少しだけ、ご霊さまのお世話になりました まえがき どんな種類の胃腸薬を飲んでみても一向に良くならない胃もたれと下痢に業を煮やして、ある宗教団体の門を叩きました。三十代半ばの頃でした。その宗教団体の月例祭の中で行われた神さまに関する講和に耳を傾けていましたが、つい、うつらうつらとなってしまいました。 すると突然、見知らぬ男がぼくの真ん前に座って顔を向けました。跳びあがらんばかりに驚いて目を覚まし、夢だと分かりました。しかし、ぼくに向けたその顔には目とか鼻といった顔の造作がまったくないのっぺらぼうだったのです。