先生は

うんうんと相槌を打ちながら
静かに話を聞いてくれて

私はとにかく
思っていること話したいことを

支離滅裂にばーっとぶつけた感じに
なっていたと思う





私はだれかに話を
聞いてほしかっただけなのかもしれない




いやもちろん
仕事を休めるような診断書は目的だけど





同僚や親友にもぶつけられない
いろんな思いを

包み隠すことなく
遠慮することなく

ぶつけられた







でもきっと
心療内科ってそういうところじゃないんだよね


これは今になって思うことだけれど


精神科だって心療内科だって


患者さんに
話したいだけ話してもらったら
困るんじゃないかな




ボランティアでやっているわけじゃなくて
あくまでも商売なわけで

できるだけ短い時間の診療で
できるだけお金になることをする


これが本質というか






内科だって耳鼻科だって
なんだって


ほとんどのお医者さんは
そうなんじゃないでしょうか?









時間を惜しまず
好きなだけ話させてくれる心療内科は
あるんでしょうか







塾の裏側を見て
どんな職場にも裏はあると知り

疑う気持ちが芽生えて

何も信じられなくなった結果

こういうことを考えてしまう














ただ
当時の私には
ここまでの考えはなかったから


結構話し続けてしまったんじゃないかな





今思えば

先生から多くを語ることはなくて

うんうんと相槌を打って話を聞きながら




たまに先生が言うのは

決まった内容だった