発表会に限らず本番に向けて、守って欲しいことがあります。

自分の演奏曲の動画は見ないでください。

「発表会の曲が決まったよ」「どんな曲?」で1.2回見るのは構いません。

ただし、それを参考に練習するのは絶対に避けてください。

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ピアノを学んだことがない方に説明すると

動画で練習するということは

「数学が分からなくて、教科書ガイドを丸写しする」イメージです。

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動画で練習してしまった人は大体わかります。

メロディ、リズムの流れがおかしい。

あと、本番で指がまわらなくなる人も原因は動画です。

●初めて出る人には、発表会の練習に入る時に話しました。


●ベテラン群は自ら「先生、2回見ちゃいました、もう見ない方がいいですよね」

と、聞いてきます。


●恐らく、2.3回目の出演の方々が、忘れていると思います。
レッスンで全員にお話しますが、ご父兄もご家庭でのチェックを宜しくお願い致します。


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私も、上級者に「この動画を見てきて」と言うこともたまには、あります。

今週も歌曲の編曲物を弾く生徒さんに
「原曲(歌曲)を聴いてください」と話しました。

原曲を知らないと、作っていけませんので。

ただし、原曲であり、その曲とは言ってないのです。


また弾き方の参考に「ピアニストの○○さんの演奏を見て」と、言うこともあります。

その場合は、聴く時期と回数を指定しています


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なぜそんなに動画での練習を問題視しているかと言うと、失敗する原因のひとつが、それだからです。

私も音大の先生に「やめなさい」と言われ、ずっと守ってきました。

ただ、1度だけ破ってしまったことがあります。
1ヶ月で12〜15分の曲を仕上げなければならなかった時、「ばれないだろ」と思い、やってしまいました(・_・;)


本番中

「あ〜、先生がやっちゃダメと言ってたのは、こういうわけか…」とわかった時には、もう遅かった。

自分の音楽が全く聞こえてこないのです。

頭の中には、練習に使った「世界的モーツァルト弾きの内田光子さん」のCDの音が流れ続けます。

あせりました。

そして、自分のテンポで練習していたのに…

CDの音が頭で流れるため、指が世界的ピアニストと同じテンポで弾き始めたのです…

もう、その後どうなったかは、書かなくてもわかりますよね。

指がまわらない、音の粒はつぶれる。

「わたし、光子(さん)じゃなかった〜〜!!!」と、心で叫びながら弾き続けました。


自分の音楽と、世界的ピアニストから借りてきた演奏が所々交じり、チグハグな物になりました。

何より「頭で鳴るCDの音が邪魔して自分の音が聞こえてこない」ことが本当に怖かったです。



ちなみに、一緒に出ていた先輩も、モーツァルトを弾いていました。

先輩が
「わたし、CD聴いて練習するのは良くないと思ったんだよね。
今回、準備期間が短かったから、光子(さん)のCDで練習したんだよ。

弾いてる最中に『わたし、光子(さん)じゃなかった!』とあせったんだよね」

と言っていて

「先輩も同じことをやってる…」と、笑いました。



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上のようなことを書くと、誤解する方がいるので、補足しておきます。



●演奏曲以外は「どんどん名曲に触れてほしい」という考えです。


「今日は展覧会の絵を聴いてきました」など、名曲を沢山聴いて、レッスンで話す生徒さんもいて、嬉しく思っています。

(もし出来ることならば)動画よりも生をオススメします。


●「どうしても自分の演奏曲の動画を聴きたい」のであれば、10種類以上見て下さい。(10回、ではなく「種類」です)


●どうしても出来ない箇所だけ、わたしが動画に撮り「これを聴いて練習して」と差し上げることもあります。
その場合は、「○○さん用」に作ったものです。

You Tubeに転がっている不特定多数向けではありません。