ライブ当日

会議のある教室へ
10時以降に到着した


その教室は2階にあったから

入口手前の階段で
うずくまった



体調が良くないふりをした









ここで誰か出てきて

どうしたの?って声かけてくれるとか


とにかく
誰かにこの状態で見つかるまで待った












電話もせず遅刻していた状態だったので
当然上司から電話がくる




電話に出て

教室の外にいるんですけど
体調が優れないと伝えた






そこで帰らせてくれることを信じて
辛そうに振る舞った






外に出てきた上司は

とりあえず会議は出なくていいから

自分の教室に行って休んでなさい






そう言った








やはり一筋縄ではいかない









会議のあった教室が

自分の教室から一駅くらいで
とても近かったのもあるのか


いや関係ないよな








ライブに行きたいことを
見透かされて

そうはさせまいとしているのでは

とまで疑ったけど











その場では
自分の教室へ行くしか選択肢はなかった










会議が終わると
上司が様子を見にきて


そこでも辛そうにしていたけど


疲れが溜まったんだな〜
まあもうちょっと頑張るか〜




みたいな感じで


私を家に帰してはくれない


休ませてくれない










ああ

このままライブ行けないのか


ずっと前から
あんなに行きたくて


この日をずっと待っていて



この日のために働いてきたと言ってもいいのに







じゃあ私は今何で働いているの?









好きなライブにも行けないのに
何でお金稼いでるの?














チケットも買ったのに














ライブに行く夢は



少しずつ遠ざかっていって








もう諦めるしかないところまで

きてしまった














それが本当に悔しくて




わたしは



次の日の別会場の公演へ行くことを

決意するのです













続きます