いつか~one fine day @シブゲキ(2021.06.20.12:30) | 大空のゆめ

大空のゆめ

空が大好き。
飛行機も大好き。
舞台も大好き。
好奇心いっぱいで
夢が広がる。

1週間ぶりの2度目の観劇。
これは嵌ってしまう舞台ですね。


何もかもよくできている。
最近は、同一演目を2度見ることは、ほとんどなくなってきているのですが、これは、もう一度見たいと思った最近では数少ない舞台でした。

盲目の主人公エミが交通事故で意識不明。その周りでの人間模様。発展性の少なそうな状況設定なのに、あれよあれよと物語が発展していく。

そこに音楽が、きれいに状況説明をしてくれるような効果があった。リズムだけで説明するような場面もあったし、そこから進んでセリフから歌になる。見事に調和しているのが素晴らしい。(舞台音楽では、当たり前にやってしまうのだろうけど、感心しました。)

保険会社の調査員のテルが、関係者に市場や状況を聞こうとするが、ほとんど門前払い。
そんなテルが酔いつぶれたときに、エミのゴーストの登場。

そこから劇的に展開が速まる。現在の状況になるまでのいきさつが、徐々にもつれた糸をほどくように解明されていく。

生演奏というのが、ミュージカルにとっては、最大の利点が発揮されます。キャストの気分というか気持ちで、歌の間合いが微妙に変わります。それをきちんと音楽が付いていける。

最近の録音音源のミュージカルでは、舞台の呼吸に合わせることができません。
それが今回は、ピタリと呼吸が合って、雰囲気を作り出していました。

それにしても、エミ役の皆本麻帆さん、キュートで可愛らしい。カーテンコールの時のお話も、相当はじけていて、とても面白かったです。大体が、この時期の公演で、雰囲気を落とし気味のご挨拶の中でひときわ明るかったです。
ファンになりましたよ。
あまり推しを作らないようにしていたのに、また一人増えてしまった。(^_-)-☆


カーテンコールでは、キャスト全員一言ずつお話しされていましたが、皆さんこの舞台に参加できてよかった。もしも再演があれば参加または、観に来たいとおっしゃるくらい、皆さんこの舞台に引き込まれている様子がうかがえました。

作曲、編曲、桑原まこさんも、このご挨拶の時に呼び込まれて、話すのは苦手という事で(音楽で話すのは得意なのでしょうけど)藤岡さんが桑原さんのことを紹介されていました。

カーテンコールの最後に主役テル役の藤岡正明さんがしみじみと、「最近15年来の友人が亡くなって、心臓マッサージを目の当たりにしたそうです。その悲しみの中で、この舞台のけいこを続け、よく持ちこたえて舞台に参加できた。」と言いつつ、最後に主題歌の歌詞を語られて、その言葉にまた泣けてきました。

日常の中にありそうな話(日常的にゴーストは出ませんが、中には見える人もいるとかいないとか) で感動を与えるという作品。

原作は、韓国の映画だそうですが、音楽は日本のもので、私が大好きな日本発祥のミュージカル。今後も再演を続けて、ファンを増やしていくことでしょう。