あたる瞬間を見ていたし、
これはヤバイやつと思い、
すぐに助け起こして顎を押さえた。
痛いと泣く子供に、そうだね、いたいね、と声をかけながら傷を見ようと顎に当てた手を少し離したら、自分の手が血まみれだった。
瞬間、
頭が真っ白になった。
とっさに「救急車呼んで!」と叫んでいた。
ちょうど親がきてくれていた時でよかった。
救急車はすぐきてくれて、
それ以外に外傷がないのを確認して
脳にダメージがないのも確認して
そのあと色々聞かれたんだけど、
あ、疑われてるのかなと思いながらも、疑われてるようなことをしたんだ、これがいわゆる家庭内事故というやつか虐待かわからないやつなんだな、となんとなく思った。
ふと、別に疑われてもいいし、子供がけがをするような状況だったし、救急車おねがいするくらいだし、仕方ないと思う。
そして、パニックになっている私は、子供のけがが自分のせいだと言われているようで、暗い気持ちになった。
完全に目を離していたわけではない。
つまづくなんて予想外だった。
でも、防げたのかもしれない。
救急車がきてくれただけありがたく、
時間が時間だったからみてくれる病院があるだけありがたい。
でも病院でも「なんで石のローテーブルなんておくのよ」と責めるように言われて、正直精神はズタぼろになった。
子供は顎を8針縫った。
それが些細なことなのか、大事なのかはわからない。
次の日に改めて受診したら、医者はたいしたことなさそうに抜糸の日を告げただけでなんともなさそうな顔をしていた。
子供の泣き叫ぶ声はまだ耳に残っている。
大好きな救急車に乗れるのに「痛いことしないでーー」と全身で拒否して叫んでいたのも。
18キロになる子供を何時間もだっこし続けてもう私は今、ボールペンすら握れなくなった。
でも子供のあの声に比べたら辛くはない。
幸い、子供は痛みもでず元気にしている。
保育園を休めて嬉しくてはしゃいでいる。
私は、まだ立ち直れずにいる。