相変らずの毎日である。食事も1日1食しか取れず、それもカップ麺ばかり。


これでは元気になろうとしても、元気がつかない・・・。


身体もだるく、そして重く感じる。1日中、横になったり、テレビを観たりして過ごす。


心配してくれた市のケアワーカーより手紙が届く。


携帯電話が停止になっているために、手紙にて救ってくれた。


10月23日の朝に迎えに行きますので、総合病院の精神科に入院してもらいますと・・・。


約束の日時に合わせて、入院に必要な用具を準備してその日に入院することになりました。


車中、担当のケアワーカーも私が全くお金を持って所持していないことを察して、


『お金がなくて困っているでしょう?』と財布から2,000円を出してくれた。


こんな事をしたら、本当はいけないのかもしれないが、私の財布には380円しかなかった。


その時のケアワーカーの気持ちが嬉しくて、2,000円は非常に助かり、本当に有り難く感じた。


生活保護費の支給日は大体、月初めなので、その時に返済すると約束した。


入院予定は約1ヶ月弱だと言われる。そして4人部屋のベッドに入った。


病院は起床は6時、朝食は7時30分、昼食は12時、夕食は18時、就寝は21時だ。


お風呂は女性と交互の隔日、火曜・木曜・土曜日と決まっていた。


部屋には、年配の方や、まだ若い人など、様々な人たちがいた。


みんな私と一緒の『うつ病』患者だ。


病院は2階と3階に病室があり、3階は重症な『うつ病』患者用で外出もできないらしい。


幸い自分は2階だったので、外出(病院内)は自由だった。


夕食後は食事する部屋にテレビがあり、笑い声が聞こえてきた。


この人たちも『うつ病』なんだろうかと思うほど、元気な笑い声だった。


これから1ヶ月、病院生活が始まる。


                        つづく

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相変らずの毎日である。食事も1食しか取れず、何をするのもだるかった。


昔の仕事のことを思い出し、楽しかったこと、苦しかった頃を回想する。


回想したって何の特にもならないのに、ベランダから外をみてボーっとしている。


どうして、こういう事になってしまったのか、どこがいけなかったのだろうか・・・


今は生活保護費で生きているようなもの・・・


事業を展開している時は、苦しさもあったが、ヤル気の方が強かった。


50歳で会社を立ち上げ、60歳まで、一生懸命頑張ろうと思って来た。


しかし、自分の責任で会社を休眠状態にした。


一人でこれから頑張って、やって行こうと言う時に、何かが狂い出した。


信用もなくなり、いろんな企画を提案しても、いい返事は貰えなかった。


やはり、組織がしっかりしていないと、『任せて大丈夫なのか』と不安材料が付きまとう・・・。


確かに会社は存在していても、自分自身に、ヤル気、体力、気力がなかった。


ホームページの更新や、看板の更新など、次々にキャンセルが出た。


交通手段は自転車だった。行動範囲が決まっているし、


自転車で営業しているのは求人雑誌や、保険のセールスぐらいだろう。


保証人であるシステム会社の社長のところにデスクを借りて、名刺も貰った。


そして営業に出る形を取った・・・。


いままでのクライアントには、さすがに行くことはできない。


営業の後フォローが、できていなかったためだ。


インターネットで病院を検索すると、ホームページを持っているところは


有名な病院しかなかったので、セールスメールを100件ぐらい送った。


その中から1件のオファーが来た。


それは産婦人科だった。くしくも私の長男が誕生した産婦人科だった。


早速、車を借りて、営業に出かけた。


相手は自己流で、ホームページを作成していたので、プロに頼みたいとのこと。


久しぶりの営業で売り上げが上がった。制作料50万円で契約した。


病院の撮影や細かな打ち合わせは自分がして、制作は外注にした。


久しぶりの営業で、少々、気持ちが楽になった。


その夜は、缶ビールを買って、自分自身を褒めてやった。


『うつ病』で生活保護を受けている者は、車の運転はご法度だけど、


何か自分でできることをしたかった。


システム会社に後は任せ、次の営業に出向いた。


生活保護を受けている者は、その月の収入を書く用紙があるが、


収入0円で、収支報告をした。(解かったら、生活保護費から減らされるから・・・)


しかし、後が続かない・・・。ヤル気はあるが、体力と気力がなく


身体がだるく、睡眠も不十分で、そして残暑が厳しい上、身体が重かった。


                             つづく

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またその頃から気分が落ち込み、物事が集中できなくなり家事すらできなくなった。


人との付き合いも敬遠するようになり、自宅に引きこもることが多く、病状が悪化した。


特に雨の日や、曇りの日などは、抑うつ気分がひどく、悪い方へ、悪い方へ考えてしまう。


睡眠も深くなく、朝方には目がさめる。そして、また睡眠剤を飲むのだが、


眠気は襲ってこない。まして、目が冴えそれから日が上がる朝まで起きる日々が続く。


いろいろ考え事をする。仕事のこと、子供たちのこと、将来のことなど・・・。


どれをとっても不安材料ばかりだ。いい方向には向いていない。


日の出が登る頃、やっと睡眠剤が効いて眠気が襲ってくるのだが、


『この8階の自室のベランダの下を見て、このまま楽になりたい・・・・・・』と


思うようになりました。しかし、後はどうなるのだろうか・・・・・・。


ベランダから、空を眺めると、自然に涙が出てきました。


辛い・・・新聞配達のバイクの音が聞こえてくる。


彼たちも一生懸命、毎日頑張って働いている。


それに比べて『俺は何をやっているのだろうか・・・』自分を責める日々が続く。


情けない自分の姿に絶望して、なんとか以前のように頑張りたいと思うが、


身体が重く、だるく感じる・・・・・・。気持ちがあせるばかりだ。


ドアフォンのチャイムさえ敏感になり、ドアを開けることも恐怖心で開けなかった。


そんな時、県の福祉センターから障害者手帳の知らせが封書で送ってきた。


障害等級は2級だった。


しおりには、各種の支援サービスが記載されている。


自立支援医療費(精神通院医療)についてや、福祉サービスの支援体系、


生活保護費の加算、税制上の優遇処置(税務署・県税事務所)


携帯電話の料金割引きサービス、NTTの電話番号案内免除など・・・


障害等級2級・手帳番号5232号、これで私は障害者になった。


社会福祉事務所に、障害手帳の取得をしたことを伝え手帳をコピーされ、


生活保護費に16,650円が加算されることになった。


                          つづく

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