Mon 230828 猛暑の不機嫌に要注意/ラグビー、あれでよかったの?/マナー違反 4425回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 230828 猛暑の不機嫌に要注意/ラグビー、あれでよかったの?/マナー違反 4425回

 何しろ猛暑に次ぐ猛暑だ、あんまり暑くて人々の不機嫌は頂点に達し、驚くべき乱暴な行動に出る人もいらっしゃる。確かに、「8月中旬に東海道新幹線に乗った」なんてことになると、いつもいつも車掌さんがそばにいてくれるわけではないから、思わぬ恐怖体験に巻き込まれることも覚悟の上だ。

 

 いま話題になっているのは、グリーン席に着席していた青年が、自由席券を持った高齢男性から「席を譲れ」と一方的に迫られたというコワーい事件。グリーン券には間違いなく青年の席の番号が示されていたんだから、これは完全に「高齢男性」の勘違いと不機嫌の結果だろう。

 

「8月中旬」と言えば、例の16日と17日のあの大混乱の真っただ中だったのかもしれない。そこは分からないが、猛暑と混乱が原因の猛烈な不機嫌のせいで、「高齢男性」には歪んだ誤った正義感とか、「贅沢してる若者を厳しく指導せにゃならん」みたいな、マコトに困った信念が猛然と湧き上がったのかもしれない。

(まるで「ジャポニカ学習帳」。きれいなキアゲハの写真が撮れた。高知「牧野植物園」にて)

 

「高齢」って、何歳ぐらいなんですかね。60歳? 70歳? 80歳? 今の今井君なんかも、少なくともこの事件における「青年」より「高齢男性」の年齢の方に接近しつつあるから、我が身を省みて、とにかく他人に迷惑をかけないように徹底的に自制しなきゃと、まずは自戒を込めて書いておく。

 

 問題の高齢男性は、新横浜から乗車してきたのだという。おお、理不尽な不機嫌に至った原因は、もしかするとそこに端を発しているのかい? 

 

 今井君は常に始発の東京駅から乗車することにしている。百歩ゆずっても、品川から乗る。諸君、その辺は新幹線の大ベテラン、毎年50回以上も新幹線に乗って、すでに30年、新横浜から乗ってくるお客さんたちの不機嫌の原因もよーく分かっている。

 

 だって、新横浜から乗車すると、もう席の大半は埋まっている。狭い車内でみんなの視線が一斉にこちらに集まって、何だか睨みつけられているみたいなイヤな気分になる。

 

 自分の席は窓側だとして、しかし通路側席には東京から乗ったお客がすでに座って、ノンキにお弁当を開き、缶ビールに日本酒に赤ワインなんかを楽しんでいる。

 

 自分は何にも悪いことなんかしていないのに、「すみません」とペコリ、頭を下げてどいてもらわなきゃいけない。通路側の人がいい人ならいいが、これまた不機嫌なビジネスマンだったりすると、「チッ!!」とか舌打ちされたりする。あとは名古屋か京都か新大阪まで、物凄い睨みあいが続く。

(7月22日、高知「牧野植物園」を訪問。本日の写真は、記事本文とは全く関係ありません 1)

 

 もちろん今の話は、グリーン車の青年に理不尽な要求を突きつけた高齢男性とは一切無関係。その高齢男性は大いに反省すべきだし、罪のない青年は完全な被害者、喝采されるべきは見事にとりなしてみせた周囲の乗客たちである。

 

 ワタクシなんかも、大いに自戒、徹底的に自戒、どんなに機嫌が悪くても、こういう愚かな行動は絶対にとらないようにしなきゃいかん。

 

 しかし、たまには新幹線の中で「こりゃ危ないな」と感じる瞬間がある。コロナが収束に向かっていた今年3月、朝のグリーン車の中にパパ活隊がやってきた。パパ活女子2名、ニタニタ中年男子1名。見ると、にたにたパパが女子2名に風邪薬を配布している。

 

 パパも風邪ぎみで熱があり、女子2名も熱があって咳をしている。その3人組が、これから京都に旅するらしい。グリーン車はほぼ満員、そのド真ん中で、風邪かコロナか微妙な3人が、お弁当を食べながら談笑、その合間合間にパブロンSゴールドとユンケル黄帝液を痛飲して、また爆笑。とても放置できる状況ではなかった。

(高知「牧野植物園」のタキユリ。いい香りがした。本日の写真は、記事本文とは全く関係ありません 1)

 

 こういう場合、車掌さんがすぐに通りかかってくれれば対処のしかたもあるはずだが、何しろ車掌さんは東京から新横浜を通って小田原付近まで、徹底した車内アナウンスを続けなければならないから、滅多なことでは助けを求めることができない。

 

 思わず立ち上がって「あなたがた、風邪気味ならマスクぐらいなさったら?」と口をついて出そうになる。何しろあれはまだ3月のコロナ蔓延中、「みんなで風邪薬とユンケルを痛飲して、マスクなしで大爆笑」、それが許される状況にはまだなっていなかった。

 

 しかし諸君、自戒、自戒、また自戒。もしかすれば、自分が間違っているのかもしれない。グッと奥歯を食いしばって、「しばらくは新幹線はヤメにしよう」「とにかくヒコーキ、ヒコーキならCAさんが穏やかに毅然と解決してくれる」と呪文のように呟いた。

 

 だから当分の間、ワタクシはかなり無理してヒコーキを利用する。東京から富山もヒコーキ、大阪から長崎も、大阪から福岡でさえヒコーキ、東京と大阪の往復ももちろんヒコーキ。自分が「高齢」のカテゴリーに接近してきたら、とにかく「不機嫌になる状況」をできるだけ避けて行動しなきゃいかん。

(高知「牧野植物園」のタキユリ。いい香りがした。本日の写真は、記事本文とは全く関係ありません 2)

 

 だからむしろ、猛暑の夏は「テレビの前でスポーツ観戦」ぐらいに徹するべきなのだ。宮沢賢治じゃあるまいし、雨にもマケズ、風にもマケズ、「雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫なカラダを持ち」「1日に玄米4合」などという驚くべき食欲を堅持して、新幹線の中で不機嫌に暴れるようじゃダメなのだ。

 

 というわけで、8月下旬の今井君は「1日にカレー3皿」「1日に日本酒6合」「1日にお茶漬け3杯」「お昼にはレバニラと餃子3人前」、飲みまくり&貪りまくって猛暑の不機嫌を自ら禁じ、マコトに上機嫌でスポーツ観戦にキョージる日々を過ごした。

 

 すると、サッカー女子も素晴らしい大活躍を演じてくれたし、昨日は男子バスケでフィンランドから大金星を勝ち取った。女子やり投げなんかでも、ひと昔前の日本の女子陸上選手からは考えられないスゲー投てきを見せてくれた。

(牧野植物園の園内を、四国お遍路さんの遍路道が横断している)

 

 しかし、それでもやっぱりふと不機嫌がヌッと顔を覗かせる。「これこそ高齢カテゴリーへの接近の証拠か」と思ってゾッとするのだが、土曜深夜というか、日曜早朝というか、午前1時から4時までNHKテレビにかじりついて眺めていた日本代表ラグビーには、こりゃどうしても不機嫌を抑えようがなかった。

 

 今井君のラグビー観戦は、小学校3年生から続いているのである。だから決して「ニワカ」ではない。長い長い気の遠くなるほど長い観戦歴を土台にして、日本 vs イタリア戦への不機嫌を語るのである。

(7月22日、高知「牧野植物園」を訪問。本日の写真は、記事本文とは全く関係ありません 2)

 

 42 – 21、ダブルスコアでの敗戦だ。W杯を目前にして、マコトにイージーなゴールキックを4本も外す。花園に集う高校生チームなら、おそらく誰もあのゴールは外さない。それほどイージーなゴールを2人で2本ずつ、合計4本も外して、日本代表の選手たちはちっとも悔しそうな表情を見せない。

 

 ゴールが次々と外れるから、追いすがっても追いすがっても、相手チームにプレッシャーをかけられない。強烈な蒸し暑さの中でハンドリングエラーが続出するのは致し方ないにしても、ミス連発への悔しさを、身振りや表情で表現ぐらいはすべきなんじゃないか。

 

「高校生チームでも滅多にやらないミス」は、さらに続出する。キックオフのボールが直接タッチラインを出てしまう。PKからラインアウトにすべきキックが、ノータッチで相手のチャンスボールになる。しかし誰も悔しそうな顔をしない。

 

 最後には相手バックスに自由自在、好き放題に走りまくられて、屈辱的な独走トライを2本連続で奪われる。ダブルスコアでの惨敗。それでも選手たちには何のショックも見られない。

(7月22日、高知「牧野植物園」を訪問。本日の写真は、記事本文とは全く関係ありません 3)

 

 解説していた五郎丸さんが、前半終了あたりからビックリするぐらい不機嫌になって、「こんなに不機嫌をストレートに見せたんじゃ、下手すりゃ『放送事故』と言われかねない」と、今井君のほうが心配になるぐらいだった。

 

「アタックに、何の意図も感じられませんね」

「どういう意図で攻撃してるのか、全くわかりません」

「この試合には反省点が多すぎます」

おお、さすが五郎丸、ワタクシは彼が早稲田大1年の時からのファンだし、それどころか佐賀工の選手として花園で戦っている時から知っている。

 

 あの五郎丸が、テレビカメラの前であれほどコワい顔を見せるなんて、よほどのイライラ、よほどの不機嫌が募ったのだ。

 

 ワタクシが特に「こりゃいかん」と思ったのは、戦いが終わった後のインタビュー。4年前の日本でのW杯であんなに大活躍した中心選手たちが、この惨敗にみんな薄笑いを浮かべているじゃないか。

 

 これは、イタリアの会場を埋め尽くした大観衆にも失礼、テレビで見守った我々にも失礼、テストマッチの相手になったイタリア代表の選手たちにも失礼なんじゃないか。大舞台を前に、たとえテストマッチでも、緊張感を一度でも失えば、全ての相手に対する失礼に当たる。

(7月22日、牧野植物園から高知市中心部「はりまや橋」に帰ってきた)

 

 まあ、その「失礼」という感覚、甲子園の決勝戦でも少なからず感じた。スタンドを埋め尽くした慶応大学OBの諸君の、熱心のあまりの見境のない大応援は、さすがにあれは慎むべきだった。

 

 1点が入るたびに「若き血」の大合唱、相手の失策に大喝采。それは甲子園ではなくて東京6大学野球、神宮球場のスタンドで、慶早戦ないし早慶戦でやるべきことだ。神宮でなら、早稲田は「紺碧の空」、慶応は「若き血」、相手のエラーにも大喝采、大応援で相手のエラーを誘おうとしても、それはお互い承知の上だ。

(高知県文化ホール。7月22日の夕刻から、ここで7月ラストの公開授業があった。詳細は次回)

 

 もちろん、実はそれもみっともない。やめるべきだし、やめたほうがいいし、ホントなら半世紀も前にやめるべきだったが、双方ともに納得ずくで「やめない方がお互いに楽しいよな」という前提で続けてきた。まあお互いにいいと思うなら、続けても構わない。

 

 しかしそれを甲子園に持ち込んで、しかも「場内アナウンスで何度も制止」されているのに、構わず相手の守備の最中にも大応援を続行するとなると、カンタンに言えばマナー違反。「場」の意識を忘れちゃうようじゃ、お坊っちゃま軍団の名が泣くじゃないか。

 

1E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 2/10

2E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 3/10

3E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 4/10

6D(Pl) 国立文楽劇場:夏休み文楽特別公演 第2部:妹背山婦女庭訓 四段目 井戸替の段 〜 入鹿誅伐の段

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