写真立ての中 | 今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

詩唄いが、伝説の「猿の種」を探す,旅の途中に綴る詩
~ノーフューチャーな森へ好んで、歩み出す~

鍋に固まりついた マーガリンと貧困の意味


蒸発していく まだら模様の子猫と 空っぽのダンボール


公園に埋まった 切断されたトカゲのシッポ


解けていく水分は 砂漠で彷徨う 旅人の脳を潤す


比例していく 吐息に導火線が 混ざりこむ


枯れ葉の裏には 潜水艦の死骸


二度と起き上がることのない 郵便ポストの影


風に揺れる ブランコにすり寄る孤独


竹光の殺意を コップ数杯の 果実で沈めてみる


写真立ての中には いつも動物の写らない 動物園


人々だけが  いつも笑っていて


人々だけが いつも悲しんでもいる


俺の眼には今後 誰も写らないだろうけど





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