中華料理店ブルース | 今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

今永ぴっとの詩集「俺、猿とメルヘンの旅支度」

詩唄いが、伝説の「猿の種」を探す,旅の途中に綴る詩
~ノーフューチャーな森へ好んで、歩み出す~

酒に酔って 町を出ようって 


そして ここに入ろうって


扉を開けた 中華料理店で


様々な ライセンスが 満ち溢れていた


ワンタンの出汁の中に 透明な チェ・ゲバラが


ワンタンの出汁の中に 陽気な クレオパトラが


ワンタンの出汁の中に 青ざめた 力石徹が


溺れている


溺れている


溺れているんだ 歪んだブルース


昨日から 俺の部屋では 不思議な事が起きる


ライオンの首が 送られてきたり


ピンポンの音の 嵐が襲ってきたり


枕元と夢の側で 剣を抜いた ジャンヌダルクが


枕元と夢の側で 船信号をする 坂本竜馬が


枕元と夢の側で 酒乞いをする ディラン・トマスが


確かに


覚えている


覚えている


覚えているんだ 虚ろなブルース


彷徨える森 ここは中華料理店


途方にくれる ここは中華料理店


希望に満ちた ここは中華料理店


疲労の彼方に ここは中華料理店


料理店 料理店 料理店


中華料理店ブルース


溺れている


溺れている


溺れているんだ




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