どこか"座頭市"に通じる世界、『沈黙の艦隊』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『沈黙の艦隊』

【評価】☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】吉野耕平

【主演】大沢たかお

 

 

【あらすじ】

 海上自衛隊の潜水艦が事故を起こし、乗組員全員が死亡したかと思われたが、彼らは日米両政府が極秘裏に開発した原子力潜水艦に乗り込んでいた。そして艦長の海江田は米軍の管理下を離れ、独自の行動を起こす。

 

 

【感想】

 潜水艦映画は好きなジャンルで、駄作が少ないようなイメージがある。戦闘下の密室劇は、かなり難易度が高い。当然、製作を開始するには、それなりの自信がなくてはならないはず。この映画も熱意が込められ、主演の大沢たかおや玉木宏の上手さや気合いが強く感じられた。潜水艦内での無駄の少ない会話劇は光っていた。ただ一方で、日本政府や米軍といった地上のシーンがどこか嘘臭く、映画のブレーキになっていた。世界を広げると、コントロールは効きづらくなるのかも。