理想(ランダム)からどれだけ離れているかを表します.
置換(または関数)のランダム性について,3つの指標があります.
図を見てください.
1番目のprpと書いてある利得(Adv,advantage)は擬似ランダム置換(pseudo random permutation,PRP)かどうかを表します.
小さければ小さいほど理想に近く,大きければ大きいほど理想と現実の区別がつくということです.
置換とは完全に1対1対応の特別な関数ですね.逆対応があります.
2番目のprfと書いてある利得は擬似ランダム関数(pseudo random function,PRF)かどうかを表します.
擬似ランダム置換のときと同じですね.
違うのは完全に1対1対応でなくてもよいです.
最後のsprpは強擬似ランダム関数(strong pseudo random permutation,SPRP)かどうかを表します.擬似ランダムより敵の能力は強いです.
強い敵でも理想と現実が区別できるかどうかです.
これは後程説明しましょう.
この3つは理想と現実をどれだけ区別できるかを表す指標です.
理想に近づくような暗号化方式を設計しています.
ちなみに,AESという標準ブロック暗号は擬似ランダム置換であると信じられています.