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春慈穏-ハルジオン-

なんでもありのほぼオールジャンルブログ
基本的にアニメに関心のない人やマンガを読んだことのない人にでも楽しんでいってもらえる自信はなし!!
けど、マンガ紹介とかしてるから見ていってね~

 幽悠店舗街。
 そこには俺とゆきみたく、生きた人間と死んだ人間のカップルが自由に気兼ねなくデートできるようにと、居るかもわからない神様が創った第三の空間施設の日本バージョン。

「なんか、久しぶりだよね」
「そういえばそうだな。いつぶりだ?」
「この前は三ヶ月くらい前じゃなかったっけ?」
「なんか、常に一緒に居ると忘れちゃうよな」
「そうだね。でも、こうやってなにも気にせずデートができるって幸せ」
「そう、だな」

 周りを見渡せば俺からしたら生きた人間しかいない様にも見えるが、どのカップルも片方は死んだ人間だとおもうと、なかなかに喜べない節もある。
 俺とゆきだってそうだ。
 もし、ゆきが今の時代の人間で生きていたらと考える時もある。

「ねぇ、今日はどこいこっか」
「ん? あー、気分次第でいいだろ」

 ゆきは普段の白装束のような格好から着替え、ボーイッシュな格好をしているがこれがボーイッシュになりきれていないところがまた可愛くてたまらなかったりする。

「あ! あそこ行きたい!」
「いーぞー、どこでも」

 ゆきは普段から高いテンションだが、久々のデートとあってさらにテンションが上がっている気がする。
 デートと言った覚えはないが、ここに来た以上はデート扱いだよな。うん。

「えへへ。ここ私好きなんだよね」
「知ってるよ。ここに来るとまずはいつもここじゃん」
「え!? そうだっけ」
「はは、そうだよ。自分では気づかないもんだろ」
「うん。まったく」
「だろうな」

 そこは様々なアミューズメントが詰まった複合施設『アナザーラウンド』。ゲーセンからカラオケ、おまけに屋内で様々なスポーツが楽しめる。デートにも遊びにももってこいの施設だ。
 因みにここの空間でも、現実というか普通の日本円が使える。どういう仕組みでそうなっているかはわからないが兎に角カードも使えたりする。

「ねぇねぇ、ゲーセン」
「あー、そうだな」

 ゆきは目をキラキラさせながらUFOキャッチャーにある御犬様BIGぬいぐるを俺にねだる。
 捕れってか? 俺が苦手なの知ってんだろ。てか、そこの目をキラキラさせているゆきさんこそうまいじゃないですか。

「欲しいなー」
「捕ればいいじゃん」
「えー、圭人とってよ」
「…はぁー、わかったよ、けど、五回くらいやってもとれないようだったら選手交代だからな」
「はーい!」

 ゆきが無邪気に返事をする。
 この俺が苦手なのを知っているか知らないのかわからない感じにいつも俺はゆきを簡単に許してしまう。
 だって、可愛いし綺麗だし。

「で、どのお犬様を御所望で」
「えーっとね。あのロシアンウルフハウンド」
「…あいよ」

 ゆきはよりにもよって一番奥にあるこの台の最難関であろう犬種を選んで言った。
 しかも、とりやすそうな手前にはチワワにプードルさらには柴犬まであるのに、何故よりにもよって一番奥にあるロシアンウルフハウンドなんだ? ちょっと、かっこいいじゃねーかよ。それ、地味に俺もほしい。

「うっし。目指すは三回でゲット」
「え? そんなの無理だよ」
「おまっ、ちったー応援しろよ」
「えー、でもねー」
「だったらゆきがやれよ」
「それじゃあ、意味がないもん」
「んだよ。もう」

 何故か急にすねるゆき。そんな姿でさえ愛おしくてたまらない。
 だから、俺はそのまま黙ってUFOキャッチャーをやる。
 一番奥にあるからまずは無難につかんでいこう。

「ねぇ、そういえばさ」
「なんだ?」
「なんでUFOキャッチャーって、ういんういんって音なんだろうね」
「UFOの起動音とかそんな感じなんじゃねーの」
「えー、UFOってそんな音するんだ」
「さぁ? きっとイメージだろうよ。…あ、とれた」

 一回目は次につなげるためのいわゆる捨て駒みたいな感じなんだが、この台はアームが強いらしくそのまま持ちあがって取り出し口へぶれることなく一直線。
 ごとんと、ぬいぐるみらしからぬ音で取り出し口に落ちた。

「…マジか」
「……ね、ね? やってみなきゃわからないでしょ?」
「やめろ。その取っ手付けた感」

 ゆきと俺は二人して茫然とした後に、すぐに笑顔になって笑い出した。

「はは、とれたよ。マジかよ」
「ふふ、まさか一発でとれるなんて。今日の圭人は一味違うね」

 たかが景品一つとれただけでこんなに笑えるなんて俺とゆきはどれだけの幸せ者か。

「じゃあさ、他のもみてみようよ」
「いいな。みてみるか」

 そうして、俺とゆきは沼にハマっていくことになった。
やっぴ☆

最近はグッドモーニングアメリカとMrs.GREEN APPLE(ミセス.グリーンアップル)をずっときいちょります

いやぁ、Mrs.GREEN APPLEは個人的に今年一番くると思うバンドですね

なんとなくは知っていたのですががっちり聞いたらそれはもうw

最高の一言です

是非、聞いてほしい

このバンドはヤッベーゾ

因みにボクが好きなバンドといえば

go!go!vanillas(ゴー!ゴー!バニラズ)
ユニゾンスクエアガーデン
サンボマスター
感覚ピエロ
キートーク
キュウソネコカミ
ワニマ

そして上記の二つのバンドでござぁます

勿論、他のバンドも聞きますよ

けど、今年はですね

個人的に

Mrs.GREEN APPLEとgo!go!vanillasの年になってほしいですね

てか、go!go!vanillasに関して言えばもうかなり人気ですよね? ね?

でもその上をいってほしいものです

カラオケに行っても、知らない人が大半なんですよ

だから、ボク世代で行けば

ロードオブメジャーあたりがほぼ知っていますね

ほら、心絵とか他にも結構ありますからね

確かPVでギネス記録に挑戦したやつとかありましたよね?

だので

すすめてはいるもののまだまだ根気が必要なようですw

ではでは~
 こたつの脅威から逃れることができずにいる今日この頃。
 今日でお正月も終わり。
 1月3日。

「ふぅ、さて。リマお姉ちゃん」
「…どうしたの? マスミちゃん」
「乙女の問題が明日に迫ってきたよ」
「…あ、まさか」

 日本とは御仏文化甚だしい国なのですが、神の私とて日本に生まれ落ちた一人の子。その文化をむげにするわけにもいかずに今年の年越しはライバルである仏のすみかの寺で過ごし、御仏を崇め奉る的な意味を持つ鏡餅と三箇日中ずっと洗わずに使い4日になった瞬間にぽいっとすてる祝い箸を使って食事をとっている神です。
 そんな私とて、一つだけスルーできない問題があります。
 それが、鏡開きです。
 三箇日が終わり鏡餅が待っていたかのようにopen。三箇日の間に食べていたおせちやらまた別のおもちやらを食したところに、鏡餅と私の家では伸し餅も出てきます。
 もちろん。食べますよ。食べますとも。……神の私が誘惑に負けて。
 誘惑に負けた私には対価として体重がプレゼントされます。有難迷惑から有と難を抜いたくらいに迷惑しています。
 そして、今は三日です。焦った私はリマお姉ちゃんとこたつ会議を開いたのです。

「そうだよ。鏡開き」
「キタ―! 私もそれでよく悩んでたよ」
「…やっぱり。因みにどれくらいいった時がある?」
「涼真には内緒だよ。えっとね」

 リマお姉ちゃんが私に耳打ちをしてくれました。
 そしたら、まぁそれは他言無用な数字が出てきました。

「その後、どれだけ頑張ったか」
「おつかれさまです」
「ま、でも幽霊となった私はどんなに食べても太らないし良いんだけどね」
「…え? 自慢」
「違う違う。あの時はなーって」
「それ、アレじゃん。歳よりのやつじゃん」
「えへへ。私、お婆ちゃんかー」

 こたつに入りながらそれを言われては私もフォローの使用がありません。
 それにしても、リマお姉ちゃんはなんとも壮絶なダイエットをして元の体型を取り戻したらしいですが私の根から腐った根性では1グラムでさえ落とすことは不可能でしょう。
 そう考えれば、餅を食べなければいいと言うなんとも単純明快でこれ以上解りやすい答えはないってくらいになりますが、そんな簡単にいくはずもなく、食べ物の誘惑には全戦全敗的な意味での百戦錬磨を繰り広げてきたわけです。
 そんな奴が今年になっていきなり、誘惑を断ち切ろうなどできる訳がありません。
 本当だったら一年以上かけて、誘惑に勝てる特訓をしなければならないのですが、いろんなことにお盛んな女子高生がそれをできることもなく、結局のところ行ったり来たりのいたちごっこを繰り広げる訳です。
 む、頭の中ではどれだけの戦をこなしてカロリーを消費してきたことか。
 これがリアルに反映すれば、私はトップモデルもあらビックリなパーフェクトボディを手に入れているところでしょう。

「あ、マスミちゃん」
「ん? なにか、いいアイディア思いついたの?」
「蜜柑食べたーい」
「…喧嘩売ってる?」
「いやいや、単純に食べたいなーって」
「じゃあ、食べれば」
「マスミちゃんのいじわる―。私が口移しじゃなきゃ食べれないってことくらい知ってるでしょ」
「でも、私もカロリーを一緒に取ることになるじゃん」
「んな、蜜柑くらいのカロリー大丈夫……じゃない」
「あ、わかった」
「…ごめんね。そうだったね。マスミちゃんはこの三箇日の間で、伊達巻と栗きんとんを食べ過ぎたんだっけ」
「……うん。だからもうこれ以上は」

 リマお姉ちゃんがどうやら事の重大さにようやく気が付いてくれたようです。
 そう。私はこの三箇日中におせちのトップスターにしてカロリーの巣窟の伊達ロールちゃんと栗きんとんを食べに食べてしまったのです。……誘惑に負けて。
 そのせいで今年は例年よりも激しく悩んでいるのです。
 ただでさえ増加した私のグラビティーがさらにGがかかりそれはそれはもう大変です。今、想像しただけで地割れが発せしかねます。
 このままいけば、悪夢のダイエット月間の始まりになってしまい、私は大好きでたまらないじゃが○こたらこバター味が食べれなくなってしまうではありませんか!
 それはこの世界が滅亡するよりも大変な事件なのです。
 私が何故今日本に留まっているかなどきまっています。
 そこにじゃが○こがあるから。

「あ、てかさ」

 そんな私が人知れずじゃが○こにおもいを馳せていると、リマお姉ちゃんが突然何かに気付いたようで私に言ってきました。

「そもそもさ、鏡開きって七日じゃなかったっけ?」
「…へ?」
「うん。多分、そう」

 リマお姉ちゃんのその言葉を聞いて私は一瞬にして頭の中がホワイトアウトしました。

「だからさ、今この話し合いって」
「……やめて。それ以上は言わないで」

 それから私とリマお姉ちゃんはただ静かにこたつに入っていました。
やっぴ☆

明けましておめでとうございます。

2016年のasitでございます

昨日は成田山に出かけて帰りに寄ったゲーセンで早速3000円を無駄にしてきましたw

いやー、でも今年ですよ

ボクのブログ更新頻度が激しく落ちるであろう年

なにせ、新聞奨学生になりますから

それでもどうか、このasitめをよろしくつかまさればw

あ、そうそう

今度の2月末から始まる新サイト『カクヨム』でファンタジーものをうpっている最中でございますので

どうかお暇がありましたら公開と同時にお読みにいってくだせぇ

また、公開されたのちのうらるもこちらに張らせていただきますので

ではでは~
 氷点下なこの夜は、一年で最も意味のある日。
 だって今日は……

「ア、ハッピーニューイヤー!」
「っせーな。少しは、静かにしてくれよ」
「喜咲、少し考えてよ。ここは馬鹿な脳みそからっからな人たちが集まるスクランブル交差点じゃないの」
「ちょっ、新年早々敵をつくるような発言を」

 年があけて、無事に2016年になった今日。
 袴影の家のお寺で年を越すというなんともご利益しかなさそうな年の過ごし方をした私は、真清と袴影と違って結構まだ元気が有り余っているわけでして、もうすでに眠たそうにしている袴影はそんな私を容赦なく口撃して、真清は年明け早々意味のない敵つくりに励んでいるようだった。

「あ、そうだ二人とも。明けましておめでとうございます。なにとぞ今年もよろしくお願いします」
「……え? キモッ」
「え? 喜咲ってちゃんと礼儀を知ってるの」
「…なんで年明け早々私はこんな言われようなの。ただ、新年のあいさつしただけなのに」
「ごめんな。つい、条件反射で」
「条件反射!? え? 私を口撃することが条件反射なの」
「あー、悪気はそこまでなかったって」
「そこまで? 多少はあったの!?」
「うっせーなー」

 袴影が私のツッコミに対し普段では考えられないほどにくだくだと答えるあたり、結構本気で眠たいらしい。
 それにしても真清は、眠いのか眠くないのかよくわからないな。
 さっきから、特に何をするわけでもなくお茶を飲みながらこたつの上にある蜜柑をゆっくりとマイペースで食べているだけ。

「やぁ、明けましておめでとう」
「あ、おじさん。おめでとうございます」
「おめでとうございます」
 
 なんの前触れもなく、本堂でいろいろ仕事をしていたらしい袴影のお父さんがわざわざ新年のあいさつをするためだけに私たちの所へ来てくれたらしい。

「あはは。若い子はこんな夜更けにも元気があるんだね」

 年季の入ったそのセリフは中々に重い何かがある。

「あ、そうだ。一つ、面白いことを教えようか」

 おじさんが結構言いたげに見てくるので特に止める理由すら見つからず、おじさんの言う『面白いこと』を聞くことにした。

「うちの寺にはねジンクスがあるんだ」
「ジンクス。…悪い言い伝えですね」

 真清がおじさんに言う。
 ジンクスって悪い言い伝えってことだったんだ。知らなかった。

「いや、それが良いか悪いかはその出来事次第なんだけどね。うちの寺の敷地内で寺の血族以外が過ごした場合、その年に人生を確実に変える出来事が必ず3回くる。そういうジンクスがあるんだよ」
「結構曖昧ですね。私は、こうもうちょっとテレビ的な何かだと思ってました」

 つい、あいまい過ぎて否定的なことを言ってしまったが、曖昧にも程があるジンクス。
 だって、その年に人生を変える事が3回も起きるって。しかもそれがいいことなのか悪いことなのかわからないらしいし。

「まぁ、そうだね。でも、気を付けて。……本当に起きるから」

 おじさんのその最後の言葉だけは本気で重たさがあり、寒さのせいか背筋が若干凍った。

「じゃあ、僕はまだ仕事があるからね。なにかあったら本堂まできていいから」
「あ、すみません」
「すみません。ありがとうございます」

 おじさんはそう言って、また本堂へと戻って行った。

「はー。やっぱ、いいお父さんって感じだよね」
「私のお父さんもみなってほしいくらい」
「…そう? 私にとっては特に変わりはない普通の父親だけど」

 さっきまで黙っていた袴影が短い仮眠を終えたのか、むくっと起き上がってきた。

「まぁ、そうなのか…ふぁー」
「お、なんだ。あんなにさんざん言っておいて喜咲もおねむの時間か?」

 私のあくびに対して袴影はからかうように笑いながら言う。

「私は、もう寝るね。限界」

 一抜けるように真清は寝てしまった。

「あ、私も」
「そんじゃ、私も本格的に寝るとするか」

 そう言って、袴影と私もこたつで寝始めた。
 新年一発目の睡眠がこたつってなかなかじゃない?
 …でも、あのおじさんの言葉はきっと本当なんだろうな。
 私は、目を閉じながら考えてそのまま眠っていった。
今年も終わる

今年の私も終わって、後数時間後には新しい私

特に大きなことはなっかたこの年も

振り返ればいろいろあったねと一人で笑える

新しい私は今の私をどう思うだろう

今の私は新しい私をむかいいれることはできるかな?

ハロー、私

グッバイ、私

いつかまた夢の中で
やっぴ☆

さて、日々日記も今年最後の更新です

今年もこんなブログに憑き合ってくださった皆様に感謝の意を。。。

さてはて

たまにはしんみりするのも良いでしょうw

などといいつつも

たっぷりと自作小説の宣伝をいたします

現在、ブログ小説として新たな仲間入りを果たした『yuki-ユキ-』ですが

それなりにたまり次第に

E☆エブリスタと小説家になろうにて

各エピソードごとにまとめて投稿したいと思っています

そして『君は俺に憑き合っている』

此方の方も来年から小説家になろうにのせる予定です

皆さまが一番見やすい表示方法でお読みください

それぞれちょっとずつ違いますので

そして『我ガシニタガリ破ニチジョウ系』については

今まで通りのスーパースローでの投稿になります

話の内容が内容なだけに思い付いてどう文章にまとめるかが問題なのです

アイディアとしては既に最終話分まで思いついていますので

後は気が向いたり文章が思いついたりしたら更新します

そして多分

小説家になろうにて新作を上げます

これはボクがファンタジーバトル系を書くのが苦手なので

その勉強がてらの投稿になります

どうかそんな感じになりますが2016年も宜しくお願いたします

それでは

2016年が見てくださっている皆様にとって最高の1年になりますように
 まず、この世界。日本では幽霊は何かの恨みややり残したことがあるものが未練がましくこの世に魂のみ残ると考えられているが、いつも横に幽霊のゆきが居る俺からしたら、幽霊なんてただの気まぐれか、運命のどちらかでこの世に魂だけ残しているようにしか思わない。
 それに古くは、何かの告知や要求をせがんでくるものとして、知られていた。
 それが、とあることがきっかけで幽霊は恐怖の対象として植えつけられることになる。
 平家の呪い。
 源頼朝と平清盛の戦いは教科書に載っているから日本人全員が知っていて当然の常識だろう。
 その平清盛ひきいる平家は落ち武者一族としても名の知れている一族。
 時代が時代なら、ただの幻想だよ。幻覚だろ。そんな言葉でおさえられたかもしれない。けど、平家が敗れた時代には科学も発展していなければ、情報共有の術もない。
 それからというもの、日本には幽霊は怨恨を持ってその人の前に現れる。
 そんな言い伝えが現代の日本にも残っているんだから、人の思い込みとは凄いものである。

「なーに、見てんの?」
「わっ!? ちょっと、いきなりは無い」
「えー、いいじゃん。てか、いい加減なれたら?」

 俺が読んでいた『幽霊奇聞録』というオカルトチック全開な本の間から頭を出して驚かしてくるゆき。
 その白い素肌と綺麗で可愛い顔立ちからは想像できない程の悪戯好きで、まぁ、マンガとかでよく見る好感の持てる幽霊。

「慣れたくても、慣れないことがあるんだよ」
「なるほど。圭人は臆病の腰抜けチキン野郎ね」
「おい、コラ、現代人」
「もう、何回説明すればいいの? 私はロマンきらめく明治を生きたレディなのよ」

 ゆきは何故かミュージカル調に語る。
 そう。ゆきは自称明治生まれのレディらしい。普段の素行や言葉使いからどうも、平成生まれにしか思えないのだが本人いわく違うらしい。まったくもって、奇奇怪怪な謎の一つだ。

「…わかったから。いい加減そこからどいてくれ」
「えー、なんで」
「そりゃ、その……」
「あはは。もしかして、恥ずかしいの?」
「なっ!? ちがっ」
「当たった? ねぇ、もしかしてあたった」
「あた、あたってない。かすりもしない」

 ゆきは食い下がることなく俺に聞いてくる。
 ……まぁ、どストライクにあってるんだけど。んなの、恥ずかしくて言える訳がない。

「ま、いいや。それで、なに見てたの?」

 あきたらしく自分勝手に俺の後ろに移動するゆき。
 幽霊なのに人に触れたり触れられたりできるハイスペックな幽霊は、俺の肩に手を乗せて覗き込みよいうに俺の顔の横から本を見る。

「えー、圭人ってこんなオカルトとか信じちゃうの?」
「今そのオカルトが実際に俺の近くで存在してるんですけどね」
「…それ、もしかして私の事? 違うよね?」
「そうだよ。ゆき程オカルトチックな生命体はいないだろ? てか、生命体かどうかも怪しい」
「何言ってるの? 私はれっきとした生命体だよ。魂の存在しゆる術の肉体は死んじゃったけど、魂はちゃんと生きてる」
「その言葉が、もうオカルトだよ」
「えー。でも、本当のこと言ってるだけなんだけどなー」
「知らんがな」
「知っといてよ」
「だったら、本を読ませてくれ」

 なんだかんだ言ってゆきは、素直に俺に本を読ませてくれた。
 それから最後まで読み終わるまで30分とかからなかったが、ゆきの機嫌はどうやら最悪の様でぶすっと頬を膨らませながら俺のベッドの上であぐらをかきながら座っていた。

「もーう。長い」
「…あー、はいはい。すんませんでした」
「あー! 絶対にコイツメンドクさとか思ってるでしょ」
「お、わかってんじゃん」
「ひどーい。私、圭人の事祟りたくないけどさー。是ばっかりは仕方がないよねー」

 そう言いながらゆきはミサを行うんじゃないかと思うくらいの蝋燭と白装束をどこからか持ってきた。
 やばい。ゆきの祟りは本気で命に危険が及ぼされる。この前なんて、1週間の祟りにかかって、もう、本当にもう……。

「よし、いったん手を止めろ」
「なんで、命令形?」
「止めてくださいお願いします」
「はい。それで」
「今から出かけよう」
「……え?」
「今なら、好きな物なんでも買う。本当だ」
「…もう、それならはやく言ってよ」
「大丈夫だよ。ゆきはそのままが一番綺麗で可愛いんだから。今すぐ行くぞ」
「ありがとう。でも、本当にちょっとだけ、ね?」
「…わーったよ」
「じゃあ、早く終わらせるね」

 そう言って俺は結局、15分程度ゆきの身支度を待つことになった。
 でも、15分なんて短い方で長い時は本当にながかったりする。

「よし。行ってきまーす」
「行ってきまーす」

 俺は誰もいない家にあいさつして家を出る。

「ゆきさ、家族すら見えてないし声も聞こえてないんだから言わなくてもいいだぞ」
「そうはいかないの」
「わっかんねーなー」
「わかんなくていいよ」

 俺とゆきは談笑しながらいつも二人で行く場所へと向かって行った。
やっぴ☆

ただでさえ頭がおかしい脳内happy野郎が寒さでよりハッピーになって今ここに居ますw

さて

昨日の夜はね

色んなアイディアが頭を駆け巡っていました

いやぁ、無駄に頭が働いたのなんのw

おかげで脳内ぽっかぽかでさぁ

さてはて

皆さまはお気づきになられたでしょうか?

君は俺に憑き合っている

一応、#5は#2の続きにあたるのですが

とある矛盾が生じております

まー、大ヒントをくれてやがりますと

そこに居るはずのない人がいます

そして、#5のタイトル

今在る

これをヒントに考えてみてください

わっかりますかな~

ではでは~
「……は?」

 そんなことをいきなり聞いた喜咲ちゃんは、霊感を生まれ持つ真清ちゃんの友人の袴影ちゃんに視線を向けると、袴影ちゃんはそのまま静かに、こくっとうなずく。

「いやいやいや! あれでしょ? 新手のドッキリ的な」
「…リマお姉ちゃん。私の机を三回叩いて」
「…え? ちょっ、誰に話して」

 喜咲ちゃんの言葉を最後まで聞き終ることなく私は、真清ちゃんの机を言われた通りに、三回叩いた。
 今、部屋には私が叩いた音しか響いていない。

「……ま?」
「ま」
「ま」

 悲鳴を上げる余裕すら喜咲ちゃんにはないらしく、真清ちゃんと袴影ちゃんにただ現実を確認する。それが精一杯だったようで。

「じゃあ、リマお姉ちゃん。喜咲の隣に座って」
「……え!? ちょっ、まっ!?」
「てか、喜咲ってそもそも霊感あったっけ?」
「その点は大丈夫。私の寺に代々伝わる霊伝法(れいでんほう)があるから、私の霊感を喜咲にもほんの少し移すことができる」
「寺ヤバいね」
「だろ」

 袴影ちゃんが後ろから羽交い絞めをするように喜咲ちゃんを押さえつける。

「なっ、今度は命の危機がぁー!」
「玲魅戒來怜德喘耀栽……」
「うわー、でたよ。いきなりぽいこと言ってるよ。ま、聞き取れないけど」

 真清ちゃんが何故か冷めながらその様子を見ている。
 なんだろう。新手のA○の撮影に見えてきた。企画ものかな。ネタ系かな? そんなに見たことないけど、何となくそれっぽいことはわかるよ。

「……うし、喜咲。死にたくなかったら右を見てごらん」

 ようやく袴影ちゃんの寺直伝の呪法が終わったみたいで、喜咲ちゃんは何も言わずに私のいる方を見る。

「どうも。莉舞です」

 少し半透明な私を見て、まず喜咲ちゃんが発した一言は

「…も、ものほん?」

 なかなか度胸とユーモアセンスを感じさせるファーストコンタクトだった。

「ものほんだよ」

 私は、つい、面白くなってしまって喜咲ちゃんを通り抜けてみせる。

「ほら」
「あ、ぐわ、あ……ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁ」

 喜咲ちゃんは途端に、声にならない悲鳴を上げた。
 そりゃ、そうだよね。だって幽霊だもん、私。驚かない方が、怖がらない方が当たり前なんだよね。
 最近は、霊の見える真清ちゃんの友人の袴影ちゃんに涼真のお母さんにお父さんそれから真清ちゃん。皆驚かなかったから、怖がらなかったから慣れてたけど、これがきっと大多数の人がする反応。

「ごめんね。怖がらせちゃったかな?」
「大丈夫じゃねーっすか? 喜咲の事だし」
「うん。多分、大丈夫」
「え? 本当に」

 袴影ちゃんと真清ちゃんは喜咲ちゃんの事をまったく心配がらずに、むしろ突き放す感じさえした。
 …なんか、可哀そうだね。

「あ、今、私の事可哀そうとか思ったでしょ!」

 …あ、なるほど。心配は本当に要らなかったみたい。
 それに、悲鳴を上げた後の私への接し方が何と言うか、フレンドリー過ぎな気がする。

「あれ? って、私今こんな普通にしてられるの?」

 どうやら、喜咲ちゃん事態も何故自分が私に普通に接していられるのかが分からないみたいだった。
 そりゃ、喜咲ちゃん本人にわからないことだもんね。私にわかるわけがない。

「えっと、喜咲ちゃん?」
「うわ、幽霊!? て、もうこの反応しても遅いか」
「凄いね。その適応能力」
「え? 私凄いの」

 喜咲ちゃんは過剰に反応してしまった。
 あー、これは一周しておバカな子だ。

「えっと、その喜咲ちゃんだよね」
「え? あ、はい!」
「私、鏑木莉舞。永遠の17歳で幽霊やってます。よろしくね」

 私は、喜咲ちゃんに笑顔でそう言った。