出勤すると、ひとつ年上のAさんはリビングで相撲観戦。
「御嶽海勝った?」
なんて会話が始まる。
「王鵬」の名前を見つけ、
「この人は大鵬の孫?」
なんて会話になり、
「大鵬と北の富士と、もうひとり横綱がいたよね?玉なんとか…。」
と訊いたが、
「巨人大鵬卵焼き。」
と、ひと言返された…。
桶屋だった祖父は毎日、陽が落ちる頃には仕事場を片付け、茶の間に水彩画の道具を広げた。どこの風景なのかは訊いたこともないが、いつも山の絵を描いていた。
そして、テレビは相撲中継。私はいつもそんな祖父の隣に座って、祖父の筆の動きを眺めながら一緒に相撲を観た。その頃の私は幼稚園から小学校に上がったくらい…それでも、強くて美しい大鵬は、お相撲さんのなかでも特別な存在に映った。
そんな先日の利用者さんとの会話を思い出し、夫君に、もうひとりの横綱って誰だっけ?と訊いてみると、「北の富士?知らないなぁ。三人もいたの?横綱…」。
なるほど、夫君の家は祖父母は同居しておらず、両親共働き家庭。なかなか自ら相撲にチャンネルを合わせる子どもは少ないですよね、当時のお相撲さんの四股名も顔も全く記憶になく、大鵬を知っているくらいのようだ。
調べてみれば「玉の海」、若くして亡くなられたのですね…。
振り返れば、懐かしき昭和。
ちなみに、私はその頃、美味しい「卵焼き」の作り方を模索する変な小学生でした…。
そして、夫君は少し前から、相撲に詳しいようです。
鳥さんのおもちゃを連れて散歩に誘う、まろん