続く続く物価高、10月現在の前年同期比CPI増加率は4.4%と発表され、年間通じてのCPI抑制目標3%ももう無理であろうと伝えられる中、特に農産品を始めとした生活必需品の物価上昇は激しいです。そこで出てきたこの長い名前の通知。国務院が出した通知のお題目プラス個人的におやっと思ったところのみ訳しつつ、更に適当にコメント(チャチャ;青色)を入れながらここに紹介したいと思います。

1.農業生産の更なる発展:生産増強、まあこれが第一なのですね。

2.農産品の供給確保

3.農産品の流通コスト削減:各種農産品運送関係での道路通行費などの減免措置。

4.化学肥料の生産供給の保障:化学肥料生産に必要になる電力、ガス、輸送価格への優遇政策。電力、ガスの優先的安定供給を確保し、同業界へは停電させず電力を送る。化学肥料の輸出を制限し、化学肥料の輸出関税や化学肥料のニーズの高い時期とそうでない時期などの調整する。ニーズの無い時期における化学肥料の備蓄政策とそれの計画的配分をしっかり実施する。←化学肥料業界関係が4つ目に来るっていうのはちょっと意外。まあ関係はあるのでしょうが、むしろ輸出云々のところ当たりが肝だったりして!?

5.石炭、電気、油の安定供給

6.価格臨時補助金支給:都市、農村の低所得者などに臨時の補助金を支給する。財政の厳しい中・西部郭省へは中央政府から適宜補助金を支給する。家庭経済の苦しい大学生など高等学校学生や学生食堂に対して補助金を出し、各学校は校内の食事の価格を維持する。

7.社会保障(原文「社会救助和保障」)における保障レベルと物価の連動システムの確立

8.規範化された各種費用徴収規定の実施

9.積極的に、かつ着実に価格改革を実施:重要な生活必需品や生産資材に対し、必要であれば価格面での関与措置をとる。←更に直接的な対策をとる余地を残しています。

10.農産品経営、加工業の秩序の規範化

11.農産品先物取引、電子取引の管理強化

12.価格モニタリングに関する法規の健全化

13.価格監督強化、及び価格の独占防止に関する法規実行の強化:最近の農産品に対する投機的な動きを何とかしようという風に読みとれます。

14.価格情報公開制度の改善

15.「米袋省長責任制」「野菜かご市長責任制」の実施:つまり、食糧生産量は省レベルで責任を持て、野菜の安定・安全供給は市レベルで責任を持てという、政治的メッセージですね。野菜かご工程についてはこちらのブログ記事もご参照ください。

16.市場価格コントロール関係部門連席会議制度の確立

物価高は国民の政府に対する不満が最もわかりやすく表れるエリア。経済を見るという意味でも、また北京生活者という観点からも、これを受けて市場はどう動くのでしょうか、注目です。