こんばんは。
いまあつです。
本日は、気象の基本を説明します。
キーワードは、気圧、高気圧、低気圧、等圧線、前線です。
今回は基本編なので、大まかに説明します。
1.気圧
気圧とは、大気の圧力をいいます。
図:気圧のイメージ図
http://www.max.hi-ho.ne.jp/lylle/kiatsu1.html より引用
気圧は、その地点の真上にある空気の重さの合計でもあるので、
高度が高くなると気圧は低くなります。
2.高気圧と低気圧
周りより気圧が高いところを高気圧、周りより気圧が低いところを低気圧といいます。
周りと比べて気圧が高いか低いかで判断します。
気圧が○○hPa以上なら高気圧、というような基準ではないため、注意が必要です。
図:高気圧と低気圧
https://studyvision.info/high-pressure-and-low-pressure-456/ より引用
一般に、高気圧と低気圧には次の特徴があります。
高気圧:
地上では空気が時計回りに吹き出している
中心付近では下降気流がある
天気は良い
低気圧:
地上では空気が反時計回りに吹き込んでいる
中心付近では上昇気流がある
天気は悪い
低気圧が接近すると天気は下り坂に向かうため、
一般には、気圧が下がると天気は悪くなります。
そのため気圧計があれば、気圧の変化を見ることで、
大まかな天気の変化を知ることができます。
3.天気図と等圧線
図:2019年5月8日18時の地上天気図(気象庁HPから引用)
地上天気図で、気圧が等しい地点を結んだ線を等圧線といいます。
地上天気図に書かれている実線は等圧線で、
等圧線の間隔が狭いところは気圧の傾きが急であり、一般には風が強く吹きます。
4.前線
(温度・湿度など)性質の異なる2つの気団が接している面を前線面といい、前線面が地表と交わっている線を前線といいます。
前線には温暖前線、寒冷前線、停滞前線、閉塞前線がありますが、ここでは温暖前線と寒冷前線について説明します。
温暖前線
図:温暖前線の断面図
http://weathernews.jp/s/topics/201611/200005/ より引用
前線は暖気と寒気が接していますが、暖気の勢力の方が強いときに生じる前線が、温暖前線です。
暖気が寒気の上をはい上がり、緩やかな上昇気流が生じます。
前線に近くなるほど、雲は厚くなります。
前線の近くには乱層雲があり、弱い雨や雪を長い時間降らせます。
前線が通った後は、風向が南寄りになり、気温が上がります。
温暖前線を一言で言うと、「広い範囲に長い時間、穏やかな悪天をもたらす」といった感じです。
寒冷前線
図:寒冷前線の断面図
http://weathernews.jp/s/topics/201611/240245/ より引用
寒気の勢力の方が(暖気の勢力より)強いときに生じる前線が、寒冷前線です。
寒気は暖気の下に潜り込むため、強い上昇気流が生じ、積乱雲(入道雲、雷雲)が生じます。
前線が通る時には強い雨や雪が降り、雷を伴うこともあります。
前線に伴う雲の幅は狭い上、移動速度が速いため、荒れた天気は短時間で終わります。
前線が通った後は、風向が北よりになり、気温が下がります。
寒冷前線を一言で言うと、「短い時間・狭い範囲に激しい現象をもたらす」といった感じです。
暖気と寒気の勢力がほぼ同じときに生じる前線を停滞前線といいます。
停滞前線はほとんど動かないため、悪天が長い時間続くこともあります。
寒冷前線は温暖前線より速く移動するため、温暖前線に追いつくこともあります。
寒冷前線が温暖前線に追いついて生じる前線を、閉塞前線といいます。
<まとめ>
・周りより気圧が高いところを高気圧、周りより気圧が低いところを低気圧といいます。
・一般に高気圧の近くでは天気が良く、低気圧の近くでは天気が悪くなります。
・性質の異なる2つの気団が接している面を前線面、前線面が地表と交わる線を前線といいます。
・温暖前線は暖気の勢力が強い前線で、長時間にわたって穏やかな悪天をもたらします。
・寒冷前線は寒気の勢力が強い前線で、短時間ですが激しい現象をもたらします。
<次回予告>
皆さんは、「上空ほど気温が低い」という印象を持っていると思いますが、
気温は高度とともに限りなく下がっていくのでしょうか。
それとも、どこかの高度では気温が高度とともに上がるのでしょうか。