Sun 231105 鹿児島と小倉の大盛況/マザー照さんの激励/博多「旭軒」で餃子 4450回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 231105 鹿児島と小倉の大盛況/マザー照さんの激励/博多「旭軒」で餃子 4450回

 どうも調子が出ない。何だかサッパリやる気が出てこない。その証拠にこのブログだって、2日にいっぺんとか3日にいっぺんとか、ワタクシらしくもないていたらくが続いている。

 

 いや、もちろん授業それ自体は強烈に絶好調であって、「こんなに素晴らしい授業の連続じゃ、他のセンセたちにつけいるスキが全くないじゃないか」「これじゃ『後進に道を譲る』というベテランらしい奥ゆかしさがないじゃないか」、そういうエゲツない激しさだ。

 

 ワタクシにとって、授業は何よりのクスリであって、風邪を引いても頭が痛くてもポンポンが痛くても、授業さえすれば全てケロリ、どんな風邪薬より、どんなお医者さまの注射より、授業こそが全ての特効薬なのだ。

 

 だから「どんどん授業をさせてくんろ」「もっともっと授業をさせてくんろ」と、いつでもヒコヒコ全身を震わせているのであるが、今の勤務形態だと、1日90分が標準、たまに「90分をダブルヘッダーで」という要請はあるが、そんなありがたい要請は1年に1回か2回しかない。

 

 だから、せっかくヒコーキや新幹線で意気揚々と講演会場に乗り込んでも、夢のような90分が経過してしまえば、それでその日は完全にオシマイ。この3年半は「懇親会」も「お食事会」もなくて、しょんぼりホテルに帰るだけである。

 

 だから思わず「単独懇親会」やら「単独祝勝会」やらを開催するのであるが、最近はそういう窮余の策にも飽きがきて、ちっとも盛り上がらない。オジサンの常で、寂しくなればお店の人たちとの軽い会話を楽しむのであるが、いやはやさすがにお店の人だっていつまでも付き合ってはくれない。

(創業昭和29年、餃子の店 旭軒。博多の駅前で70年もの歴史を誇る 1)

 

 例えば諸君、お蕎麦屋さんでお酒を飲みながら、「マザー照さん」というテレビドラマかマンガシリーズを思いつく。もちろんマザーテレサというお名前からの連想であるが、どうですか諸君、大学病院の超ベテラン看護師、今年77歳の喜寿を迎える照さんの物語。人は彼女をマザー照さんと呼ぶ。

 

 そこまでのベテランナースは、なかなか日本にも世界にもいないはず。だからこそマンガやドラマの題材になるんだけれども、いろいろ世間を経験した後でナースになったのが27歳、何と半世紀にわたって白い巨塔・大学病院に勤務、すでに病院のスミからスミまで知り尽くしている。

 

 ということは、今も内気な新人先生の情けない子供時代、厳格な老医師の若い頃の困り果てたゴシップの数々、事務長の企む様々な悪事、ナース軍団A vs ナース軍団Bの根深い陰惨な対立、遥かな昔のドクターと患者の熱いロマンスとその悲しい結末、マザー照さんの回想は果てしない。

 

 マンガなら単行本シリーズで30巻、そこから抜粋してテレビドラマ11回シリーズ、それこそシーズン2、シーズン3、シーズン4、大学病院の白い巨塔を舞台に、ナンボでも人気ドラマが作れそうだ。

 

 ところが、マザー照さんを演ずる主役が思いつかないのである。20世紀なら間違いなく北林谷栄が演じてくれただろう。岸田今日子でももちろんかまわない。しかし今では、もわもわ妖気の立ち昇るような77歳ナースを演じられるベテラン女優が思いつかないじゃないか。

 

 あと10年ぐらい経過すれば、田中美佐子サンあたりがそのレベルに近づいてくるんじゃないかと思うし、10年経過した山崎努なんかも、昔のゴシップの結果に悩む老先生にぴったりかもしれないが、何しろまだ早すぎる。

(創業昭和29年、餃子の店 旭軒。博多の駅前で70年もの歴史を誇る 2)

 

 ま、そのへんまでがお蕎麦屋さんでの馬鹿話の結論。「だれか漫画家さんかプロデューサーさんが『マザー照さん』、企画してくんないかな?」と思うのだが、諸君、そういうストーリーを現実にした場合に、きっとマザーテレサを尊敬してやまないマジメな人たちから、総スカンを食うに決まっている。

 

 というか、間違いなく叱られる。マザーテレサの業績があまりに神聖なものだから、「照さん」という企画自体が「バカバカしいにもほどがある」「もっとマジメに生きなさい」と言って、ホントにホントに大上段から叱られる。きっと単なる「炎上」なんてことじゃ済まされない。

 

 そこで諸君、今井君は博多の名店「旭軒」の豆餃子を次から次へと飲み込みながら、「ジャイアントおばば」の企画に移る。10月8日、雨の鹿児島から博多に移動し、博多から小倉に移動し、小倉の公開授業を終え、また博多に舞い戻って「旭軒」に入った。

 

 前の日の10月7日、鹿児島の公開授業は出席者160名。鹿児島の県立高校トップ、押しも押されもしない名門・鶴丸高校を中心に、たくさんの受講生が集結してくれた。

 

 鹿児島は国民体育大会の開会式当日、天皇陛下と皇后陛下も列席され、航空自衛隊のブルーインパルスが妙技を披露した直後、夕方から強い雨になったが、それでも会場は超満員、写真のないのが残念である。

   (博多「旭軒」の焼き餃子。100個は軽くいける)

 

 翌朝は強烈な風雨になって桜島の姿も見えなかったけれども、今井君は意地になってホテル向かい側の「すき家」までズブ濡れになって疾走、「ソーセージエッグ定食」と言ふもので空きっ腹を満たした(前回の写真参照)。これもまた、懇親会のない欲求不満のハケ口にはなるのである。

 

 鹿児島に新しく出来たシェラトンホテルであるが、何しろ立地に恵まれていない。鹿児島中央駅から歩いて20分、タクシーで1000円。「どうしてこんなに中途半端なの?」であるが、もともとは鹿児島市交通局のバスが大挙して駐車する巨大駐車場だった土地を、シェラトンが購入したらしいのだ。

 

 だから、今のところ周囲にちっとも店がない。ホテル外の飲食店としては、今のところ「すき家」の赤い看板が目立つぐらい。あとはホテル内のお店ということになるが、諸君、やっぱりホテル内の店舗じゃ、お値段がお目目が飛び出すほどお高い。

 

 今井君は無料アップグレードでそういうホテルの「桜島スイート」に泊めていただいたのだが、単独でたった1泊なのに、あまりにも豪華なスイートルームはやっぱり少々居心地が悪い。正午前に退散して、新幹線の駅に向かった。

(鹿児島中央駅。新幹線コンコースでゴボウ天蕎麦をいただく。座って食べられるのがいい)

 

 鹿児島から博多まで、新幹線で1時間半である。熊本から満員になって、その満員がどういうわけかムサ苦しいオジサマばかりの超満員、車両の中が異様なほど温泉臭くなった。おそらく温泉旅行を兼ねた大きなゴルフコンペか何かがあって、みんな大阪に帰るのである。

 

 博多のホテルにチェックインして、1時間後に小倉に向かう。ただしこの日の公開授業は、ラグビーW杯の日本 vs アルゼンチン戦と思い切り開催時間がかぶってしまい、主催加盟校さんの人たちが苦笑いしているという有様。まあ致し方ない、万が一ガラガラでもラグビーのせいにできるじゃないか。

 

 ところが諸君、小倉の熱心な受験生諸君と、熱心にサポートしてくれた加盟校さんに感謝。会場「毎日新聞西部本社ビル」の大会議室に、定員いっぱいの約120名の諸君が集結してくれて、今井はこの夜も目いっぱいの大活躍が出来た。

 

 19時開始、20時半終了、小倉から博多まで新幹線で15分ちょいであるが、大急ぎで博多のホテルに帰ってテレビをつけると、アルゼンチン戦は後半20分過ぎ。前にこのブログにも書いた「魔の後半20分」、決定的なトライを与えて、日本の予選敗退が決まった瞬間であった。

     (博多「旭軒」にて、水餃子も旨い)

 

 深い溜め息をつきながら、ホテル裏の餃子の名店「旭軒」に入る。普通の餃子の半分ぐらいの大きさ、まさに豆餃子であって、大食漢のワタクシなら100個ぐらいは軽い。大阪梅田のグランフロントにも支店があるから、近畿在住のオカタはぜひ1度試してみるといい。

 

 まず水餃子、続いて焼き餃子、また焼き餃子、また焼き餃子、最後にまた焼き餃子。翌日はヒコーキで東京に帰るんだから、ヒコーキの乗客の皆さまやらCAの皆さまへの礼儀上、こんなに餃子まみれになるのは好ましくないかもしれないが、アルゼンチン戦の鬱憤を晴らすには、餃子まみれ以上の名案は浮かばなかった。

 

 そういうバカバカしい時には、あのマザー照さんの幻が、疲れ切った今井君の肩をポンと叩いてくれるのである。「そんなにしょんぼりしてないで、ジャイアントおばばのことでも考えなされ」「がはははは」と、照さん独特の明るい笑顔で、曲がった背中をそらして呵々大笑する。

(博多のスパゲッティ「チュルリラ」。まだ試していないが、評判は上々のようだ)

 

 すると諸君、今井君はあっという間に例の悪辣なオジサマぶりを回復し、お笑い芸人「ジャイアントおばば」の企画に邁進するのである。

 

 懐かしい昭和チックな夫婦漫才「ジャイアントおばば・おじじ」なんてのはどうだろう。いや、むしろ漫才コンビは「ジャイアントおばば・こばば」、中年女子2名のほうがよくないか。

 

 その程度の発想でも、照さんの幻は「がはははは」と総入れ歯が飛び出すほどの爆笑で、「バッカなこと言ってんでねえよ」と、今井の背中を厳しくドツクのである。

 

 水餃子も焼き餃子も胃袋から飛び出すほどのその一撃の激しさに、いろんなしょんぼりのタネを忘れた今井君は、再び言語道断に元気なワタクシに戻って、博多のホテルの小さな部屋に帰還するのであった。

 

1E(Cd) Krause:BACH/DIE LAUTENWERKE・PRELUDES&FUGEN 2/2

2E(Cd) Harnoncourt:BACH/WEIHNACHTSORATORIUM 1/2

3E(Cd) Harnoncourt:BACH/WEIHNACHTSORATORIUM 2/2

4E(Cd) Casals:BACH/6 SUITEN FÜR VIOLONCELLO 1/2

5E(Cd) Casals:BACH/6 SUITEN FÜR VIOLONCELLO 2/2

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