東京競馬場で行われた第74回安田記念は、1番人気の香港から参戦のロマンチックウォリアーが直線で力強い末脚で17頭を一蹴し、06年ブリッシュラック以来18年ぶり4頭目の“香港馬制覇”となった。
2着に4番人気のナミュール、3着に2番人気のソウルラッシュが入り、3番人気のセリフォスは5着に敗れた。
ロマンチックウォリアー騎乗のジェームズ・マクドナルド騎手はこれが日本競馬初勝利で、管理するチャップシン・シャム調教師は“調教助手”として携わった00年フェアリーキングプローン以来の安田記念制覇で、調教師になってからは初めての日本G1制覇となった。
香港からやってきた“最強の刺客”がその実力を見せつけた。
昨年のコックスプレートから前走のクイーンエリザベスⅡ世カップまでG14連勝して中距離G1だけで7勝と中距離界はほぼ敵なし状態・・・
そんな中で昨年のスチュワーズC(2着)以来1年5ヶ月ぶりのマイルに参戦し、レース前から大量の発汗が目立ち「大丈夫か？」と不安もよぎった。
だがここは8戦組んで7勝と抜群の相性を誇るマクドナルド騎手は自信を持っていた。
日本の強者からの厳しいマーク、特に前週ダービーを勝った横山典弘騎手騎乗のステラヴェローチェが徹底的にマークして「外(ステラヴェローチェ)からの圧力が強く、仕掛けるのが遅れた」とマクドナルド騎手は振り返った。
前にいたフィアスプライド(12番)が内に進路をとると、「今だ！」と言わんばかりに海外の競馬でよく見かける“風車鞭”で一気に脚を伸ばして他馬を引き離した。
最後は追いすがるナミュールとソウルラッシュを僅かではあったがなんとか振り切り、95年ハートレイク・00年フェアリーキングプローン・06年ブリッシュラックに次ぐ18年ぶり4頭目の“香港馬制覇”となった。
ロマンチックウォリアーを勝利に導いたジェームズ・マクドナルド騎手。
92年ニュージーランド生まれの32歳で、日本には14年11月に開催されたWSJS(ワールドスーパージョッキーシリーズ)以来9年半ぶりの来日だった。
15年オーストラリアのG1・ジョージライダーSで日本のリアルインパクトを勝利に導くなど、これまでG1を45勝したトップジョッキーでもある。
日本での初勝利がG1という大舞台で挙げたマクドナルド騎手は「誇りに思っています。勝つには大変難しいレースだと思いますし、他の優秀な馬とジョッキーが参戦している中で勝てたということは、大きな名誉です。」と笑顔で話した。
管理するシャム調教師はかつて00年、アイヴァン・アラン厩舎の“調教助手”としてフェアリーキングプローンの担当に携わったことがあり、「かつての経験が生きた。当時は競馬学校(千葉県白井市)で検疫を受けさせられたが、今は(国際厩舎の完成で)直接東京入りできるので調整がしやすくなった」と09年に亡くなった師匠と肩を並べたことに喜び、整えられた日本の競馬環境に感謝を述べた。
G15連勝でG18勝目を挙げた香港の“英雄”は日本にとっては“脅威”の存在になったことを改めて示した。
香港といえばスプリント界で強い馬のいる“スプリント大国”と言われていたが、マイルでも中距離でも走れるロマンチックウォリアーはもう最強じゃん！
現在香港Cを2連覇しているが、おそらく次は3連覇狙ってくるかと思う。
そうなると日本は相当強い馬でないと太刀打ちできないかと・・・。
インタビュー中い・ろ・は・すを飲むマクドナルド騎手にはちょっと笑った。
“風車鞭”で相当体力使ったし、暑かったし結構飲んでましたね。
ちなみに“風車鞭”は日本では鞭使用過大とみなされ、マクドナルド騎手は“戒告”の処分を受けました。
日本馬最先着となったナミュール。
前走ヴィクトリアマイルでは8着と力を出せなかったが、やはり叩いた分今回は走りましたね。
さすが豊さんや！
でも今回も前走みたいではないが少しスタートが良くなかった感じがあって、うまく出ていれば分からなかったのが残念でならないです。
本命のソウルラッシュは3着。
直線はいい感じに上がってきたが、最後は脚が上がってしまった。
上位2頭はG1馬ですしよく頑張ったが、やっぱり勝ってほしかったな・・・。
マイルCSで必ず勝てることを信じて、“推し”は推し通す！
4着に5番人気の昨年の4着馬ガイアフォース、5着にセリフォスと上位5番人気が掲示板を独占することができたが、騎手だけ見るとすごいですよ！
ロマンチックウォリアーにマクドナルド、ナミュールに豊さん、ソウルラッシュにモレイラ、セリフォスに川田将雅騎手・・・
G1を何勝もしている騎手がいる中で、4着のガイアフォースは(重賞では)G3を1勝しているだけの長岡禎仁騎手ですよ！
G1では2着2回あるけど、他の4人と比べたら全然ケタが違う！
でもガイアフォースの調教時には常に長岡騎手が騎乗しており、一番手の内を知っているからね。
これは正直ガイアフォースにはこのまま長岡騎手でもいいかと思う。
これで上半期G1も残るは宝塚記念のみになりました。
一応予想は○△◎で(三連複なら)的中してますが、やっぱり本命馬が1着でないと気が済まない！
宝塚記念はもうあの馬で行くしかないな・・・。