三省堂書店が手掛けている雑貨屋さん『神保町いちのいち』名古屋店で、いま紙モノを扱ったマーケットが開かれています。
紙好きにはたまらない
ノートやカード、組み立て式の箱、一筆箋・・・ありとあらゆる紙で出来た作家さん達の作品が並んでいて幸せな空間ー♪
そんなに買ったつもりはなかったのに(紙だからかさばらないし…)、合計金額を見て冷や汗が
まあでも、どれも欲しくて削れないので仕方がない。
っていうか、既にだいぶ我慢したのに……
これは本当にごく一部ですが、見つけてテンション上がったのが、この千代切紙。
透けているのがわかりますか?
伝統的な着物の柄である江戸小紋、青海波や麻の葉、亀甲などをレーザー加工で切り抜いてあります。
切り絵作家さん、下町の町工場が協働して出来上がった作品だそうです。
これで折られた鶴を見てからずーーーっと欲しかったのー
一枚でも十分美しいですが、たくさんの色と柄が重なっているのを眺めるのも楽しいです。
伝統が最新の技術と合わさって、繊細な芸術を生み出す日本のものづくり。
きっと一筋縄ではいかない試行錯誤の末に私の手元まで届いているのでしょうね。
この”カミメマーケット”で扱われているのは、そんな血の通った製品ばかり。
パンジャーボンバーズでは、毎年行う新年会の恒例行事として、劇団員が思い思いに選んだものをクジ引きでプレゼントさせて頂いているのですが、私は中身よりもラッピングに凝る方で、今回入手したものの幾つかが、来年の新年会で使われることでしょう
ちなみに今年はこの本をプレゼントに選びました。
詩人の谷川俊太郎さんの本ですが、子供が左側から、大人が右側から開くようになっていて、
見開きの半分には谷川さんからの質問が書かれています。
読者はその隣のページに答えを書き込む訳ですが、答えるも答えないのも自由、答え方も文章でもイラストでも自由で、全部埋めれば世界は自分の好きなものでいっぱいになる、というとても愛おしい本なのです。
表紙に名前を書き込めば谷川さんとの共作!そして世界に一冊しかない!
これぞ電子書籍では生まれない紙の本の醍醐味ですよね。
私は…自分の字を書き込む気にならず、手に取っては心の中で答えを呟いています。
それに。
好きなものだから簡単に答えられると思っていたのに、意外なところで迷ってしまう。
どんな答えだって間違いもないし、誰に見とがめられるわけでもないのに詰まってしまう。
今まで気が付かなかった自分の中の迷いや息苦しさを初めて認識したという、深い本でもありました。
好きなものに出会うって、自分に出会うことでもあるのかもしれない。
この本をすべて埋められる時、私は自分が大好きで仕方がなくなっているんじゃないかと思います。