ツワブキがにぎやかに咲いています。
毬状に咲くので、華やか。
陽の光を跳ね返すように、明るい。
その脇には、巻き髪のような白いオキザリスが……。
ホソバヒイラギナンテン(細葉柊南天)。
近隣の集合住宅の植え込みに、植えられているのを
目にします。
枯れることないような緑の葉っぱ……それが人気なのかな。
丸い黄色の小さな粒がいっぱい、深緑の葉っぱから
覗かせています。
枝先に、直立する総状花序を出していますが、花弁のように
見える部分は萼片で、花弁は萼片の内側にあります。
花は淡黄色の6弁花で、きれいです。
メギ科 メギ属の常緑低木。
開花時期は、9月∼10月。
根茎は薬用となるそうです。
小菊。
さりげなく、植え込みに姿を見せています。
季語でいえば、「小菊」は三秋。
初秋、仲秋、晩秋=立秋~立冬の前日まで=八月八日
~十一月八日ごろ。
今は立冬を過ぎていますから、もはや季節はずれの花。
でも、わたし的には、菊も紅葉も、これからがさかり、
という感じ。
菊は、奈良時代に薬草として中国から渡来。
その花には、邪気を祓い、長寿をもたらすパワーがあるとされ、
9月9日の「重陽の節句」など、宮中の優雅な催しの描写は、
源氏物語にも見られますね。
菊には美容効果もあるらしいです。
江戸時代には、園芸として菊がもてはやされ、庶民の花と
なりました。
そんななかでも、小菊は丈夫で長持ちするので、あまり手を
かけられずにいるうちに、野生化しているように思います。
それが、健気で、愛らしくもみえるのでしょうね。
葛飾区の柴又の江戸川の河川敷の「矢切の渡し」のそばには、
「野菊の墓」の碑がたっています。
伊藤左千夫さんの名作です。
わたしは、松田聖子さんがお民を演じた映画を見た
ように思いますが、その前に、山口百恵さんが演じていた
んですね。