては悪くないし、岩田望来騎手も頑張ってましたよ。
これで次の秋華賞では1番人気になることは間違いないし、現時点ではこの馬で行った方が無難かな?
3着のタガノアビーはスタートがもうひとつだったがよく3着まで持ってきたな!
タガノアビーに騎乗した藤岡佑介騎手に4着のパラディレーヌに騎乗した丹内騎手の“同期”が頑張ってくれたことは個人的には嬉しかったね。
5着のリンクスティップは案外の結果だったね。
その後“骨折”が判明されて残念なことになったが、まだ十分巻き返すことができると思うので、まずはケガをしっかり治してほしい。
エンブロイダリーは「やっぱりね!」の結果なのでなんとも思わないが、本命のエリカエクスプレスも「あぁ、そうか・・・」の結果でしたね。
“エクスプレス”なだけにどうしても前に行ってしまい、ペースはうまく刻んでくれたかなと思ったが、最後はやっぱり力尽きた。
これからは短距離戦をメインに使ってくるかと思うので、巻き返しに期待したい。
今週は“競馬の祭典”日本ダービーがあるので、いつも以上にテンションが上がってます。
予想をじっくり考えて的中できるよう頑張らないと!