Wed 231018 ゾロ目イブ/博多単独祝勝会/初代・国立劇場、小劇場ラストデイ 4443回  | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 231018 ゾロ目イブ/博多単独祝勝会/初代・国立劇場、小劇場ラストデイ 4443回 

 すでに1ヶ月前に予告しておいた通り、まもなく我がブログは4が4つゾロリと並ぶ、4のゾロ目の記念日を迎える。明日になるか、明後日になるか、それはワタクシの勤勉さ次第である。

 

 本日はその直前の4443回、2008年6月5日から15年、たゆまず書き続けてきたシロートの長文ブログが、次回は4の4桁ゾロ目を迎える記念すべき回になる。いやはや、誰も褒めてくれる人がいないから、すっかり拗ねた今井君は、自分で自分を持ち上げてヤンヤの喝采をおくることにする。

 

 だって諸君、考えてもみたまえ。もう誰も文章を読まなくなった時代、共通テストの読解問題でさえ「長くて読めねえ」と文句タラタラの時代に、こんな長文を4443回も書き続けるアホが、いったいどこにいると言うんだ?

 

 だからこの9月と10月、ワタクシは「ゾロ目の前夜祭」と称して、単独の祝賀会をナンボでも催してきた。京都でも大阪でも、富山でも福岡でも、単独祝賀会のタネは尽きなかった。

(9月24日、東京・国立劇場は「初代・小劇場」のラストデイ。超満員で、大入り袋も出た)

 

 しかし諸君、繰り返すようであるが、慣れない土地で自分で店を選んでの単独祝賀会には、やっぱり限界がある。

 

 気に入ったお店に何度も何度も繰り返し訪問を重ねるのなら失敗しないが、そんなに土地勘のない街で思い切って入店を試みれば、それなりの失敗も多い。

 

 諸君も、昨日の記事の博多の「もつ鍋」写真をご覧になって、「おお、やられたな♡」とニヤニヤなさったことだろうと思う。もちろんこういうわけだから、お店の名前は絶対に書かない。

 

 講演先の佐賀から特急「かささぎ」に乗って、1人で大慌てで帰った割には、いやはや「いったい何なんだ、このもつ鍋は?」であって、あと10歳か15歳か若かったら、きっと間違いなく「店長を呼んでくれ」ないし「責任者、出てこーい」みたいな中年おじさまノリに及んでいたかもしれないと恐れるのである。

 

 まず、お店の位置が最悪だ。いちおう「博多駅至近」ではあったが、店のお隣が「いかにも昭和のラブホテル」という恐るべき環境。汚い階段を降りていくと、泥酔したサラリーマン集団が複数、上司や部下や同僚についての悪口雑言に、みんなで拍手喝采&大爆笑しながら大盛り上がりになっている。

(国立劇場ラストデイ。今井君は1978年8月からここに通いつめた)

 

 順番に「お通し」「酢モツ」「サラダ」「その他」が出てくるのであるが、ビジュアル的にもなかなか箸が進まない。そしてついに登場した「もつ鍋」であるが、とにかく店のオネーサマが、やたらにコンロの火を止めにくる。

 

「もう煮えてますから」とおっしゃるが、どう見てもまだキャベツもニラも生のまま。そこでオネーサマたちの目を盗んで、こっそりカチッとコンロの火をつけるが、どこでどう見張っているのか、同じオネーサマがたちまちすっとんできて、「もう出来てますっ!!」と怒りの表情で火を消してしまう。

 

「でもボクは、よく煮えたもつ鍋のほうが好きなもんですから」と恐る恐るモジモジ抗弁して、再びオネーサマの厳しい監視をかいくぐってカチッとやるのであるが、それも束の間、「お肉が硬くなりますっ!!」と、強烈な表情でオネーサマの静止ないし禁止が入る。

 

 ではその「硬くなりますっ!!」というモツがどのような高級モツというに、まあ諸君、2口か3口噛みしめてみたまえ、「ほぼ脂肪」「ほぼアブラ」、肉質なんか全く感じられない。

 

「硬くなりますっ!!」も何も、硬くなる前にとうにデロデロ、煮る前からすでにデロデロ、常温でとっくにデロデロ溶け出したような、マコトにダラシないヤツらなのであった。

(国立劇場・小劇場。「本日千穐楽」の文字に、ふと胸が熱くなった)

 

 こういうふうだから、今井君はどうしても「土地勘のあるスタッフ」に、祝勝会やら祝賀会やらのお店を選んでもらいたいのだ。むかしむかしの長崎では、卓袱料理の名店に連れていってもらった。超有名店ではないが、「まあまあ有名店」であっても、味も対応も素晴らしかった。

 

 大昔の富山駅前では、日本酒の名店「空飛ぶうさぎ」を紹介してもらった。次々と供される珍しい日本酒がマコトにおいしかったので、「空飛ぶうさぎ」、まだまだ何度も訪問したかったが、そのスタッフは5年ほど前に金沢だったか福井だったかに異動になってしまった。

 

 それなら1人で勝手に「空飛ぶうさぎ」を訪問すればいいようなものだが、他の人に紹介されたお店で、その人に断りなく常連になるというのは、お酒飲みの仁義に反するというか何というか、やっぱり何となく遠慮するのである。

 

  そういうわけで、9月23日の今井君は、せっかく佐賀の公開授業であんなに全身全霊でボーボー燃え上がったのに、博多駅前のもつ鍋のデロデロにすっかり意気消沈してしまった。

 

 カチカチ山みたいに燃え上がった心の炎も、肉体と精神の真っ赤な火柱も、お店のオネーサマがコンロの炎もろとも、スイッチで一息に「カチッ」と消してしまい、ワタクシのココロは鍋の中のモツやニラやキャベツとともに「不完全燃焼」、ネロッとデロっと情けないナマ煮えで、いったん博多の街をしょんぼり退散する次第と相成った。

(9月24日の国立小劇場は、久方ぶりの超満員。空席ゼロの劇場で、熱い拍手が鳴りやまなかった)

 

 しかも翌日は諸君、ワタクシは朝早いヒコーキで東京に戻らなければならなかった。福岡10時のヒコーキだから、まあ余裕を見て7時には起床、8時にはホテルをチェックアウトしなきゃいけない。だからコンビニでお酒やツマミ類を買って、もつ鍋屋のカタキをとる暇もないのである。

 

 では「いったいどうしてそんなに帰京を急ぐのか」であるが、どうもこうもない、「東京の国立劇場で15時から人形浄瑠璃を観なきゃいけないから」というのだから恐れ入る。

 

 今回の公演で、東京の「初代・国立劇場」は長い長い歴史に幕を閉じる。若き今井君が初めて国立劇場で文楽を観たのは、忘れもしない1978年8月のことであるから、そこからでもすでにたいへんな年月が経過している。

(13時半ごろ、開場になる1時間以上も前に、国立劇場の周囲を一周してみた)

 

 国立劇場正面に向かって左側が、歌舞伎を中心とした大劇場、向かって右が文楽を中心として公演を続けてきた小劇場。今井君は男子でも女子でもメイクのキツすぎるシチュエーションが生まれつき苦手だから、必然的に歌舞伎はキライ。国立劇場にはもっぱら文楽でお世話になった。

 

 その小劇場のラストデイが、2023年の9月24日に設定された。9月23日の夜まで佐賀で公開授業となれば、ラストデイにお付き合いすることは困難と思われたが、何しろ長い長いお付き合いだ、最後の最後に知らんぷりを決め込むのも、余りに冷酷だろう。

 

 だから、たとえ前日の祝勝会が深夜に及んでも、何が何でも永田町というか半蔵門というか隼町というか、懐かしの国立小劇場を訪問する覚悟を決めた。ラストデイのチケットも、15時スタートの第2部なら何とかギリギリで入手することができた。

(14列目で、8000円もする。しかしまあ、ラストデイなら致し方ない)

 

 駆けつけた劇場の入口には、「本日千穐楽」の看板が立っている。普段はあんなにガラガラの文楽が、本日千穐楽だけは全席売り切れ。「大入り袋」も出た。本日1枚目の写真がそれである。

 

 ラストデイのそのまたラスト、18時開始の第3部チケットは、どこかの旅行会社が買い占めてしまって入手不可能。手に入れたラスト but 1の第2部チケットで、ワタクシが観る舞台は「寿式三番叟」と「菅原伝授手習鑑」の四段目から五段目。立錐の余地もない超満員になった。

 

 詳細は、また次回の記事で。しかも次回こそ「4のゾロ目」の記念日だ。次に「記念日」と称していい日が来るのは、あと約550回後の「5000回達成の日」。約2年半後に迫っているであろう5000回達成も諸君、今から大いに楽しみにしていてほしい。

 

1E(Cd) King’s College Choir:ABIDE WITH ME(50 Favorite Hymns) 2/2

2E(Cd) Richter:BACH/WELL-TEMPERED CLAVIER 1/4

3E(Cd) Richter:BACH/WELL-TEMPERED CLAVIER 2/4

6D(Pl) 初代国立劇場さよなら特別公演 8・9月文楽公演第2部:寿式三番叟/菅原伝授手習鑑 四段目 五段目

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