作者:西村朗
出版社:講談社(横浜市立図書館)

内容紹介
これは、この世の音楽ではない! 神の息吹か、夢幻的な時の戯れか……。
クラシック音楽とは、非日常的な感動を喚起させる「魔法」の世界!
現代音楽作曲家の第一人者・西村朗が、創造者の視点で、天啓のようにきらめく、スピリチュアルな名曲たちの聞きどころを伝授。この1冊であなたの耳も、<未体験の感動>に開かれる!天才作曲家たちの珠玉の名曲ガイド。

西村さんは、喋りの方が魅力ある。
作者:マルグリット・ユルスナール
訳者:多田智満子
出版社:白水社(横浜市立図書館)

旅とギリシア、芸術と美少年を愛したローマ五賢帝のひとりハドリアヌス。その稀有の生涯を作者が内側から生きて語る「ひとつの夢による肖像」。(紹介文より)

さまよえる いとしき魂よ
汝が客なりしわが肉体の伴侶よ
汝はいまこそ辿り着かんとする
青ざめ こわばり 露わなるあの場所に
昔日の戯れも もはやかなわで… (皇帝アエリウス・ハドリアヌス)

読書したり思索したりあるいは計算している男は、種に属しているのであって性に属してはいない。最上の瞬間には彼は人間的なものからさえも逃れる.

他人の楽しみに侮蔑を示せば彼らを侮辱することになる.

すべてを失うことを不安に思った少年は、永遠に私を彼に結びつけるこの手段を見つけたのだ。

キケロからマルクス・アウレリウスまでのあいだ、神々はもはやなく、キリストはまだいない、ひとりの人間のみが在るひるいなき時期があった。
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皇帝たるひとりの人間の魂の栄枯盛衰、そして肉体と帝国の栄枯盛衰。
ギリシャ神話や哲学の知識がないと読みづらそうなものであるが、非常に読みやすい訳であった。いずれか再読してみたい。
作者:遠藤周作
出版社:新潮文庫(横浜市立図書館)

「白い人」は、醜悪な主人公とパリサイ的な神学生との対立を、第二次対戦中のドイツ占領下リヨンでのナチ拷問の場に追いつめ、人間実存の根源に神を求める意志の必然性を見出そうとした芥川賞受賞作。

「黄色い人」は、友人の許婚者を何らの良心の呵責も感じずに犯す日本青年と、神父を官憲に売った破戒の白人僧を描いて、汎神論的風土における神の意味を追求する初期作品。

彼ら日本人は神なしにすべてをすまされるのだった.教会も罪の苦しみも、救済の願望も、私たち白人が人間の条件と考えた悉くに無関心、無感覚に、あいまいなままで生きられるのだった.