Sun 231029 冷たい雨のハロウィーン/PG2点でいいんでは?/熊襲の物語 4447回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 231029 冷たい雨のハロウィーン/PG2点でいいんでは?/熊襲の物語 4447回

 ワタクシはとっても偉いオジサマなので、昨日は夕方からコロナワクチンの接種をきちんと済ませてきた。もう6回目だから、何から何まですっかり慣れたもの。会場は西新宿の東京都庁、午後4時半に予約して、5時にはあっという間にお役御免になった。

 

 10歳代20歳代の若い世代もびっくりするほど熱心であって、お隣の渋谷のハロウィーンにうろうろするより、ちゃんと都庁でワクチン接種。思わず「民度」と言ふコトバが頭をよぎった。今井君の前に並んだ女子なんか、生年月日を問われて「2007年」と答えていた。それでも16歳。いやはや、時の経つのは速い。

 

 諸君、ハロウィンではなくてハロウィーンである。アクセントは「ハ」じゃなくて「ウィーン」である。NHKは今年からずいぶん意識して、アナもリポーターもぐいっと「ウィーン」に力をこめている。

 

 そのあたり、どうしても民放というのは残念な存在であって、今年のハロウィーンもひたすら「ハ」にアクセントを置いて「ハロウィン」「ハロウィン」と、人々を渋谷に煽り立てる。

 

 ワタクシはもう20年も渋谷区に住んで、問題の渋谷駅前から徒歩30分の位置でニヤニヤしているが、まさか「渋谷のハロウィーン」を略して「シブハロ」と呼ぶ人々がいるなんて知らなかった。

(鹿児島・天文館「熊襲亭」の豚しゃぶ。オイシューございました。記事前半部とはほとんど無関係です)

 

 その「シブハロ」に集結する人々を、NHKの番組「首都圏ネットワーク」では諸君、なんとなんとゲストのタレントさんが「遠くからやってくる常識を知らない人たち」と言っていた。

 

 びっくりするじゃないか、だって「遠くからやってくる常識を知らない人たち」でござるよ。何とも激しい上から目線で恐ろしいことをおっしゃる。

 

 渋谷駅前の商店街を代表する若者が、「1年で1番イヤな日です」とまでおっしゃる。おお、こりゃ渋谷のNHKの人々も、最もひどい迷惑を被っている人々も、今やハロウィーンを骨の髄までイヤがっていらっしゃると言ふことでござるね。

 

 だったら、朝ドラなんかの終盤で渋谷を舞台にストーリー展開しなきゃよかったのにと思うのだが、今朝の渋谷は早朝からマコトに冷たい雨が降った。こんなに冷たい雨じゃ、きっと仮装もメイクも台無しだろう。

 

 こんな雨なら何も「渋谷に来ないでください」「渋谷はハロウィーンの会場ではありません」とか、渋谷の「渋」の字の右下でカボチャに大っきなバツ印をつけなくても、きっと渋谷にはあんまり人はやって来ない。

(鹿児島・指宿の地ビール「薩摩ブラック」。コーヒーみたいな風味が絶品だった)

 

 さて、ではどうして今井君が普段は全く見ないテレビをそんなに熱心に見て過ごしたのかといえば、朝4時、ラグビーW杯の決勝戦が始まってしまったからである。40年もラグビーを見続けた大ベテランとして、決勝戦ともなればこりゃどうしても見なきゃいけないじゃないか。

 

 うーん、やっぱりラグビーはまだどうしてもNHKで放送してほしい。民放に放送されると、実況中継アナがサッカーとの区別が明確に出来ていない気がする。あと特に日テレ系であるが、とにかく目の前の実況よりも選手やら家族やらの美談の紹介が多すぎる。

 

 その辺は、今井君が15年にわたるこのブログで繰り返し繰り返し指摘し続けてきた。まさか民放関係者が今井ブログなんか丹念に読んでいるはずはないと思うが、駅伝でも高校サッカーでも、選手と家族と指導者の美談が大半を占めて、落ち着いて試合に集中できない。

 

 しかしそれでも、頑張って書き続けていれば、どこかで誰かが何かの弾みで読んでくれている可能性もあるのである。今朝10月29日、南アフリカとニュージーランドの決勝戦では、ずいぶん美談関係の絶叫が減った。

 

 これはどうやら「リポーター」という存在がいなかったおかげかもしれない。熱戦の最中に「リポーター」が実況アナを遮って涙声で挿入してくるのが、美談。リポーターさえ減らしてくれれば、2ヶ月後に迫った高校サッカーや大学駅伝も、もっと集中して見られるようになるのかもしれない。

(鹿児島・天文館「熊襲亭」の揚げたてさつま揚げ。オイシューございました。記事前半部とはほとんど無関係です)

 

 ところでラグビーであるが、どうだろう、そろそろPGとDGの得点について考えるべき時が来ているんじゃないか。トライが5点、PGが3点、これが定着したのは1980年代の終わり頃。あれからすでに35年近くが経過する。

 

 それ以前は、トライが4点、PGが3点だった。たった1点の違いなら、無理してトライなんか取りにいくより、どこのチームもみんなPG狙いに徹していた。だからトライを5点に増やして、どんどん積極的にトライを取りにいくゲーム展開を増やし、ラグビーの魅力がグンと上昇したのである。

 

 40年以上むかしのラグビー動画を見ていると、とにかく10番の選手が冷静にPGを狙うシーンが目につく。松任谷由実の名曲「ノーサイド」だって、日本の第1次ラグビーブームの一瞬を歌っていながら、「長かったシーズン締めくくるキックはゴールをそれた」、要するにショット、ゴールキックの瞬間を歌っているのである。

 

 しかし諸君、トライ5点、PG3点、これでもまだトライとPGの得点が小さすぎる気がする。今朝の80分の決勝戦で、両チーム合わせて合計得点23、そのうちPGの得点が17、トライはNZの1本だけで5。要するに熱くならないで冷静にPGを選択したほうが、明らかに勝利への早道なのである。

 

 優勝した南アフリカが決勝戦ノートライ、PGで全得点というのは、どうも納得がいかない。敗れたNZは「PGなら楽に3点とれる」という場面で2回も、積極果敢にモールトライを狙ってラインアウトに持ち込んだが、多くの解説者はその姿勢を疑問視。「PGで着実に3点のほうがいいんじゃないか」とおっしゃるわけだ。

 

 しかし何しろ今井君はオールドファンだから、どうしてもPGなんかより徹底的にトライを奪いにいくラグビーがいい。ゴールキックは、コンバージョンを見るだけでいいし、そのコンバージョンだって、難しい位置から「決まるか決まらないか」にハラハラするようなのだけ見ていればそれで満足だ。

(鹿児島・天文館「熊襲亭」の巨大エビ。オイシューございました。記事前半部とはほとんど無関係です)

 

 どうだろう、トライを6点ないし7点に引き上げる時がきているんじゃないか。さもなければ、PGは2点に格下げ、ヒリヒリするようなDGだけ3点に据え置いて、レフェリーの匙加減1つでどちらが悪いとも断言できないような場面のPGは2点でいいんじゃないか。

 

 特に諸君、スクラムの中での反則と、ラックの中での反則は、ホントに正直に言ってレフェリーの匙加減1つ。「試合前半にレフェリーに好印象を与えておくことが大事です」と、テレビの解説者も再三再四おっしゃるじゃないか。

 

 スクラムが崩れた時、「どちらが崩れる原因を作ったか」は、ベテラン解説者でも「うーん」と苦しげにうなるほど。まさに匙加減とか「好印象 vs 悪印象」の世界であって、高校入試や大学入試の内申書を思わせるイメージだ。

 

 そういうペナルティでどんどん決定的なPGが決まり、3点3点また3点とジリジリ刻んでいかれたんじゃ、積極的にトライを取りにいくのはワリに合わない。あんなに苦労してトライして5点、一方でレフェリーに前半から好印象を与えておいて3点、こりゃゲームの魅力を減退させる。

(鹿児島・天文館「熊襲亭」の豚角煮。オイシューございました。記事前半部とはほとんど無関係です)

 

 ま、そういうことを思いつつ朝6時までラグビーを眺め、ハロウィーンの渋谷区の冷たい雨の音を聞きながらベッドに入った。当然のことながら、目覚めたのはもうお昼前だった。

 

 前日のコロナワクチンには何1つ副反応なんかなくて、3年前に多く人が苦しんだ「腕が上がらない」なんてのは、ほんの影ほどもなし。いやはやワタクシ元気そのもので、11月から12月まで2ヶ月にわたる激しい東奔西走の全国行脚に向け、素晴らしいスタートを切ろうとしている。

 

 その前に、今日の写真の説明をしておかなきゃいけない。10月6日、国民体育大会開会式前夜の鹿児島に乗り込んだ今井君は、薩摩料理の名店「熊襲亭」で、江戸期明治期から伝統の「正調さつま料理」をいただいた。

 

「熊襲」と書いて「くまそ」と読む。日本書紀やら古事記にも登場し、「熊曽」という漢字も与えられる神話時代の九州の勇猛果敢な部族である。ラグビーなんかやらせたら、さぞかし強かっただろうが、景行天皇の皇子ヤマトタケルに討伐された。詳しくは、ググってくれたまえ。

(鹿児島・天文館「熊襲亭」のキビナゴお刺身。オイシューございました。記事前半部とはほとんど無関係です)

 

 あんまり勇猛なので、討伐も容易ではない。熊襲のイメージを把握したいヒトは、前回記事の1枚目の写真をご覧あれ。熊襲の子孫と思われるある人物の写真を、前もって掲載しておいた。

 

 ヤマトタケルが熊襲のカシラの娘を籠絡し、熊襲の面々に酒をたんまり飲ませて泥酔させ、その間に弓のツルを全部切っちゃって使用不能に追い込み、それで討伐に成功したなどという物語もある。

 

「泥酔しているうちに使用不能になったのは、ホントに弓のツルですか?」「もっと別のものが使用不能になったんじゃないの?」など、中年男子なら誰でもニヤニヤするオハナシであり、ニヤニヤした後で「いや、俺だって笑ってる場合じゃない」と、多くの中年男子が慄然としたりする。

 

 別説に、熊襲のカシラである「クマソタケル」の話もある。景行天皇の皇子ヤマトタケルどんが、女装してクマソタケルの寝所に忍び込み、油断させて熊襲討伐を成功させたというのである。女装とか泥酔とか弓のツルとか、ちょいとニヤニヤするお話がどうしてもつきまとう。

 

 ただし、本居宣長どんは「その勇猛さが熊襲の名前の由来」と言っていらっしゃるし、津田左右吉と井上光貞は「魏志倭人伝中の『狗奴国』こそ、熊襲の国ではないか」とおっしゃっている。おお井上光貞、あの山川出版の日本史教科書の編集委員トップだった人である。

(鹿児島・天文館「熊襲亭」の酒寿司。オイシューございました。記事前半部とはほとんど無関係です)

 

 ところでその鹿児島天文館「熊襲亭」での「正調さつま料理」であるが、マコトに親切丁寧な店のオネーサマの案内で、ホントに楽しい一晩が過ごせた。

 

 今日の写真の全てがその「正調さつま料理」であるが、まずワタクシが昔から大好物のキビナゴ、お刺身でも天ぷらでも50匹でもペロリといけるが、この日はピカピカ光るキレイなお刺身。「日本の水産物は輸入禁止」などとおっしゃる頑固なオカタに支配される某「超大国」の人々が、マコトに可哀想になった。

 

 あとは諸君、写真で判断してくれたまえ。グルメ番組みたいに「あまーい」「やわらかーい」「なんだこりゃ?」みたいに解説だか食レポだかするのは、お料理を作った人に申し訳ない。

 

 最後の最後、「酒寿司」はもうとてもポンポンに入りきらないほどだったが、いやはやマコトにオイシューございました。熊襲のカシラを思わせる豪傑今井君は、こりゃ泥酔してヤマトタケルに討たれても本望と思うほど。ただしどんなに美しく「女装」なんかされたって、その手だけには乗りませんぞ。

 

1E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 8/10

2E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 9/10

3E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 10/10

4E(Cd) King’s College Choir:ABIDE WITH ME(50 Favorite Hymns) 1/2

5E(Cd) King’s College Choir:ABIDE WITH ME(50 Favorite Hymns) 2/2

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