怒りが禁止されたらどんな世界になるんだろう、『アオラレ』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『アオラレ』

【評価】☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】デリック・ボルテ

【主演】カレン・ピストリアス、ラッセル・クロウ

 

 

【あらすじ】

 息子を車で学校に送っている途中、前の車にクラクションを鳴らしたことでレイチェルの人生は大きく変わってしまう。

 

 

【感想】

 世の中に充満する怒りを、ラッセル・クロウの体や表情で体現した映画。ラッセル・クロウの体はかなり丸くなっていたが、怒りを見せる演技力はさすがの貫禄。ストーリーは、あおり運転を執拗に受ける主人公の恐怖を描いたもの。あおる側の男の不幸に焦点を当て、「フォーリング・ダウン」風にコミカルな要素を入れる手もあったと思うが、この映画は追跡される恐怖を前に出したストレートなサイコスリラーだった。ただ、ちょっとしたエピソードが間延びしたようにも感じられ、緊迫感やスピード感には少し乏しかった気がする。