たった1日のできごとですが、この度は、いろいろなことがあるので、2回に分けてレポートいたしたく。
あ、広報の黒川豆です。お見知りおきを。
このブログの写真はすべて、カメラマンを引き受けてくれた直弼が撮影したものです。改めまして、直弼ありがとう。いい写真が撮れました。井伊だけに。あ、のっけから失敬。

さて、この日のイベントは、畑だけじゃない。ノットオンリー畑。田舎のために都会に住んでいる私たちができることをやろう! というテーマでチャレンジしてきたのが、バットオールソー「失われた登山道の復活」。
さかのぼること開墾の日。平米ファームin 檜原村の開墾を終え、くたくたのボディにビールを泡ごと流し込みながら談笑していたときのこと。
K:「いい季節だし山に登りたいねー、檜原村には登山道ないのかなぁ」
村人T:「いっぱいあるんだけど、もう誰も歩かなくて、失われてしまった登山道があるんだよ」
K:「ぬ! それ、復活させよう! どうすりゃいいのさ」
村人T:「枝を切ったりしながら、20人くらいで歩けば、道は復活するはずだよ」
K:「よし! のった!!!」
山好き女子Kちんの一言からこのチャレンジがはじまったのでした。
ということで、40本の脚を集めはじめたわけです。結局60本集まったのですが。
さぁ、まずは、武蔵五日市駅に集合です。

みんないい顔してるでしょ。(この後、過酷な山道が待っていることは、まだ誰も知らない)

ここからバスで、檜原村の竹ハウス(村在住の竹さんち)へ。この家の包容力は、半端ない。30人が入ってもびくともしない余裕の7LDK。竹さん、いつもアジトに使わせていただいて、ありがとう。

では! 山に向かってレッツラゴー。


と、その前に。体力テスト。この先、道のない道を行くわけですからね。体力勝負ですよ。ほら、デスクワークの虚弱タイプとかいますからね。とりあえず、階段スタートです。
昭和の柔道ドラマなら、こんなのうさぎ跳びでしょうか。

まるで、大人の遠足。

ここですでにちょっと息が切れた白いTシャツの女がいたことは、内緒ですよ。

坂道を上りついて、ここから先、平米ファーム。檜原村は平地が少なく、畑は斜面にあるんです。だから高齢者にとっては、畑に行くことも大変なこと。休耕地が増えるのも、そんな理由もひとつ。畑はとりあえずおいといて、まずは通り過ぎるだけ。この畑の上にDead登山道;があるわけです。

黒い森がパックリ口を開けて、獲物を待っている――なんてグリム童話の世界ではありませんが、立派にジャングル。


チェーンソー、なた、のこぎりを持った猛者どもが先頭で。
大阪の陣での真田幸村のように、切って切って切り進む。


その後ろを踏み固めながら、あるいはじだんだ踏みながら歩くひとたち。


行く手は、巨木、ヤブ、つる。



こうやって、障害物を取り除いたり、越えたり、するのって、何かに似ていませんか?
はっ! 人生そのものじゃないか。


そして、こうやって、仲間とともに力を合わせて困難を楽しいことに変えてしまうのも、これも人生。

40分ほど登っていくと、頂上(らしき)ところが見えてきました。
自然は残しておけばいいじゃないか。なぜ、わざわざ人間様が山に踏み込んで、道を作るの?
そう思うひともいると思います。
わざわざ人間様の道を作るのは、獣害がひどいから。
山はケモノが住み、里はヒトが住む。そうやって何十年何百年と、ケモノとヒトは里山に共生してきました。
だけど、その境界があいまいになって、ケモノが里に下り畑を荒らしてしまうのだそうです。
だから、「ここは人間が使っている道だよ、ここから先は人間の暮らすところだよ」ってケモノに教えてあげる必要があるんだです。
そんな話を聞くと、上がっている心拍数に追い打ちをかけるようにみんなのテンションも上がる。

がんばりましたー。
この道は、現在50代のおじさんが子供のころは、学校の通学路だったそうです! でも新しい道路ができて、この道が必要なくなった。目をつむると、40数年前の鼻たれ小僧がふざけ合いながら駆け上ってくる姿が見えました(おじさん、鼻たれてなかったら、ごめん!)。
今日、60本の脚で踏みしめたこの道を、おじさんを呼んで一緒に歩きたいと思いました。
はてさて、登りとは比べ物にならないくらい整備された道を下って、次は畑で、野菜の間引きです。
(間引きという名の収穫という声も……)
野菜を間引きしたら、それを持って帰ってBBQで食べますよー。
もう空腹ですよね、みんな。
「おい日曜日BBQに行こうぜ!」なんて誘われて、ほいほい参加した、ところがどっこい、まさか巨木と闘うことになるとは……
だまされたーーーーー! と言ったGくん、念願のBBQですぞ。
ということで、次回は、間引き(という名の収穫)と、BBQと、村と老人についてレポートします。
to be continued...