姉の久しぶりの美容院に付き添っただけでも、なんだか疲れて帰宅した、昨夕。

近所のおばちゃんがワンズの散歩から帰ってきたところに遭遇。


おばちゃんは亡き母と同い年で、やはり子供さんが私と同じくらい。でも、シャキッとした筋の通った、ハッキリ物申すところは米寿を過ぎても全く変わらず。スポーツウーマンらしく、足取りも軽やかに2匹のポメラニアンの散歩を毎日欠かさない。

おじさんはかつては警察署長を務められ、やはり背筋のピンとした、穏やかだけれど厳しい方。

子供さんが丁度私と同じくらいで、お孫さんがうちの二男と同い年のため、時々遊んだりもした仲。

母の認知症が進んだ頃、よく気にして母を連れ出してくれたりもし、最期、葬儀にも足を運んでくださった。


久しぶりにおばちゃんの変わらぬ優しい顔を見たら、

「姉が認知症になっちゃったの…。」

と、思わず口をついて出た。

えっ?と、おばちゃんは一瞬表情をこわばらせた。

母がそうだったから覚悟はしていたけれど、こんなに早いとは思わなくて…、と私は甘えられる最後の砦に、吐き出した。


「でもさ、遺伝だけが理由じゃないだろうし…今はお薬もあるし。」

言葉を詰まらせながらも、おばちゃんは私を慰めてくれた。


少し立ち話をしていると、隣家のわんちゃんもお散歩に出てきてワンズの鳴き声で賑やかになると、我が家の中からもまろんたちが鳴きだした。

「あんまり心配しないようにね!」

とおばちゃんは声を掛けてくれて、2匹のポメラニアンと帰っていった。


暫くして玄関チャイムが鳴り、ドアを開ければおばちゃんだった。

「なんかいつも余り物ばかりで悪いんだけどさ。要らなかったら捨ててね。」

と、ナスにかぼちゃにと、野菜をたくさん持って来てくださった。

「いつもいただくばかりで…。」

なんてまた暫く話して、腕にやっとかかえられる程のたくさんの野菜を頂いた。


悲しいことばかりでなく、ひとの温かさに涙が出る…そんな幸せな日もたまにはある。人生悪いことばかりじゃないね…。

そんな優しさがありがたい。