噛みしめながら | 今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

詩唄いが、伝説の「猿の種」を探す,旅の途中に綴る詩
~ノーフューチャーな森へ好んで、歩み出す~

そろそろ 歯ブラシが 死ぬ季節に

 

俺は 寒さを こらえる準備を 始める

 

そろそろ 寂しさに 耐えられなくなる 瞬間に

 

俺は 絵画を 売りさばく準備を 始める

 

平日の ローカルエリアの ショッピングモールで

 

言葉のない フランスパンを 眺めながら

 

貯まりすぎた 無機質な 詩たちを 口ずさんでいる

 

あたり一面に まき散らされた

 

鳥たちの 死んでいった意味を

 

豚たちの 死んでいった責任感を

 

コーヒー豆たちの 無理やり 連れ去られた 過去を

 

野菜たちの 憂鬱な 子供たちへの 感情を

 

小麦粉たちの いつもと変わらずに 過ぎていく今日を

 

人々たちの 少し おとなしめの 生活音を

 

俺は 噛みしめながら

 

俺は 噛みしめながら

 

壁に 作られた 小さな 公園の中で

 

必死に 生きようとする 現実の側で

 

うっすらと ぼやけた 原始的な 日常を 追いかけていた

 

 

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