映画やアニメ、演劇の論評などで使われる”ケレン味”の意味をご存じですか?



念のためですが、ケレン味とは”カレー味”とか”ケバブ味”などの「味(あじ)」のことではありません。



好きだったアニメや漫画の論評でも「ケレン味が効いた」とか、好みの特撮や演劇にも「ケレン味のある演出が…」とよく見るので、私が好きな雰囲気=ケレン味のあるモノというざっくりした感覚で過ごしてきました。

 


今回はなんとなく感覚はわかるものの、よくわからない言葉「ケレン味」について調べてみました。



 

外連味とは…

はったりを利かせたりごまかしたりするようなところ。「外連味たっぷりの芝居」「外連味のない文章」

 

1 歌舞伎人形浄瑠璃で、見た目本位の奇抜さをねらった演出。また、その演目。早替わり宙乗り仕掛け物など。

2 ごまかし。はったり。「言うことに外連がない」  

 引用:goo 辞書

 

 

 

 

ケレン味は漢字では”外連味”。読みにくいからカタカナで表記されることが多いんですね。


外連とはもともとは「正当でない、邪道な」という意味が強い言葉でした。
あまり良い印象ではなかったようですね(;'∀')


それが、歌舞伎などの演劇用語として「芸の本道から外れた、見た目本位の奇抜さをねらった演出」を評価する、演出の妙を称える意味になっていきました。



なるほど!納得です。


私の個人的な好みですが、淡々とした日常モノのドラマや映画、アニメには惹かれないのはいわゆる”ケレン味”が足りてないから。


私がエンターテインメントに求めているのは


派手な登場&名乗り!
ここぞというシーンで決め台詞!
裏切らない様式美!



アクの強さが癖になるみたいな感じね。

まさに「そこにシビれるあこがれるゥ」っていうヤツです。


 

思い返せば80年代・90年代のアニメは、敵を前に名乗りを上げるし必殺技は叫んでました。子どもが観ても「こういう演出、こういう様式美」というのがわかりやすかった。

 

 

それが、2000年代中期以降から流行している日常系アニメにはない魅力だったんですね。

 

 

「ドクターX」、「相棒」、「半沢直樹」あたりの”ケレン味”があるドラマは好き。

 

 

演劇でも狭い範囲の濃密な人間関係がテーマの作品よりも、国家存亡をかけた歴史スペクタクルの方が好き。


”ケレン味”を好むということは、創作物・フィクションという前提で成り立つ美しさを愛でているということなんですね。

「せっかく観るならハデなものを、カッコイイのを観たい」という感じかなぁ。

”ケレン味”の意味を知ることで、自分の好みの傾向がよくわかりました。


みなさんは”外連味”のある作品と、”外連味がない”作品どちらが好みですか?


 

 

 


ケレン味といえばこの作品
『少女革命ウテナ』

 


なつかしい…