懐中時計 | 今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

詩唄いが、伝説の「猿の種」を探す,旅の途中に綴る詩
~ノーフューチャーな森へ好んで、歩み出す~

平和のフリして パンダのフェイス


仮面を貫き続けた 幼少期


快楽の温度計を 日の出に突っ込む


走り出す悲鳴は 通りを焦がす


水のない水槽 砂利道の 向こうには橋


母が待っている


亀と鶴と猿が 苔のせいで 滑り堕ちる天使


怠惰のベットの 周りを囲む金魚


泡の数と バラの数を数える人生


灰色になった菓子箱の中の ゴム製のチャーハン


中途半端な音色に 恋をする頭痛


前世で落とした 懐中時計を探しに


迷い込む 街という名の森


カビ臭い 電子を抜けると 礼拝堂の影


ミカンの上に パイプオルガンを鳴らす


ラッパと牛乳の 言葉を聴いた


人々は 以前生きていたが


今は 生き途絶えている


畑の中のコウモリ 海の上の九官鳥


流れ着く泉の塊は 沸点


冷め行く 歴史はまだ 分かっていない


眠るだけの 考古学


塩にまみれて 腹がパンパン


叱られる事は 分かっているのに


俺は オオカミの前で トマトを喰す




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