覚悟の生まれる瞬間、『女優は泣かない』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『女優は泣かない』

【評価】☆☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】有働圭史

【主演】蓮佛美沙子、伊藤万理華

 

 

【あらすじ】

 スキャンダルで仕事を失った女優の梨枝は、地元を紹介する自身のドキュメンタリーで復帰を果たそうとしていた。だが現場に現われたのは、崖っぷちの監督一人だけだった。

 

 

【感想】

 一瞬安っぽいコメディーなのかと不安になったが、物語が進むにつれ安定感を増していった。主要キャストの女優、監督、タクシー運転手のパス回しが冴え、笑いを含ませながら次第に切なさが滲み出る展開だった。若々しい日本映画で、仕事に対する熱い思いや家族の絆が描かれている。ありふれた内容とも言えそうだが、ありふれた内容をきちんと作り上げる手際はなかなかだったと思う。難しいことを簡単に見せるのが技量なのかも。