こんにちは。
色鉛筆画家の渡辺美香子です。
一昨日昨日と堀江教室でした。
酷かった咳もやっと治ってきて
教室中の私のおしゃべりも復活(笑)
本来の教室らしさを取り戻してきました。
金曜日は八の字に
土曜日はI向かい合わせに
そんな中、
新しくご入会くださった方とお話ししていて
改めて気づいた
渡辺美香子の絵と塗り絵との決定的な違い。
それは
塗り絵は
決められた線の中を色付けていくのに対して、
渡辺美香子の色鉛筆画は、
色を塗り重ねていきながら、形を作り上げていく
のだということ。
色鉛筆を使っているのは同じだけど
絵を完成させていく
アプローチの方法が全く逆だということです。
渡辺美香子の色鉛筆画は
ゴールありきでそこに向かうのではなく、
積み重ねていった結果、
最終形が見えてくる…
誰かの作った正解に近づけるのではなく、
自分の心地よさを探りながら、
おさまりのいい落とし所を探り当てて
積み上げていく。
自分で絵を描く時は特にそれが顕著で
最初の下書きは大雑把なアタリだけ
描きたいものから描いていき、
周囲の世界をどんどん広げていくのが基本
あるいは、周辺から描いて環境を整えてから
決めの素材に取り掛かる…
最初に設計図を描いて、
それを忠実に再現していく、
というのは最も苦手なこと💦
行き当たりばったりとも言えますが😅
それが私には一番心地いい描き方🥰
計算外の未知との遭遇が最も楽しい瞬間です。
教室では、いきなり「好きなようにどうぞ」
なんて言っても
「それができるくらいなら教室になぞ来ないわ(ｰ ｰ;)」
だと思うので、
お手本は使いますが、それはあくまで見本。
トレースは禁止しています。
なぜなら
お手本を忠実に再現することを目標とするのではなく、
見本を参考に
自分の手で線を引き
絵の成り立ちや色の作り方の過程を体験することで技法を身につけて欲しいから。
模写すること自体で身につくことは多いと思うのですが
そっくりに描くこと自体はあまり重視していない
(というか、そんな絶対的な絵ではないし)
ちなみに「渡辺美香子の絵を自分の手で再現したい」というご希望は、1作目から必ず叶います。)
単に、色の塗り重ねを再現するだけなら
下書き線を印刷しておいて
そこに色付けしていけば
誰が描いてもそれなりな出来栄えのものができるでしょうし、手っ取り早く達成感も得られるかもしれません。
でもそれこそ塗り絵。
塗り絵もそこからさらに独自の色や表現で、
新たな世界を作り上げる達人もいらっしゃいますが
それはまた別の次元の話。
同じお手本を見ながら描いても
同じ色を使って描いても
描く人ごとに出来栄えが違う。
それでいい、というか
それがいいと思うんです。
また
形を捉えることを重視しすぎると
形を捉えるのが苦手な私のような人は
「絵を描くなんて私には無理！」
となってしまう。
ちなみに私は、決まった線の中を綺麗に塗り分ける、というのも苦手💦
細かいことが得意のように思われている節もありますが、全く真逆です…
絵を描くのが苦手でも描けるような
ざっくりとしたアウトライン
そこに色を塗り重ねながら形を作り整えていく…
それは色鉛筆に限らず
今取り組んでいるクレパスにしろ
パネルに描くミックスメディアにしろ
同じ…
いろいろな画材に取り組むうちに
それがおぼろげに浮き上がってきた中、
塗り絵と対比したことで一気にくっきりと浮き彫りになった
渡辺美香子の絵の独自性は
概ねそういうところにあると気付かされました。
手段や方法はあるけれど
正解はない
だから誰でも手軽に取り組めて
奥が深い、いや天井がない、
のかもしれない、と
改めて思います。
渡辺美香子の独自性を追求することで見えてくるであろう
私自身がまだ知らない渡辺美香子の世界
私にとってのわくわくの源は
そこかもしれません。
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渡辺美香子 個展 vol.165
〜わくわくの源を探して〜
2023年5月13日(土)〜20日(土)
10:00〜18:00(最終日〜16:00)
大阪狭山市・ギャラリー美游館
作家在廊 5/16(火)〜20(土)13:00〜
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渡辺美香子の色鉛筆画教室
