世間は北京五輪のメダルラッシュで大騒ぎだが、福田首相においては、のんびりしていてはこまる。
今週から再び「政治の季節」がやってくる。
今月初旬、麻生幹事長への「禅譲シナリオ」が浮上、公明党も福田政権と微妙な距離を置きはじめており、福田首相はその厄介な問題にどうするつもりか。
それをばさっと切る特効薬として出てきたのが、「1兆円景気対策」のようだだ!
原油高、消費低迷、大型倒産、格差問題、企業減益といった経済環境をいっぺんに引っくり返す迫力を持ち得るかはわからない。
・臨時国会の召集は
公明党が早期召集に反対しているのは、インド洋の給油支援活動の継続を断ち切るために新テロ対策特別措置法改正案の再可決に反対し、
さらには民主党が企てている矢野絢也元公明党委員長の国会招致を阻止するためにも、臨時国会は短いほうがいいということらしい。
政府・自民党側は今月下旬の召集を求めていたが、公明党は9月下旬への先送りを要求、どうやら間を取って9月初旬から中旬ぐらいで決着しそうな気配だ。
公明党を納得させる材料としても「1兆円景気対策」が打ち出せるのであれば、これは有効な策となるだろう。
そこで今月下旬に総合経済対策をまとめ、これに基づいた補正予算案を編成、臨時国会の中心テーマとする方向だ。
麻生幹事長らは投資促進税制の検討を主張、貯蓄に回されているカネをいかに引き出すかを最優先に考えるべきだとしている。
大型景気対策の軸のひとつにはなりそうだ。
・「戻し税」浮上か
だが、それだけではまだインパクトに欠ける!
そこでひそかに検討されているのが、「戻し税」方式による減税のようだ。
ブッシュ米政権が経済対策として低所得者に小切手を送付した「小切手減税」の日本版である。
財源は特別会計などに隠されている「埋蔵金」を充てるという構想が出ている。
国債を財源にしたら、将来へのツケを増やすだけの結果に終わるという批判が出るのは必至だから、「埋蔵金」を減税の原資にするのが一番いいというわけだ。
特別会計のほか、各種の独立行政法人も「埋蔵金さがし」の対象になっているらしい。
「戻し税」というのは、現金が家庭に支給されるわけだから、通常ならば消費刺激効果は大きい。
麻生氏や与謝野馨経済財政担当相らは消費税増税論者だが、どうやら、来年度予算で消費税アップに踏み切ることは断念したようだ。
基礎年金の国庫負担分引き上げに伴う財源措置は、たばこ増税などによって賄うということらしい。
「上げ潮派」の中川秀直元自民党幹事長がたばこ増税を主張していることを、巧みに取り込むというわけだ。
年内解散の可能性もいわれる中、消費税増税を打ち出したら、とてもではないが選挙は戦えないというのが、与党内の共通認識ともなっている。
厄介な課題はすべて「先送り」で政権維持をはかるというのが福田首相の基本戦略のようだが、はたして「1兆円景気対策」で活路が開けるのかどうか。


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