
グリスマのチームが発足してからまもなく1年。この1年の活動は、東京都(島嶼部を除いて)唯一の村、65歳以上の人口比率が45%もあって、(50%以上を超えると)限界集落になる、まさに崖っぷちにある檜原村に注力してきました。1周年をちょうど1か月後に控えた10月27日(土)は、活動史上、とても意義ある1日になりました。
・・・・・・の後編。

前編 は前ふりが長すぎましたので、後編はバッサリとこの辺で。
前編のあらすじ――今回のイベントは“檜原村キッチン「ヴィッラ デルピーノ」”と称します。簡単に概要を説明すると、4か月1クールで耕している平米ファームの収穫の1月前なので、もりもり成っている野菜の間引き収穫 →その野菜を各自が抱えて、畑の裏の山道を歩き、山道の終点にあるイタリアンレストラン「ヴィッラ デルピーノ」に新鮮なまま持ち込み→持ち込まれた野菜はシェフの手によって絶品キュイジーンとなって、畑仕事をした仲間たちと一緒にいただく、というイベントです。武蔵五日市駅からバスで檜原村入りした仲間たちは、早速平米ファームに行き、オーナーさんたちの指示のもと、野菜の間引き収穫をしました。収穫した野菜はそれぞれが、袋に詰めて、イタリアンレストランに向かって、さぁ出発です。道路などは歩きません。これから、登山道を歩いて、新鮮野菜を運びます。
という具合に、勇ましく旅立った我々グリスマご一行。以前、登山道復活プロジェクトのリーダーであったこのお方が、今回の山道の先頭を買って出てくれました。リュックから収穫したての大きな白菜が出ちゃってますが。

山道を歩くにあたって、村人より「鈴を持っている人は持ってきてください」という指令がありました。鈴って......あれでしょうか。熊、的なものでしょうか。ガオーーーってなっても怖いので、3名ほど、リュックに鈴を装着しました。
ケモノを防ぐためのフェンスには、ビリビリ、電気が通っています。これに触ると、レントゲンみたいに骨骨になりますよ。
実は今回の間引き収穫で、びっくり、というかがっかりしたのが、茄子。たわわに実っていただろう“痕跡”のみ残っておりました。嫁に食わせてはならぬ、みずみずしい秋茄子は、全部、猿が食べてしまったそうです。この電気フェンスも、猿のやつ、うきーーーーーーーっと軽々しく飛び越えるそうで。ブブカか! そんなわけで、私たち用の茄子はひとつも残っておりませんでした。

そう、これが獣害です。猿ならまだしも、ハクビシンや猪や、本来は里にいないケモノたちが畑を荒らします。対策のひとつとして、結界を張ります。呪います。ではなく、、、畑のすぐ裏にある、もう荒廃して失われてしまった登山道をみんなで歩いて、復活させたのです。「おっと、ここまで人間様の生活圏か」とケモノたちに気づかせるのですね。
この山道を全員で一列に歩きました。

時すでに、正午を軽く超え。間引き収穫できゃっきゃ喜んでいるときには忘れていた腹の虫。そろそろ暴れて参りました。こうなったら、後戻りはできない。一心不乱に山道を歩くのみ。歩くべし! がし! うぉし!

そう。山道は甘くはない。だけど、ここは、50年くらい前までは、小学生の通学路。「やっべ! 忘れ物したー」と気づいても、そうそう取りには戻りたくない通学路です。
途中、朽ち果てた? ボロボロの橋がありました。さほどボデーの重量オーバーも(ほぼ)いないスリム集団なので、1人もズボっと埋まることなく無事通過。転んだら、抱えた野菜がポキっといっちゃうので、みんながんばりました。

人生と同じ登り下り出っ張り凹みを歩くこと1時間、ようやくたどり着きましたー。本日のクライマックス、「ヴィッラ デルピーノ 」ボーノボーノ、セニョリーター。まずは、イケメンシェフ松村さんとかわいらしい奥様に、間引きした野菜を託します。


ええ。
すぐにはいただけません。シェフが料理をしてくれている間、我々は、払沢の滝へ。

浴びよ! マイナスイオン。山の神の声が(私にだけ)聞こえてきました。「よくぞがんばった。おいしい料理を食べたければ、滝に打たれて修行せよ」と。なので、その場で服を脱いで、どぼん! とは行きませんでしたが、清らなる滝の音と、清廉な滝壺をしばし眺めておりました。


さぁーーーーて、戻って。お待ちかねの、イタリアンです。
お料理ができるまで、なんと、村のできるおばあちゃん「はつえさん」自家製のこんにゃくや、お惣菜でまずは乾杯! こんにゃくは、はつえさんが畑で採れたこんにゃく芋で手作りしたもの。こういう物を食べる生活を、本当に豊かな暮らしと言うのかもしれません。


我々が持ちこんだ野菜はというと、土がついたまま口に入れていたので気づきませんでしたが、こんなに綺麗な色をしていたのですね。


そして、サラダに転身変身。ドレッシングは自家製。素材の味が活きつつも、まろやかなることこの上なし。


二皿目。ジャガイモのペンネ。ここだけの話、私、これに心底ハマりました。

三皿目。平米ファームのバジルを使ったスパゲッティ。

どれもこれも、瞬殺なグリスマメンバー。必殺、がっつきの術。今日は発揮しましたねー。

これではワインも進むくん。村にある酒屋さんから仕入れたビール15本に、ヴィッラ デルピーノのワインを29杯も飲んだ我々。少しは村に貢献できたかな? (酒だけかよっ)
こういう楽しい時間はあっという間に過ぎるものです。17時のバスの時間をもって、今回のイベントは終了です。出席できなかったオーナーさんには、11月17日の収穫祭にはぜひ、参加いただきたいと思っています。だって、だって、だって、平米ファームの自然農法の野菜、おいしいんだものっ。
そして、今回新しくオーナーさんになってくれた仲間もいます。これから一緒に平米ファームを盛り上げて行きましょう!

greensmileでは、平米ファームを通して、田舎に元気を与えてくれる仲間を随時募集中です。まずは、檜原村で。そして、今後は全国各地でこのような活動をして参ります。
ちょっと覗いてみたいわ。という方は、まずは、毎月開催しているイベントに参加してみてください。イベントのお知らせは、greensmileホームページと、facebookグループ「greensmile」にて行います。
次回イベント:
11月17日 檜原村平米ファーム第2期収穫祭 @檜原村
11月17日 拓鴬流「書」のアート体験 【限定10名ご招待】 @品川区
11月18日 greensmileプレゼンツ マルシェ 全快野菜屋ちゃん @青物横丁商店街
お問い合わせはinfo@greensmile.asia まで。
さーて、みなさん。シレっと、書いていました檜原村のイタリアンレストラン「ヴィッラ デルピーノ」、その意味はわかりますか? ヒントは、シェフのお名前です。くくく。