「MM理論」って聞いたことありますか?
なんだか難しそうな名前ですが、実は会社の価値と借金について、面白い視点を与えてくれる理論なんです。
今回は、このMM理論をなるべくわかりやすく解説していきます!
企業価値ってなに?
まず、企業価値とは、その企業がどれくらいの価値を持っているかを示すものです。
実際はかなり複雑ですが、今回は企業価値は「負債」と「純資産」の合計で表されると考えます。
- 負債: 企業が借りているお金
- 純資産: 簡単に言うと、企業の本当の持ち物(資産)から負債を引いたもの
法人税がない世界でのMM理論
MM理論が生まれた当時は、「法人税がない世界」を想定していました。
この世界では、企業が借金(負債)をたくさん抱えていても、企業価値は変わらないとされています。
例えば、同じ価値を持つA社とB社があったとします。A社は借金が少なく、B社は借金が多いです。
でも、MM理論では、この2社の企業価値は同じだと考えます。
法人税がある現実世界でのMM理論
しかし、現実には法人税が存在します。
そこで、MM理論は修正され、「法人税がある世界」でも成り立つようになりました。
この世界では、企業が借金を増やすと、支払う利息が増えます。
そして、この利息は経費として認められるため、税金が減るという効果があります(これを節税効果といいます)。
つまり、借金が増えるほど、節税効果によって企業価値が高まるというわけです。
ただし、借金が増えすぎると、今度は返済できなくなるリスクも高まります。
MM理論の注意点
MM理論は、あくまで理論上のモデルであり、現実の経済とは異なる部分もあります。
例えば、
- 借金が増えすぎると、倒産リスクが高まる
- 借金をするには、金利などのコストがかかる
といった点は考慮されていません。
まとめ
MM理論は、企業の価値と借金について、私たちの一般的な感覚とは少し違う視点を与えてくれる理論です。
- 法人税がない世界では、借金の量が変わっても企業価値は変わらない
- 法人税がある世界では、借金が増えると節税効果で企業価値が高まる(ただし、倒産リスクも高まる)
MM理論は、企業の財務戦略を考える上で非常に重要な理論ですが、あくまで理論上のモデルであることを理解しておく必要があります。
ポイント:
- MM理論は、企業価値と借金について考えるための理論
- 法人税がない世界と、ある世界で結論が異なる
- 理論上のモデルであり、現実には様々な要因が影響する
このブログ記事が、MM理論を理解する第一歩となれば幸いです。