3年ぶりに帰ってきた秋薫る京都競馬場で行われた第28回秋華賞は、1番人気のリバティアイランドが4コーナーで先頭に立つと後続を突き放し、最後は猛追した3番人気のマスクトディーヴァを1馬身差で退き、20年デアリングタクト以来3年ぶり7頭目の“牝馬三冠”を達成した。
2着にマスクトディーヴァ、3着に2番人気のハーパーが入り、上位人気3頭の決着となった。
リバティアイランド騎乗の川田将雅騎手はスプリンターズS(ママコチャ)に続いてG1連勝で、この勝利で3歳G1完全制覇となった。
デアリングタクトの三冠達成以来3年ぶりに開催された京都競馬場にまた新たな歴史が刻まれた。
単勝1.1倍、支持率67.3%の圧倒的支持を受けながらも川田騎手は「いつも通り競馬を迎えようというところでした」と平常心を保った。
スタートは五分の形で中団より前目で競馬した。
ハーパーとソレイユヴィータに挟まれる形になるも、川田騎手は外に出すタイミングを図って落ち着いてレースを運んだ。
勝負を仕掛けたのは3コーナーで、一気に手綱を押し上げていくと4コーナーで早くも先頭に。
こうなるとリバティアイランドの“独壇場”になり、後続をどんどん突き放していく・・・
最後は外からマスクトディーヴァがリバティより速い上がり最速33.5秒の末脚で猛追するもあと一歩及ばず、改装前に三冠を達成したデアリングタクト以来3年ぶり7頭目の“牝馬三冠”を達成した。
リバティアイランドの頭につけている髪飾りは“世話役”の松崎助手の奥さんの手作りで、桜花賞は“桜”をイメージしたピンク、オークスはオーナーのサンデーレーシングの勝負服と同じ赤・黒・黄の3色、そして今回は“紅葉”をイメージした黄色とオレンジの2色の髪飾りをつけて走った。
松崎助手はリバティアイランドは繊細な体を触られるのがイヤという一面を持っており、“瞬間湯沸し器”みたいだという。
そんな繊細な一面を持つリバティアイランドの“調教”を担当する片山助手は、牝馬の一戦級に持っていくために「怒る時は怒る、褒める時は褒める」と自ら“嫌われ役”としてリバティアイランドの調教をやってきた。
川田騎手だけでなくここまでたどり着いたのは2人の存在も大きかった。
「日本の歴史に名を残すことができましたので、これから背負うものが大きくなりましたけどそれにふさわしい馬」と川田騎手は期待を寄せていた。
そしてこの日は川田騎手38歳の誕生日でもあり、それに振られると感極まり「ジョッキー生活20年目で“競馬の神様”がくれた最高のプレゼントだと思います」と声を震わせた。
絶対的な信頼で結ばれた最高のパートナーの“三冠物語”は終わりを告げ、新たな物語が今始まった・・・。
リバティアイランドの三冠達成、そして川田騎手38歳の誕生日、Wでおめでとうございます!
4コーナーで先頭に立った時は06年春の天皇賞でディープインパクトが3コーナーで先頭に立った時並みの“安心感”がありました。
川田騎手もこれで“三冠ジョッキー”の仲間入りして、同世代の一人として嬉しい限りです。
次はいよいよ先輩たちとの対決で、イクイノックスやドウデュースとの対決が非常に楽しみです。
あとマスクトディーヴァの2着はすごく評価したい。
スタートはリバティ同様五分のスタートだったが、取りたいポジションが取れず後ろからの競馬になった。
リバティより上がり最速の末脚で猛追したが届かず、騎乗した岩田望来騎手は「スタートでうまく出ていれば・・・」と悔やんだ。
それでも前走のローズSで圧巻のレコードタイムで勝った力は“本物”で、エリザベス女王杯に出たらかなり面白い存在で岩田望来騎手にとってもG1獲れるビッグチャンスかと思う。
オークス2着のハーパーは道中リバティアイランドより前目で競馬したが、最後は脚が上がった。
オークス以来のレースってこともあったのでそれが影響したかと思うが、堅実に走るところは見せられたかと思う。
今はG1ではもう少しってところでG2やG3あたりで何回かは勝てるかと思うので、ここから調子を落とさずに行きたいところです。
ちなみにリバティアイランドの川田騎手につけられた“ジョッキーカメラ”が話題になっていますが、自分も観てみました。
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川田騎手とリバティアイランドのレース運びが完璧で改めて「すごいな!」と感じました。
これをずっとできれば負けることはまずないかと思うな。
今週の菊花賞は秋華賞より難しいですが、予想当てるように頑張ります!