泣くよ。
と言われてましたけども、ただの悲恋でしょー。と思ってたら。
号泣でした。
ごめんなさい。
もうなんか、途中までの恋が煌めけば煌めくほど、ピアノ聞いてる紅さん以降が胸を締め付けてくる、、、
ラストの慟哭で(あれは慟哭ですよね?)、もうあとからあとから涙が、、、
これ、2回目みたらきっと、二人がビア祭りを幸せそうに行くところ見るだけで泣けるやつだわ。と思いました。
菊田先生は賞に名前が残るくらいだからやっぱりなにがすごいって、あんなシンプルな脚本なのに悪人も死人も出さずに、恋という一本道にある泣けるほどの喜びと切なさを表現してしまうところ、ですよ。
そして、それを演出してしまう上田久美子センセ。
偉大だった。
シンプルだからこそ、一歩間違えばつまらないものになりそうなのに、ブラッシュアップして上田節を詰め込んでくるあたり、もう脱帽。
BADDYと同じ演出家とは思えない(笑)
もうなんか、ここまでくると、上田久美子センセに選ばれたジェンヌは、良作を約束されたようなモノですよね。と思いました。
宝塚のシステムがどうなのかはわからないのですが、演出家はある程度スターに合わせて企画を出せるとか、スターが自分がやりたい作品をリクエストできる(凰稀さんがベルバラとか風共をやりたかった)とか、ラストの演出家はリクエストできるとか(杜けあきさん、大浦みずきさん、剣幸さんが柴田作品でやめたのもご本人の希望)色々都市伝説がありますよね?
今回はどうだったんだろうなぁ?
見に行く前、パンフの挨拶を読んだ限りでは、上田センセはこの作品に並々ならぬ思いをもっていたということなので、それを上田センセと相性のいいたま様やまあ様でやらなかったことが不思議だったのでした。ってか劇団から「脚色で、紅氏でよろしく」とか言われたのかなぁとか思ってたりして。
紅氏は小柳先生の作品がハマってる(笑)なので上田センセの作品は対極であんまりはまらないのかなぁとも失礼ながら思ってましたし、上田センセは紅氏だけでなく星組と合わなそうとか勝手に思ってました。
劇団から押し付けられたのではなく。
上田センセが自分の思い入れのある作品を演じられると思って紅氏、そして、あーちゃんを選んだのかなぁ(マルギットもあーちゃん以外にはできなさそう)と見終わった後には思いました。
いい役にめぐりあうことと、いい演出家にめぐりあうことは、役者にとって一番幸福なことだと思っています。
宝塚という短い時間のなかでは特にそれが重要で、退団を目の前にして本当に紅氏よかったなぁって思いました。
これで上田センセは全5組の演出を担当したわけですが、どれもカラーをきっちり変えてきていますよね。それは組のカラーや個性をしっかり理解して見ていないと出来ないことで、さらにいえば組子やスターの個性見抜く洞察力にはもう脱帽という言葉以外ない(笑)
ただ、惜しむらくはこの公演のショーが評判良くないことでしょうか。
でも星逢のときもショーはそうでもなかったけどな。
ブログ読んでても紅氏への批判は何故か結構多いですもんね。
私からすると、紅氏よりも、朝海ひかるのほうがよっぽど雑草魂だったと思いますし、人気あった同期二人を蹴飛ばしてトップになったし、かといってダンス以外はどうも、、、だったあたり批判もすごそうでしたけどね。
やっぱスカステのせいかなぁ。
私、星組のよさは、はっきり言ってテレビでは伝わらないのだとマリコさん時代から信じているんですよ。
やっぱテレビ映りがいいのが月と花ってイメージなので、あ、最近は宙も、ですが。
だって、口紅の色がなんか、濃いんですよね(笑)だからテレビでみません(笑)
でもエルベはみちゃうかもなぁ。
2回行けたらよかったなぁ。残念。