ホラーで安定されても、『ジグソウ:ソウ・レガシー』 | 平平凡凡映画評

平平凡凡映画評

映画を観ての感想です。

【タイトル】『ジグソウ:ソウ・レガシー

【評価】☆☆☆(☆5つが最高)

【監督】マイケル&ピーター・スピエリッグ

【主演】マット・パスモア

【製作年】2017年

 

 

【あらすじ】

 5人の男女が納屋に閉じ込められ、死のゲームの参加を強いられる。町では惨殺された死体が次々と発見され、10年前に死んだジグソウが蘇ったのではないかと、大きな話題となる。

 

 

【感想】

 「ソウ」シリーズの8作目。前作では完結編と謳っていたが、あっさりと方向転換してしまったよう。製作裏での駆け引きや、思惑などが知りたくなる。このシリーズ、3作目までは思わぬところから犯人が飛び出し、キレ味が抜群だった。1作目の大胆さや、2作目のまさかまさか、そして3作目の欲深い人間の習性など記憶に残っている。しかしシリーズが進むにつれ、勢いや新鮮味が失われ、どこか息切れモード。今回も、観るかどうかちょっと迷ったくらい。

 

 

 ストーリーは、倫理観の強い殺人鬼ジグソウの模倣事件が発生するというもの。いつものスタイルは踏襲され、シリーズの様式は維持されえていた。ただスタイルが確定しているせいか、衝撃や意外性は影を潜めている。キッチリとした天井が作られているぶん、伸びやかさが失われるのも仕方ないのかも。あの感動的な衝撃を味わうためには、天井を打ち破る、破天荒な監督か脚本家の登場を待つ必要がありそう。